ヤズマニー・トマスがウェーバーに・・・3年4600万ドル(約49億円)が「死に金」に

アリゾナ・ダイヤモンドバックスは2014年12月に、チームの主力として期待してキューバから亡命してきたヤズマニー・トマスと6年6850万ドルで契約しました。

しかし、ダイヤモンドバックスにとっては不良債権となった契約で、トニー・ラルーサ、デーブ・スチュワート体制の残した負の遺産となっていました。

ダイヤモンドバックスはJ.D.マルティネスをFAで失ったことで外野のポジションが空いたのですが、新体制のフロントオフィスはヤズマニー・トマスを穴埋めの戦力としては期待せず、その代わりにレイズからスティーブン・ソウザを獲得するに至りました。

チームの構想から外れていることが、シーズンオフの補強でより明確になっていたのですが、そこに追い打ちをかけるようにダイヤモンドバックスはヤズマニー・トマスをウェーバーにかけました。

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ヤズマニー・トマスが40人枠から外れる

アリゾナ・レパブリックのニック・ピエコロ氏は以下のように伝えています。

The Diamondbacks have placed slugger Yasmany Tomas on outright waivers, according to sources, a move that could amount to little more than his removal from the 40-man roster.

Tomas, who was optioned to Triple-A Reno last weekend, would seem highly unlikely to be claimed given that he still has three years and roughly $46 million remaining on his contract.

Assuming he goes unclaimed, the Diamondbacks would then outright Tomas to Reno. As a player with at least three years of service time, Tomas could refuse the assignment and become a free agent, but that seems highly unlikely since it would mean he would walk away from what’s left on his contract.

ダイヤモンドバックスがヤズマニー・トマスを40人枠から外すためにウェーバーにかけられたことが伝えられています。

すでにトマスは4600万ドル程度の契約が残っていることもあり、ウェーバーで他球団が獲得の意思を示す可能性は低く、そのままウェーバーを通過した場合は、ヤズマニー・トマスを3Aでプレーすることになる見込みだとニック・ピエコロ氏は述べています。

ヤズマニー・トマスはメジャーのアクティブロースターの登録日数が3年に達しているため、3Aへの降格を拒否してフリーエージェントを選択することができるものの、4600万ドルという金額を捨てることにもなるため、その可能性は極めて低いだろうとピエコロ氏は付け加えています。

ダイヤモンドバックスはヤズマニー・トマスを40人枠からはずしてマイナーに降格させても、年俸の支払い義務は引き続き残ることになるため、40人枠を空けるということが主要な目的と考えられる動きです。

ヤズマニー・トマスはメジャーでの305試合で打率.268/出塁率.307/長打率.462/OPS.769、48本塁打と素晴らしい数字ではありませんが、攻撃面ではリーグ平均レベルのものです。

しかし、トマスのWAR(Win Above Relacement: 同じポジションの代替可能な選手に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか)は-2.4になることが示すとおり、守備などの攻撃面以外に大きな難があり、走攻守のトータルで見た時にメジャーレベルの戦力とは考えにくくなっていました。そのためダイヤモンドバックスがこのような決断をしたことへの大きな驚きはありませんでした。

ヤズマニー・トマスはレッドソックスの2人と同じ道をたどることに?

長期契約が残っている選手を40人枠から外してウェーバーにかけ、それをクリアした後、マイナーでプレーさせるというケースは目新しいことではなく、近年ではレッドソックスのアレン・クレイグとルスネイ・カスティーヨがそれに該当します。

アレン・クレイグはウェーバーを通過した後の2015年11月30日に、40人枠から外されて3Aポータケットに移動します。しかし球団側には契約どおりの支払い義務は残るため、2016年に900万ドル、2017年1100万ドル、2018年のオプションのバイアウト100万ドルの合計2100万ドルを受け取りました。しかし、アレン・クレイグは3Aに移動した後は、メジャーではプレーできていません。

ルスネイ・カスティーヨは2016年6月18日にウェーバーにかけられたもののクレームする球団はなく、同月20日に3Aに移動しました。2016年の1127万ドルの残額と2017年から2020年の4年4900万ドルの支払い義務が残っていたレッドソックスでしたが、それでも40人枠を空けることを優先し決断しています。

ルスネイ・カスティーヨもヤズマニー・トマスも3Aで素晴らしいパフォーマンスを見せた場合には、将来的にメジャーのロースターに戻る可能性もあります。

ただ、ハードルがより高いのはルスネイ・カスティーヨの方だと考えられます。ルスネイ・カスティーヨをメジャーのロースターに戻すと7年7250万ドルの平均年俸1000万ドル余りがぜいたく税計算上の年俸総額が増え、レッドソックスの予算を圧迫するためです。


* 実際の年俸総額は、その年の選手の年俸を単純に足していくだけで計算される一方で、ぜいたく税の計算上の年俸総額は長期契約選手は契約の平均年俸で加算されるため。


ルスネイ・カスティーヨはどれだけ打ってもメジャーに昇格させてもらえる可能性が極めて低く、実際に2017年は3Aの87試合で打率.314/出塁率.350/長打率.507/OPS.857、15本塁打、14盗塁と活躍しましたが、得点力・長打力不足に苦しむレッドソックスから声はかかりませんでした。

一方のダイヤモンドバックスは、ヤズマニー・トマスを40人枠から外すと、2019年の「ぜいたく税上の年俸総額」という表面の数字は削減できるものの、実際の年俸である1550万ドルという支払いは残ります。そのため40人枠から外しても予算規模が大きくないチームの財政を、圧迫していることに変わりはありません。

40人枠から外すメリットは他の選手に枠を与えることくらいしかないため、ヤズマニー・トマスが良いパフォーマンスを見せれば昇格させることをダイヤモンドバックスが検討すると考えられます。

ホセ・アブレイユとヤシエル・プイグの活躍で、一時はキューバから亡命した選手の価格が右肩上がりでした。しかし、ヤズマニー・トマスとルスネイ・カスティーヨが期待外れとなったことで、市場の評価も抑え気味の傾向が強まることになりそうです。

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