フィリーズが「2018年にポストシーズン争いに絡み続ける」と言える理由とは?

Philadelphia Phillies Top Catch

フィラデルフィア・フィリーズは再建モードに移行した後、低迷したシーズンが続いていたのですが、ファームの選手層は厚くなり、メジャーレベルでも若い選手の台頭が見られるようになりました。

しかし、2018年はまだ準備の1年と目されていたため、ジャンカルロ・スタントンの獲得に動いたり、野手ではカルロス・サンタナに3年6000万ドル、投手ではジェイク・アリエッタに3年7500万ドルを投資したり、という動きは小さくない驚きを巻き起こしていました。

そのフィリーズのシーズン開幕当初は、新監督のゲーブ・ケプラーの失態もあり、1勝4敗とつまずいてしまいました。しかし、その後は快進撃を見せ、14勝7敗とメッツに0.5ゲーム差のナ・リーグ東地区2位につけています。

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フィリーズの快進撃は偶然の産物なのか?

1勝4敗の後は、13勝3敗という素晴らしいペースで勝ち続けたことになるのですが、これが単なる短い期間だけの勢いなのか、それともシーズンを通じてサプライズを起こすことにつながるのかが注目されることとなります。

CBSスポーツのマイク・アキサ氏は、“The Phillies are red hot and here are five reasons to believe they can stay in contention all year”というタイトルの記事で、シーズンの最後までポストシーズンをフィリーズが争うと考えられる5つの理由を示しています。

その5つの理由と内容の要約は以下のとおりとなっています。


1. リース・ホスキンスは本物のスタープレイヤーだから

2015年のロイヤルズを除いて、ワールドシリーズを制するチームにはMVP級のプレイヤーがいる。アストロズにはホセ・アルトゥーベとカルロス・コレア、カブスにはクリス・ブライアントとアンソニー・リゾ、ジャイアンツにはバスター・ポージー、レッドソックスにはデビッド・オルティーズなど。

フィリーズにはそのような存在として期待できるリース・ホスキンスがいる。昨シーズンにメジャー昇格後の50試合で18本塁打を打ち、今季も打率.323/出塁率.483/長打率.615と素晴らしい数字を残している。

他の若いパワーヒッターと異なるのは、三振が極端に多くはなく、多くの四球を選べることだ。昨シーズンから今シーズンにかけて250打席以上立った選手331名の中で三振率は22.4%で121位、四球率は18.8%で2位、ボールを振る割合は22.1%で21位となっている。三振の数は平均的なレベルで、四球を多く選ぶことができ、ボール球にも手を出さない。

まだフルシーズンをメジャーでプレーしたことはないが、スタープレイヤーとしての能力を持ち合わせていることを感じさせるパフォーマンスと数字を残している。

2. ジェイク・アリエッタが新しい環境に馴染み始めているから

契約したのは3月中旬で調整が遅れてしまったが、登板を重ねる度に良くなっている(4回で自責点2、6回2/3で自責点2、7回で自責点0)。さらにシンカーの横への動きが良く、キャリアの中でも最大の幅で動いているため、この球種では2番目に高い割合で空振りを奪っている。サイヤング賞をとった2015年のような活躍ではなくとも、2017年の防御率3.53のような成績でもフィリーズにとっては大きな価値があるものとなる。

3. カルロス・サンタナがいずれ調子を上げてくるから

打率.151、本塁打2、長打率.228と低迷しているものの、与四球は多く選んでいて、三振の数より多いため出塁率は.304を記録しているのは明るい材料。
表面上の数字は良くないが、その中身を見るとカルロス・サンタナは最も運に恵まれていない選手と考えられる状況が影響していることがわかる。ハードコンタクト率(強い打球の割合)はリーグ平均の33.5%を上回る40.3%ながら、フェアゾーンに飛んだ打球(ホームランを除く)がヒットになった割合を示すBABIPは.150と極端に低い数字となっている。い。
キャリア通算のBABIPは.267で、ハードコンタクト率は33.1%であることを見ても、極端に運に恵まれていないことがわかる。長いシーズン全体で、この運の悪さが続くとは考えにくいため、いずれは数字が上がってくると予想される。

4. ニック・ピベッタがブレイクアウトしようとしているから

ジェイク・アリエッタと、生え抜きの若きエースであるアーロン・ノラは素晴らしい先発ローテのNO.1-2コンビだが、問題は室の良い3番手がステップアップするかどうかだったが、ニック・ピベッタがそうなる気配だ。数年前にジョナサン・パペルボンのトレードでナショナルズから移籍したピベッタは、5試合で28イニングを投げて防御率2.57と好成績を残していて、その中身も今後に期待がもてるものだ。
規定投球回数に達している投手97名のうち、三振率25.5%が29位、四球率3.6%が10位、被本塁打率0.32が8位と素晴らしく、被ハードコンタクト率はリーグ平均の33.5%を大きく上回る22.4%で両リーグ5位となっている。
ゴロ比率が高い投手ではないが、ジェイコブ・デグロムやジャスティン・バーランダーよりも優れた被ハードコンタクト率を残しているのは良い兆候。

5. ブルペンは密かに素晴らしく、さらなる戦力アップが控えているから

FAで獲得したトミー・ハンター、パット・ネシェックという重要なピースが欠けていながらも、若い投手の台頭によりチームに安定をもたらしている。
クローザーのヘクター・ネリス(奪三振率9.0/与四球率3.0)の前に、ビクター・アラノ(奪三振率9.58/与四球率1.74)、エドゥブレイ・ラモス(奪三振率11.6/与四球率2.9)、ヤックセル・リオス(奪三振率9.0/与四球率3.9)の3人がいることで、フィリーズは勝てる試合を締めくくることができている。
この4人に離脱していたトミー・ハンターが復帰し、パット・ネシェックが戦列に戻る日も近づいている。


13勝3敗や勝率.667といったペースがシーズン全体を通じて続くことはありえませんが、最後までポストシーズンを争えると考えられる才能がある選手たちが台頭しているとマイク・アキサ氏は締めくくっています。

アーロン・ノラ、J.P.クロフォード、マイケル・フランコ、ホルヘ・アルファーロ、スコット・キンガリーなどMLB全体でもトップ100にランクされていた有望株が次々とメジャーの戦力となっているフィリーズですが、まだマイナーにはトップクラスのプロスペクトが控えています。

MLB公式サイト、ベースボール・アメリカ、ベースボールプロスペクタスなどの各媒体でトップ100にランクされている選手は、シクスト・サンチェス(2A・投手)、アドニス・メディーナ(1A+・投手)、アダム・ハスリー(1A+・外野手)、ミッキー・モニアック(1A・外野手)、フランクリン・キロメ(2A・投手)、アルキメデス・ガンボア(1A+・遊撃手)などがいて、いまだに高い質と層を保っています。

ナショナルズとメッツが数年先に不安を感じさせるところがあるのに対して、フィリーズとブレーブスはプロスペクトの層が厚く、これから数年で一気に浮上してくることが予想されるため、ナ・リーグ東地区の勢力図も入れ替わっていく時期に差し掛かっています。

2018年は、フィリーズが再びワールドシリーズを争うチームとなる最初のステップとなる1年となるかもしれません。

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