ヤンキースにハーパーとマチャドが必要ではない理由とは?

ヤンキースのファンの中には、ブライス・ハーパー、マニー・マチャドと契約しないことに対して落胆し、ハル・スタインブレナーらを批難する声もあります。

フォーブスの試算で収入に対する年俸総額の割合などが最も低い球団の一つとなったこともあり、「オーナーは大金をポケットに入れるだけ入れて、チームに投資していない」と考えているためです。

それに対してハル・スタインブレナーは反論するような事態ともなったのですが、ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏は違った観点で、シーズンオフのヤンキースの方針を支持しています。

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ヤンキースはマチャドとハーパーを必要としていない?

辛辣な批評で知られるジョエル・シャーマン氏ですが、「Destroying the myth Yankees needed Machado or Harper(ヤンキースはマチャドもしくはハーパーを必要としているという神話を破壊する」という過激なタイトルで、ヤンキースを擁護しています。

以下はその内容の要約です。

  • 2016年のヤンキースはMLBで2番目に巨額の年俸総額で、3位のチームに3000万ドル以上の差があったがプレーオフを逃した。しかし、年俸総額を削減した2017年にリーグチャンピオンシップの7戦目まで進み、さらに削減した2018年は100勝している。
  • 2019年の予想年俸はぜいたく税の基準額である2億600万ドルを超過し、2億1500万ドルとなる見込みとなるなど、資金は投じている。
  • ブライス・ハーパーやマニー・マチャドと契約した場合には、ブルペンにザック・ブリットンとアダム・オッタビーノではなく、セルジオ・ロモやブラッド・ブラックなどを加えることになる。資金の効率的な配分という観点から見て悪いものではない。
  • 100勝したロースターから失われた最も大きい戦力はデビッド・ロバートソンで、その存在感は大きかった。しかし、これから3年間の貢献度を考えると、多くの球団がデビッド・ロバートソンよりもアダム・オッタビーノを評価する。
  • 三振が多く右に偏っている打線にあって、左打ちで三振が少なく、守備に優れるディディ・グレゴリウスの穴は巨大だ。しかし、2ヶ月から3ヶ月の間で復帰が見込まれている。その間、メジャー最低年俸のトロイ・トゥロウィツキーがOPS.740で埋めてくれれば十分で、マニー・マチャドに10年以上に渡り巨額の支払いを約束する必要はない。
  • トロイ・トゥロウィツキーの故障がちな状態が続いても、ショートにグレイバー・トレースも回し、セカンドに守備力に定評があるDJ.ルメイユを入れることでカバーできる。
  • スタントンの巨額契約、エルズベリーの高額な残契約があり、ジャッジ、サンチェス、セベリーノらの年俸調停が控えている。仮にマチャドらと契約した場合には、来シーズンオフに打者が必要になって場合にムーキー・ベッツ、投手が必要になった場合にクリス・セールといった優秀な選手の獲得に動けなくなる。

上記のようにヤンキースの動きや意図を解説した後、シャーマン氏は「穴のないロースターは存在しないし、それを実現するために惜しげなく資金を投じるのは賢明ではない」「95勝といった勝利数が試算されている今のロースターにマチャドやハーパーを加えても、1勝から3勝の上積みしか期待できない」と述べて、シーズンオフの補強を評価し、擁護しています。

ヤンキースも一連のトレードなどにより、ファームの選手層が薄くなってきました。2Aのエステバン・フロリアル、昨年メジャーでも先発したジョナタン・ロアイシガの2人がトップ100にランクされる程度です。

調停権が近づく主力選手の年俸増を吸収しながら、ロースター全体の穴をできるだけ小さくする補強を継続する上で、マニー・マチャド、ブライス・ハーパーに10年3億ドルを支払うことは、大きな重荷となる可能性があります。特にヤンキースはすでにオプトアウトしない確率が高まっているジャンカルロ・スタントンの大型契約を抱えていますので、なおさらです。

先発ローテはエース級を3枚並べ、バックエンドにJ.A.ハップ、CCサバシアという安定したベテランを据えれる編成です。ブルペンに関してはアロルディス・チャップマン、ザック・ブリットン、デリン・ベタンセス、アダム・オッタビーノ、チャド・グリーン、ジョナサン・ホルダー、トミー・カインリーと並び、メジャー史上に残るリリーフ陣になるのではないかとの声も上がっています。

打線はディディ・グレゴリウスの穴は2ヶ月から3ヶ月にとどまり、その間をトロイ・トゥロウィツキー、DJ.ルメイユの2人で埋める形になりますので、攻撃力の低下を食い止めることも期待できます。

ぜいたく税をリセットして2018年を終えたため、「悪の帝国」と呼ばれた時のような大型補強を期待していた場合には、肩透かしを食らったように感じるかもしれません。ただ、できあがっているロースターそのものは穴が少なく、バランスが良い編成であり、シャーマン氏が述べるように、リスクを軽減しながら、支出を抑えた補強として、素晴らしいものだったと言えるのではないでしょうか。

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