ロサンゼルス・ドジャースは、ぜいたく税を回避することを死守するために、高額年俸のマット・ケンプ、ヤスマニ・グランダルなどのベテラン選手が放出できた場合には、ダルビッシュ有に本腰を入れた条件を提示すると見込まれていました。
そのようなトレードが具体的に進展することはなかったのですが、ダルビッシュ側とのコンタクトは継続していたようで、最後まで争奪戦に残っていたようです。
ファンラグスポーツのジョン・ヘイマン氏は以下のように伝えています。
sources: dodgers were in on darvish until the end
— Jon Heyman (@JonHeyman) 2018年2月10日
「ドジャースは最後までダルビッシュの争奪戦に残っていた」とのことです。
ドジャースの先発ローテはクレイトン・カーショー、リッチ・ヒル、アレックス・ウッド、前田健太、柳賢振の5人が見込まれている状態です。故障がちではありましたが、ブランドン・マッカーシーを放出したことにより、層はやや薄くなりました。
この後はロングリリーフ兼任のトム・コーラー、肩の手術から復帰してくるフリオ・ウリアス、3Aの先発ローテに入っているブロック・スチュワート、プロスペクトのウォーカー・ビューラーという顔ぶれになりますので、この数年では1番層が薄くなっています。
リッチ・ヒルは健康面で不安があり、なかなかフルシーズンを投げることができていませんし、近年はクレイトン・カーショーも離脱することが目立つようになりました。
復帰した柳賢振は2016年に4回2/3、2017年に126回2/3を投げるところまできていますが、フルシーズンを投げきったのは2013年のみのため、不安は残ります。
そのため、ダルビッシュを逃した後も、引き続き先発投手の補強を目指していくようです。
Where the pitching market now stands, per sources: Brewers, Twins, Phillies and Dodgers are targeting starters. Jake Arrieta, Alex Cobb, Lance Lynn and Jake Odorizzi are likeliest to fill those gaps in some way, shape or form, though Philly could go shorter-term on a guy.
— Jeff Passan (@JeffPassan) 2018年2月11日
情報筋の話として「ブルワーズ、ツインズ、フィリーズ、そしてドジャースが、今後も先発投手の補強を模索していくことになる」と伝えています。具体的な候補としてジェイク・アリエッタ、アレックス・カッブ、ランス・リン、トレード市場ではジェイク・オドリッジなどの名前が上がっています。
ただ、フィリーズに関しては、チーム再建途上で本格的に勝負をかける段階にはもう一歩ということもあり、短期契約の選手で済ませる可能性があるとYahoo!SPORTSのパッサン氏は述べています。
ドジャースはダルビッシュ有にコンタクトを続けていましたが、ヤンキースと同様に高年俸選手のトレード成功した時に備えてのものでした。
#Yankees never made offer on Darvish, per source. Liked him, but were in position similar to #Dodgers. Wanted to clear salary to stay under luxury-tax threshold.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2018年2月10日
ヤンキースは正式なオファーをしていなかったようですが、ドジャースは条件付きですが6年契約を提示したようです。
dodgers were the other team willing to go six years for darvish, but their offer was closer to $100M (which is about what twins & brewers offered for 5). also, as said before, dodgers offer was contingent on moving money (ie kemp). #cubs
— Jon Heyman (@JonHeyman) 2018年2月11日
ぜいたく税の基準額である1億9700万ドルまでは、1700万ドル程度の余裕がある状態です。
ダルビッシュに提示した6年1億ドルに近い金額であれば年平均で1600万ドル程度となり、残っている予算を全部使い切ることになります。そのためトレードで年俸総額を削減できた場合に、という条件付きでのものだったようです。
素行の問題で代理人から契約解除されたヤシエル・プイグ(600万ドル)、オースティン・バーンスの台頭で正捕手からは外れ、2018年が契約最終年のヤスマニ・グランダル(790万ドル)などはドジャースにとってトレード放出できない戦力ではありません。
トレードをしない場合は、ジェイク・アリエッタは金額的に微妙ですが、ランス・リン、アレックス・カッブには手が届く可能性があります。トレードでは600万ドル程度のジェイク・オドリッジを獲得できるだけの交換要員も抱えています。
今後のドジャースの動きが注目されます。