ゲリット・コールは新しい投球スタイルに挑戦へ!ヒンチ監督と本人ともに前向きな姿勢

Houston Astros Top Catch

ヒューストン・アストロズは、ピッツバーグ・パイレーツからゲリット・コールを獲得しました。

この結果、ジャスティン・バーランダー、ダラス・カイケルのサイヤング賞投手2人にコールを加えたことで、ランス・マッカラーズ、チャーリー・モートンの2人を4番手、5番手に配する豪華な先発ローテを形成することになりました。

注目されるのは208イニングを投げて防御率2.60、19勝8敗という成績を残したコールなのか、それとも2016-17シーズンの防御率4.12に終わったコールのどちらが、2018年に結果として出てくるのかというところになります。

2016年と2017年は良いとは言えない成績に終わったゲリット・コールですが、評価が高いままだったのは、持っているボールの質が高いためです。

ゲリット・コールは平均で96マイルを記録するフォーシーム、同様にツーシーム・シンカーも96マイル超を平均で記録するなど、ファーストボールが優れている投手です。

ファーストボール系統を軸にしながら、チェンジアップ、スライダー、カーブの3種類を織り交ぜることができるなど、先発投手として必要な変化球も持ち合わせています。

ただ、そのボールのクオリティに成績が比例していないことが課題となっていることもあり、移籍してきたアストロズでは新たな投球スタイル、新たなアプローチを試みることになるようです。

ヒューストン・クロニクルのジェイク・カプラン(Jake Kaplan)氏が以下のように伝えています。

“Certainly, we talk a lot about how he’s going to use his pitches. We’re going to talk to him a lot about command and things that he’s talked about, maybe some mechanical things that we feel like can get the best out of him. He’s open to any and all ideas. We’ve got a lot of people who are going to be working to try to maximize his potential in ways to get better.”

A.J.ヒンチ監督は「どのように球種を使うのかについて話していて、コマンド、フォームのメカニックなど、彼の能力を最大限に引き出すための話し合いをするつもり」であるとメディアに話しています。

その意向はコール本人にも伝わっていて、そういったアドバイスに耳を傾ける姿勢です。

“I know there are some things that the Astros do that are different,” Cole said. “So I’m looking forward to hearing those things and hopefully trying to get a little better.”

「アストロズが他球団とは異なる方針を持っていることは知っているし、それらについて耳を傾けることで、より良くできればと考えている」ことをコール本人も話しています。

では、具体的には、どのようなアドバイスがなされることになるのか?ということになるのですが、ブレーキングボール(カーブ、スライダー)の割合を増やすようにとのアドバイスがなされることが濃厚です。

アストロズはデータが重視されるMLBの中でも先進的な解析を行っています。
膨大なデータの分析の結果、打者が最も打ちにくいコンビネーションは高速のファーストボールとブレーキングボールの組み合わせだと考えてていて、アストロズの全体的な方針としてブレーキングボールを増やすことを投手に提案しています。

アストロズがダルビッシュ有に関心を示したのは、ワールドシリーズでは炎上した理由が矯正できる「クセ」が原因であることを知っていることに加えて、高速のフォーシームと鋭いスライダーを高く評価し、チームの方針と合致すると判断していたことが背景にあったものと考えられます。

アストロズがチャーリー・モートンと2年1400万ドルで契約した時、メディアの中で疑問の声は少なくありませんでした。32歳までの9シーズンで防御率4.54、46勝71敗、WHIP1.44に終わっていることを考えれば、アストロズの提示は高すぎるようにも思えました。

しかし、アストロズはチームの方針としてブレーキングボールを重要視し、チャーリー・モートンのブレーキングボールを素晴らしい質のある球種だと評価していたため、その時の相場以上の金額を提示しました。

メディアやファンからの疑問の声がありましたが、結果はレギュラーシーズンで146回2/3、防御率3.62、14勝9敗、WHIP1.19と素晴らしい数字を残し、ワールドシリーズではロングリリーフで試合を締めくくり優勝に導きました。

パイレーツの選手育成能力は高く、さらに投手コーチには多くの投手を再生してきたレイ・シーレイジがいます。そのシーレイジとともに多くのシーズンを過ごしたものの、目立つような結果を残すことができなかったモートンを、アストロズは見事に開花させました。

パイレーツでパフォーマンスが停滞しつつあったゲリット・コールですが、モートンと同様にブレーキングボールを増やすことで、再びエース級の力量を発揮する可能性があります。

2017年のゲリット・コールの球種別の割合と被打率は以下のとおりとなっています。

  • フォーシーム(43.23%):被打率.263/被長打率.453
  • スライダー(17.43%):被打率.229/被長打率.379
  • シンカー(16.48%):被打率.285/被長打率.497
  • カーブ(12.05%):被打率.259/被長打率.412
  • チェンジアップ(10.69%):被打率.226/被長打率.419

シンカーも含めるとファーストボール系統が60%に達することもあり、球種が多彩でありながら的が絞りやすいところがあります。

しかし、被打率、被長打率が悪いシンカーの割合を減らし、スライダーの割合を増やせば、自然と成績は向上する可能性があります。

ジャスティン・バーランダー(スライダーの被打率.211)、ダラス・カイケル(スライダーの被打率.171)、ランス・マッカラーズ(カーブの被打率.191)、ブラッド・ピーコック(スライダーの被打率.210)、チャーリー・モートン(カーブの被打率.145)は、いずれもファーストボールとブレーキングボールが投球の軸となっています。

ファーストボールとブレーキングボールを投球の軸とすることが効果的であることは、アストロズの先発ローテの投手の数字を見れば明らかです。

ゲリット・コールが2015年のようなパフォーマンスを発揮するようであれば、NO.1スターターが3人並ぶ強力な先発ローテとなり、地区連覇は確実で、ポストシーズン短期決戦でも他チームを圧倒できるポイントとなります。

ゲリット・コールとアストロズのデータ重視のコーチングがどのような結果につながるのか、2018年に注目したいポイントの一つです。

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