ジャコビー・エルズベリーとの1億5300万ドルはヤンキース史上ワースト契約の有力候補に

New York Yankees Top Catch

ニューヨーク・ヤンキースの球団史上のワーストの契約として頻繁に名前が上がる契約が幾つかあります。

ヤンキースのワースト契約で必ずピックアップされるのが井川慶の契約です。5年2,000万ドルの契約に加えて、ポスティング費用2600万ドルを投資したのですが、16試合71.2回で防御率6.66/2勝4敗/WHIP1.76という成績に終わり、完全な無駄金に終わりました。

他には薬物問題などダーティなイメージがつきまとうアレックス・ロドリゲスと結んだ10年2億7500万ドル、A.J.バーネットの5年8250万ドルなどがワースト契約の一つとして上がります。

ただ、アレックス・ロドリゲスの契約前半の成績は良かったので、その点ではある程度、投資の回収はできていますし、A.J.バーネットは防御率4.79と期待はずれではありましたが、34勝35敗で、3シーズンで584イニングを投げるなど、先発ローテとして最低限のことはやっています。

また5年契約のうち最後の2年はパイレーツにトレードに出すことで、負担を1300万ドルほど削減できましたので、井川慶の契約に比較すればマシという評価となります。

そのためいまだにヤンキースの契約ワーストNO.1に井川慶の契約が選ばれることがあるのですが、それを上回る(下回る?)可能性があるのがジャコビー・エルズベリーの7年1億5300万ドルの契約です。

ジャコビー・エルズベリーの契約内容は以下のとおりとなっています。

  • 2014年(30歳)$21,142,857
  • 2015年(31歳)$21,142,857
  • 2016年(32歳)$21,142,857
  • 2017年(33歳)$21,142,857
  • 2018年(34歳)$21,142,857
  • 2019年(35歳)$21,142,857
  • 2020年(36歳)$21,142,857
  • 2021年(37歳)$21,000,000* Team Option($5,000,000 buyout)

ジャコビー・エルズベリーが36歳となる2020年まで契約が残っています。長期契約の場合は、契約の後半が焦げ付くリスクが高いことは、どのチームも認識していることで、それはヤンキースも同様と考えられます。

そのため契約後半に年齢による衰えで成績が低下するのは織り込んでいて、契約前半に活躍してもらいワールドシリーズ制覇に貢献してもらうという算段でヤンキースは契約を結んだと考えられます。

ジャコビー・エルズベリーの契約の問題は、この契約前半も終えていない状態で、成績の低下が著しいことです。

ヤンキース1年目のエルズベリーは149試合に出場し、打率.271/16本塁打/70打点/出塁率.328/長打率.419/OPS.747/盗塁39という成績で、年俸には見合ってはいないものの、それなりの数字でした。

ところが2年目には懸念されていた健康面の不安が早くも露呈して111試合の出場にとどまり、さらに成績は100試合以上出場したシーズンではワーストとなる打率.257/本塁打7/打点33/出塁率.318/長打率.345/OPS.663/盗塁21に終わります。

そしてこの年から顕著になったのが盗塁で刺されることも多くなったことです。レッドソックス在籍時は241盗塁で失敗は46回と成功率は83.97%でした。

しかし、2015年は21盗塁も失敗が9回もあり、その成功率は70.00%まで落ちました。

そしてさらに深刻なのが2016年で123試合で打率.263/本塁打6/点46/出塁率.325/長打率.367/OPS.693と打撃は2015年よりややマシですが物足りない成績、その上盗塁は18回成功しているものの、失敗は8回と成功率は69.23%となっています。

盗塁は成功率が75%を割ると効率の悪い攻撃になるとされていますので、現在のジャコビー・エルズベリーは出塁率も上位を打つには低く、さらに出塁しても走れない選手になってしまっていることになります。

守備に関してはまだ平均以上の水準を保っているものの、打撃と走塁では完全に2100万ドルを越える年俸に見合わない成績で、ヤンキースにとって恐ろしい事実が7年契約の3年目でしかないことです。

スピードタイプの選手は年齢を重ねるごとに厳しくなっていきますが、エルズベリーは32歳の2016年ですでに苦しんでいますので、今後がかなり懸念されます。

エルズベリー自身も自分の状態に信頼をおけないようで、盗塁に対して消極的になっているようです。

ESPNのシニアライターであるAndrew Marchandは9月4日付けの”The $153M Man, Jacoby Ellsbury, is again on the bench for a big game”という記事で以下のように伝えています。

Although Girardi has given him a green light, meaning he can go whenever he wants, Ellsbury has attempted to go only 26 times this year, making it safely 18 times. In the second half, he has taken off three times, safely twice, in 43 games.
ESPN Senior Writer

ジラルディ監督は好きなタイミングで自由に走って良いという「グリーンライト」をエルズベリーに与えているため、走りたい時はいつでも走れることになるのですが、今年はわずかに26回しか盗塁を試みず、成功は18回にとどまること。そして盗塁を避ける傾向は後半戦に強まっていて、43試合で盗塁を3回しか試みていない、とのことです。

Andrew Marchandは今年の4月9日の時点で”Jacoby Ellsbury is on pace to become one of the worst free-agent signings in New York Yankees history. “と書き、ジャコビー・エルズベリーの契約はヤンキース史上ワーストの契約になりそうなペースだと書いていました。

そして、今回の記事では以下のように書いています。

It has already been established that the Jacoby Ellsbury signing for seven years and $153 million might be the worst in franchise history, but the signs are becoming more troublesome.

すでにジャコビー・エルズベリーとの7年1億5300万ドルはヤンキース史上ワーストかもしれない状態だったが、さらにそれはトラブルになりつつある、と述べています。

ヤンキース移籍後の3シーズン目途中ではありますが、打率.264/出塁率.324/長打率.381/OPS.705と非常に寂しい数字で、守備面だけでは2100万ドルの年俸には全く見合いません。

まだ契約期間は残っていますが、さらに数字が落ちるようであれば、ドジャースがカール・クロフォードにしたような決断をヤンキースはせざるを得ないかもしれません。

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