ESPNが選ぶウィーターミーティング2015の勝者と敗者は?メジャー各球団の補強動向分析

前々回はMLB公式サイトによるウィーターミーティング2015の動向に関する分析を紹介し、前回はCBSスポーツによる分析を紹介しました。

今回は大手スポーツメディアの1つであるESPNによるウィーターミーティング2015の各球団の動向に対する評価と分析を紹介していきます。

記事は2015年12月10日付にESPNのシニアライターであるジェイソン・スタークが”Winter meetings winners and losers”と題して分析したものです。

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ウィーターミーティング2015をうまく走りぬいたチームはどこ?

ジェイソン・スタークの分析によるウィーターミーティング2015の勝者と敗者は以下のとおりとなっています。

ウィーターミーティング2015の勝者

  • アリゾナ・ダイヤモンドバックス
    ザック・グレインキーにつぎ込んだ大金とシェルビー・ミラーのために失ったものは忘れ、1週間半の状況と現状を分析してみる。1週間半前には78勝しかできなかったチームだが、少なくとも今はワイルドカード争いに絡めるところに。外野手とブルペンの層を厚くし、さらにマイク・リークと契約することができればナ・リーグ西地区のタイトルも視野に入るかもしれない。
  • アトランタ・ブレーブス
    シェルビー・ミラーで獲得したダンズビー・スワンソンをあるチームの幹部はスタープレイヤーになる可能性があると考えている。エンダー・インシアーテは才能にあふれる選手で、トレード成立後の24時間で多くのチームから獲得の打診があった。そしてアーロン・ブレアはすぐにメジャーで投げることができる。ブレーブスはトレードでかなり投手陣の層を厚くすることができ、これからの3年間でその大きな波がやってくることになる。大きな土台は出来上がった。
  • ボストン・レッドソックス
    今週のことではなく、この一ヶ月のことだ。ベストの先発投手(デビッド・プライス)、ベストのクローザー(クレイグ・キンブレル)、フェンウェイ・パークに合った選手(クリス・ヤング)、ダイナミックなセットアップマン(カーソン・スミス)を獲得した、このオフでレッドソックス以上に改善されたチームがあるだろうか?答えは「他にはない」だ。
  • ヒューストン・アストロズ
    私が話をした球団幹部とスカウトたちの一致した見解は、アストロズはフィリーズから三振が奪えるケン・ジャイルズという素晴らしい投手を獲得したということ。5年間チームがコントロールでき、気質、才能、これまでの成績を見ればキンブレルのようなクローザーになれる選手だ。交換要員なった若い4人の選手は放出しても、アストロズの将来的な構想が壊れることのない選手たちだ。
  • シカゴ・カブス
    2015年の躍進は予定よりも1年早くおきたことだが、今や全面的に仕掛ける時がきた。ベン・ゾブリストは少なくとも契約の前半は守備力、打線のバランス、打席での忍耐力、素晴らしい人間性などをもたらしてくれる。ジョン・ラッキー、アダム・ウォーレン、トレバー・ケーヒル、レックス・ブラザーズは年俸総額を圧迫することなく層を厚くしてくれたため、外野手との大型契約も可能となったし、トレードで補強できるだけの選手層もある。
  • デトロイト・タイガース
    ジョーダン・ジマーマンとの契約はこのオフのベストの1つとなりそうな気配だ。その後はブルペンの補強に取り組みフランシスコ・ロドリゲス、マーク・ロウ、ジャスティン・ウィルソンを獲得し、年俸とリスクが低い上に大当たりする可能性があるマイク・ペルフリー、キャメロン・メイビンを獲得できた。
    バーランダー、カブレラ、マルティネスからの主力が活躍すれば、再び地区の覇権を争える。
  • エースたち
    今月になるまで年平均で3100万ドル以上稼ぐ先発投手はいなかった。しかし、今や3400万ドルとなった。真のエースになるにこれ以上良い時があるだろうか。ジェイク・アリエッタ、ゲリット・コール、マット・ハービー、ジェイコブ・デクロム、3年後に契約をカーショーがオプトアウトしたらどうなるだろうか?すべては2015-16のFA投手のおかげだ。

ウィーターミーティング2015の敗者

  • アリゾナ・ダイヤモンドバックス
    勝者にも出ていたではないか?頭がおかしくなったか?記憶力ないのか?と思うかもしれないが、短期的な観点で争うために、長期的な観点で失ったもののを考えた時の話だ。1巡目1番目の選手を放出するなど、トレードの代償としてあまりにも支払い過ぎている。なぜ、その時はこのトレードが良いと思えたのだろうという時がやってくるかもしれない。
    また7番目に少ない年俸総額だったのが、グレインキーとの契約で膨れ上がってしまった。多くのものを費やしているので、この2人がもたらす結果が悪いということは許されない状況。
  • ロサンゼルス・ドジャース
    多くの予算を持ち、MLBで最もスマートと考えられる人材が運営するチームのシーズンオフの計画が上手く行かないのを目にするのは驚きだが、今のところのドジャースは列車事故のようだ。
    ザック・グレインキー争奪戦では37歳となる6年目を保証しなかったことで敗れ、3年契約の最終年が37歳になる岩隈久志に乗り換えることになった。そして彼らの責任ではないがDV問題でアロルディス・チャップマンのトレードも頓挫した。この問題から抜けることができるにもかかわらず、新しいクローザーの獲得試みて2015年に素晴らしい成績を残したクローザーのケンリー・ジャンセンを怒らせている。チャップマンのトレードは不信任案をつきつけられたようだと。まだシーズンオフが残っているので、やり直しが聞くが、あくまでもこれはウィーターミーティングでの評価だ。
  • シンシナティ・レッズ
    ドジャースだけでなくレッズもチャップマンの問題でチーム再建のプランが壊れた。2015年のトレード期限前に放出することができたが待つことを選択した。待つことを選択した場合は、物事は悪くなる可能性へのドアを開けるという教訓だ。レッズは彼をトレードに出せるのか考えなければいけなくなった。ジェイ・ブルース、トッド・フレイジャーなどのトレード先が見つかるかもしれないが、この1週間がタフだったという事実は変えられない。
  • コロラド・ロッキーズ
    93敗もしたシーズンの後、同地区のライバルが積極的な補強を行い、遊撃手のホセ・レイエスはDVで長期の出場停止という問題に直面。さらにクアーズ・フィールドで勝てるチームをどうやって作るのかという20年来の課題を抱えている。少々、ブルペンの補強を行ったが、肩の疲労でカブスのポストシーズンに出れなかったジェイソン・モッテに2年1000万ドル、2010年から9チームを渡り歩いているチャド・クウォルズに1年600万ドルを費やすなど、疑問の残るものだ。ナ・リーグ西地区で誰かが最下位にならないといけないが、現時点ではロッキーズがリードしている。
  • ジョニー・クエト
    このオフのFA選手の中でアービン・サンタナになる可能性がある選手をノミネートするとしたら、ジョニー・クエトは良い候補になるだろう。
    クエトはダイヤモンドバックスから6年1億2000万ドルを拒否したが、彼の契約先として可能性のあるチームがほとんど無くなってしまった。彼は手にすることのない金額で頭を悩ますことになる。ドジャースのようなチームが急激な方針転換をしないかぎり、1億2100万ドルという言葉を口にしてくれる相手をクエトは長く待つことになる可能性がある。サンタクロースがあなたに1億ドルの小切手を持ってきてくれることを願っている。

ジョニー・クエトは苦境に陥りつつあるが、前田健太も他人事ではなくなる可能性も

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ジェイソン・スタークの分析は、ところどころに皮肉交じりで、前の2つとはまた味が違った面白い分析です。

ジョニー・クエトは元々1億ドルの契約は難しいのではないかとの予想もあったので、1億ドルを提示するチームがいることが報じられた時は驚きの声があり、1億2000万ドルの提示をダイヤモンドバックスがした時には、さらにという状況でした。

先発投手に大金を使う可能性があると考えられていたチームのうち、ジャイアンツはジェフ・サマージャと5年9000万ドル、ドジャースは岩隈久志と3年4500万ドル、カブスはジョン・ラッキーと2年3200万ドル、タイガースはジョーダン・ジマーマンと5年1億1000万ドル、ダイヤモンドバックスはザック・グレインキーと6年2億650万ドル、レッドソックスはデビッド・プライスと7年2億1700万ドルと次々と契約を結びました。

現在FA投手に1億ドルを超える大金を投入することを辞さない姿勢だったチームで残っているのはカージナルスだけとなっています。

そのため場合によってはジョニー・クエトはジェフ・サマージャの契約よりも小さい規模になる可能性もある状況です。

アービン・サンタナは強気の要求をし続けた結果、拒否したクオリファイング・オファーと同額の1年1410万ドルでシーズン開幕直前に契約せざるを得なくなってしまいました。

サンタナは故障歴とクオリファイング・オファーによるドラフト指名権の問題が足を引っ張ったのですが、クエトも肘の問題があるため、時が経てば経つほど、値段が下がる可能性がある状況です。

そしてこれは前田健太にも影響がある状況ではあります。

前田健太が田中将大が手にしたような6年1億5500万ドルを手にする可能性はほぼないと言える状況です。

先発投手を必要とするチームも3番手、4番手クラスを探しているところが残っている状況で、岩隈久志が手にした年平均1500万ドル、ジョン・ラッキーの年平均1600万ドル以上の金額を提示するとは考えにくいためです。

しかもポスティングの入札金を予算から引いた金額での交渉となりますので、なかなか大きな契約が期待しにくい状況ではありますが、現在の先発投手の相場から考えると、ダルビッシュの6年5600万ドルよりは上になるのではないかと予想されます。

しかし、先発FA投手は市場にあふれていて、前田健太にとって有利な市場とはなっていませんので楽観もできません。

スコット・カズミアー、チェン・ウェイン、ヨバニ・ガヤルド、マイク・リーク、イアン・ケネディ、ダグ・フィスター、カイル・ローシュなどの先発ローテの2番手から3番手が担える投手が多く残っています。

さらには3-4番手として期待できる投手としてティム・リンスカム、コルビー・ルイス、バートロ・コロン、ディロン・ジー、アーロン・ハラング、アルフレド・サイモン、マット・レイトス、そして現役続行を選択すれば争奪戦になることが確実なマーク・バーリーなどもいます。

前田健太は2015年の3億円より高い金額の契約を手にすることは間違いないと予想されますが、市場を見極めて早めに決断することも重要になりそうです。

外野手は人材が溢れている中、全体的な動きがかなり鈍くなっていますので、青木宣親が早目に決断したのは賢明だったと言える状況となっています。

前田健太はポスティングの2000万ドルの負担が足かせになりますので、早めに決断したほうが、より良い契約を手できるかもしれません。

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