ザック・グレインキーの争奪戦はロサンゼルス・ドジャースとサンフランシスコ・ジャイアンツのナ・リーグ西地区の2チームの絞りこまれ、さらには今週末までに結論が出るのではないかと報じられています。
その2チームによる争奪戦が佳境を迎える中、ドジャースがザック・グレインキーに記録的な規模の契約を提示しているとの情報が米メディアで流れています。
ミゲル・カブレラとデビッド・プライスの平均年俸の記録を更新か
ニューヨーク・デイリー・ニュースのマーク・フェインサンド(Mark Feinsand)が以下のようにツイートしています。
One major-league executive said he's hearing the Dodgers may give Zack Greinke six years for $210 million, which would be $35 mil per year.
— Mark Feinsand (@FeinsandNYDN) 2015, 12月 2
ドジャースがザック・グレインキーに年平均では3500万ドルとなる6年2億1000万ドルを提示するかもしれないと、あるメジャーリーグ幹部が耳にしたと伝えています。
1年平均の年俸が3500万ドルというのは、デビッド・プライスの7年2億1700万ドル、ミゲル・カブレラの2014年3月28日に結んだ契約延長の8年2億4800万ドルの年平均3100万ドルを上回る史上最高年俸となります。
ドジャースが本気になれば、この金額を提示することは可能な資金力を持っています。
ただの争奪戦であれば、そこまで踏み込むことはないかもしれませんが、ナ・リーグ西地区の最大のライバルであり、ドジャースが1988年以来成し遂げていないワールドシリーズ制覇を6年で3度果たしているサンフランシスコ・ジャイアンツが相手となると、圧倒するような金額を提示する可能性は否定できません。
サンフランシスコ・ジャイアンツも資金力があるチームですが、この情報どおりにドジャースがこの金額を提示しているとするならば、争奪戦に勝つのは難しいと言えます。
ジャイアンツは昨年のオフもジョン・レスター争奪戦に参戦しましたが、カブス、レッドソックスとの三つ巴の争いで、最初に脱落しています。
ティム・ハドソン、ティム・リンスカム、ライアン・ボーグルソンらがチームを去ったジャイアンツにとって先発投手の補強が最優先課題ではありますが、3500万ドル規模の契約までは提示しないのではないかと予想されます。
ジャイアンツにはマディソン・バムガーナーというエースがいますし、3500万ドルであれば2番手クラスの質の良い投手をFA市場で2人は獲得できます。
ヨバニ・ガヤルド、ジェフ・サマージャ、ダグ・フィスター、スコット・カズミアー、マイク・リーク、岩隈久志、イアン・ケネディらの中からうまく組み合わせれば、3500万ドルで2人獲得することができます。
ジャイアンツは長期の大型契約でロースターが柔軟性を失うことを嫌ってもいますので、さすがに3500万ドルは許容範囲外となりそうです。
ただ、ロサンゼルス・ドジャースの共同オーナーたちは年俸総額を3億ドル規模から2億ドル程度に圧縮したい意向を持っていることが明らかになっています。
しかし、ザック・グレインキーとこの金額で合意した場合には、即座に2016年の年俸総額が2億1000万ドル程度になりますので、ドジャースのフロント陣がオーナー側を納得させることができるかもポイントとなります。
12月7日のウインターミーティング前に決着がつきそうな情勢のため、ここ数日の動きに注目したいドジャースとジャイアンツのザック・グレインキー争奪戦です。