【MLB2014 サイ・ヤング賞候補】ジョニー・クエト(シンシナティ・レッズ)のシーズン成績と投球内容

2014年シーズンのナ・リーグのサイ・ヤング賞の投票では、クレイトン・カーショウの次ぐ評価を受けることが予想されているのが、シンシナティ・レッズのジョニー・クエトです。

ジョニー・クエトはドミニカ共和国出身の28歳で、2015年2月で29歳なります。身長は5フィート11インチ(約180センチ)とされているものの、実際には5フィート8インチ(約173cm)しかないとも噂されるほど、大きい身体ではありません。

しかし、野茂英雄のトルネード投法さながらの全身をひねって投げる投球フォームで、最速98マイル(158キロ)、平均で94マイル(151キロ)のファーストボールを投げるなど、身体が小さいことを感じさせない球速を誇ります。

そのジョニー・クエトの通算成績、2014年の月別成績、そして球種の内訳や特徴などをこのページではまとめています。

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故障さえなければMLBトップクラスのパフォーマンスを発揮するジョニー・クエト

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ジョニー・クエトは2004年3月にアマチュア・フリーエージェントとしてレッズと契約し入団しています。その4年後の2008年4月にメジャーデビューを果たして、そのままレッズの先発ローテ投手としてメジャーに定着しています。

そのジョニー・クエトのメジャーでの通算成績は以下のとおりとなっています。

Johnny Cueto Career  Stats(2008-2014)_1

2008年と2009年は先発ローテを守りはしていましたが、防御率4点台と今一歩の投手でしたが、2010年に31試合185.2回で防御率3.64/12勝7敗/WHIP1.28の成績を残して、本格的に頭角を現しました。

2012年に33試合217.0回で防御率2.78/19勝9敗/奪三振170/WHIP1.17、そして今シーズンに34試合243.2回で防御率2.25/20勝9敗/奪三振242/WHIP0.96と素晴らしい成績を残しています。

しかし、2011年と2013年はそれぞれ防御率2.31、2.82と良い数字を残していますが、故障のため、試合に登板できない期間が長かっため、規定投球回数には到達できませんでした。

2014年の成績では、奪三振ではナ・リーグの最多奪三振に輝き、投球イニング数もリーグトップ、勝利数、防御率、WHIP、QS率(85%)がリーグ2位、勝率がリーグ4位となるなど、その実力は折り紙つきです。

そのため健康でさえあれば、ジョニー・クエトはMLBトップクラスの実力を発揮できるため、問題は故障せずに、フルシーズンを投げれるかどうかです。

質の高い4つの球種があり多彩な投球が魅力のジョニー・クエト

ジョニー・クエトの2014年シーズンの月別の成績は以下の表のとおりとなっています。

Johnny Cueto Monthly Stats(2014)_1

最終的に20勝に到達していますが、レッズのチーム状態が良くなかったため、順調に勝ち星を積み重ねていたわけではありません。

特に4月を終えた時点では6試合47イニングを投げて防御率1.15という圧倒的な内容でしたが、勝敗は2勝2敗と援護をもらえず、見殺しになることも少なくありませんでした。

今シーズンのナ・リーグでは43人投手が規定投球回数に到達していますが、ランサポートアベレージ(1試合平均の援護点)は3.26と少なく38番目。つまりナ・リーグで6番目に援護点が少なかった先発投手です。

その状況でも我慢強く投げ続け、クオリティスタート率は先述のように85%とリーグ4位です。

レッズのチーム自体は76勝86敗と負け越しが10もある中で、クエトは20勝9敗と貯金を11も作っていることからも、チームの状態にかかわらず、投球でゲームを支配することで、勝利を積み重ねていたことがわかります。

レッズの状態が良ければ、22勝、23勝していても不思議ではないほどの2014年のジョニー・クエトでした。

ジョニー・クエトの球種の内訳や投球スタイル

ジョニー・クエトの2014年シーズンにおける球種別の球速、投球割合、奪三振に占める割合、被打率などは以下の表のとおりとなっています。

Johnny Cueto Pitch Type (2014)_1

Brooks Baseballによると、ジョニー・クエトの持ち球はフォーシーム、シンカー、チェンジアップ、スライダー、カーブ、カッター、スローカーブとなっていて、多彩です。

ただ、スローカーブは2014年でもわずかに2球しか投じていないため、上記の表ではそれを除外しています。

投球の中で一番多く使われているのがフォーシームで投球全体の27.7%を占め、それに続いてカッターが23.0%、シンカーが19.7%、チェンジアップが15.1%、スライダーが11.5%、カーブが2.8%となっています。

フォーシームとカッターが主体ではあるものの、それだけに頼る投球ではなく、シンカー、チェンジアップ、スライダーをバランスよく織り交ぜています。

その一番多く使われているフォーシームは最速98.2マイル(158キロ)、平均94.0マイル(151キロ)でMLBでは平均的球速ですが、被打率も.209と低く、空振りを奪えるボールで奪三振のうち27.1%がフォーシームによるものです。

シンカーは最速98.0マイル(158キロ)、平均93.7マイル(151キロ)とほぼフォーシームと同じ球速で、沈む動きが加わるため、ゴロが多くなり、被打率も.183と効果的です。

そしてジョニー・クエトの球種の中で強力な力を発揮しているのがチェンジアップです。

被打率は.117と極めて低く、MLBでも最高の球種の1つとの評価があるフェリックス・ヘルナンデスのチェンジアップの被打率.113と遜色ありません。

またチェンジアップを投じた際には、27.1%しかファアゾーンに飛ばず、さらにそのうちの57.8%がゴロになってしまいますので、長打を浴びることが少なく、強力な武器となっています。

さらに2番目に多く投げているカッターは曲がりは大きくないものの、被打率.216と効果を発揮しています。

このように非常にレベルの高い球種が4つもあるところに、カーブやスライダーも織り交ぜることができる多彩さもあるため、2013年被打率.186、2014年が.194という驚異的な数字を残すことができています。

以下の動画は2015年5月時点でのジョニー・クエトの投球を1分程度にまとめてあるものです。

動画中の1つ目の三振がカッターによるもので、3個から5個目の三振がチェンジアップによるものです。チェンジアップはマリナーズのフェリックス・ヘルナンデスのチェンジアップと同様に沈む動きがあり、打者に近いところでスプリットのような動きをしています。

(参考記事:フェリックス・ヘルナンデスのチェンジアップがMLB最高の球種の1つである理由

このような動きがあるため、ジョニー・クエトのチェンジアップは被打率.117とMLB屈指の打ちにくい球種となっています。

注目すべきはジョニー・クエトの残っている契約が、2015年の契約を1000万ドルで更新できるチームオプションだけということです。

つまり、契約延長などがなければ、ジョニー・クエトは2015年シーズン終了後に29歳の若さでFAになるということです。

多くの米メディアは、レッズは経済的に、ジョニー・クエトととの長期の契約延長をするのは難しいと予想しています。

そのためレッズはチームオプションを行使した後に、2015年シーズン開幕前か、2014年のデビッド・プライスやジョン・レスター同様にトレード期限前にトレードに出す可能性も指摘されています。

来季のパフォーマンスとともに、この2014年シーズンオフから2015年シーズン中まで、その移籍動向にも注目したいジョニー・クエトです。