【MLB2014 サイ・ヤング賞候補】アダム・ウェインライト(セントルイス・カージナルス)のシーズン成績と投球内容

現在のMLB最高の投手として名前が頻繁に上がるのは、ドジャースのクレイトン・カーショウ、マリナーズのフェリックス・ヘルナンデス、今年は不調でしたが、ジャスティン・バーランダーなどがいます。

そしてそれらの投手と並んで名前が出るのが、セントルイス・カージナルスの絶対的エースであるアダム・ウェインライトです。

2014年シーズンも自身2度目となる20勝をあげるなど、ナ・リーグのサイ・ヤング賞の選考では、トップ3にの評価を受けるであろうことが予想されています。

そのアダム・ウェインライトの通算成績、2014年の月別成績、そして球種の内訳や特徴などをこのページではまとめています。

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MLBトップ5のスターターとの評価を受けるアダム・ウェインライト

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アダム・ウェインライトは2000年のドラフトで1巡目全体29番目でカージナルスに指名されて入団し、2005年にメジャーデビューを果たしています。

現在は先発ですが、そのデビューした2005年と2006年はブルペン専任で、2007年から先発投手としてのキャリアとなっています。守備にも定評があり、2009年と2013年の2回ゴールドグラブ賞を獲得しています。

2014年の8月で33歳になったアダム・ウェインライトのメジャーでの通算成績は以下のとおりとなっています。

Adam Wainright Career Stats(2005-2014)_1

2011年はトミー・ジョン手術を受けたため、登板が一度もありませんでした。

2007年の先発ローテ定着から7年連続で二桁勝利で、特に2014年も含めた近年5年間では92勝50敗と、年平均18勝以上をあげ、1人で貯金42をつくるなど、常勝カージナルスの柱となりました。

これだけの素晴らしい実績を残しているのですが、ロイ・ハラデーなどに阻まれ、いまだサイ・ヤング賞の獲得はないアダム・ウェインライトです。

2014年も32試合227.0回で防御率2.38/20勝9敗/奪三振179/WHIP1.03の成績を残していて、 勝利数と投球イニングがリーグ2位、防御率とWHIPがリーグ3位、勝率もリーグ4位と文句のつけようのない数字です。

ですが、今年もクレイトン・カーショウがいるため、サイ・ヤング賞を受賞するには厳しい状況ではあるものの、十分にその賞に値する成績のアダム・ウェインライトです。

8月の不調がなければダントツのサイ・ヤング賞最有力候補だった可能性が

続いて、アダム・ウェインライトの2014年の月間成績です。

Adam Wainright Monthly Stats(2014)_1

アダム・ウェインライトはオールスターを終えた時点では19試合138.0回で防御率1.83/12勝4敗/WHIP0.91と、サイ・ヤング賞レースでジョニー・クエトと故障で出遅れたカーショウを引き離して、リードしている状態でした。

しかし、8月には6試合38.1回で防御率5.17/2勝4敗/奪三振28/WHIP1.43と不調に陥ってしまいました。

本人が8月末に明かしたところによると、疲労の蓄積によるデッドアーム(腕に力が入らない状態)になってしまったが原因で、この落ち込みがなければ、クレイトン・カーショウを上回る数字を残していた可能性があります。

それでも勝負どころの9月には5試合39.0回で防御率1.38/5勝0敗/WHIP0.90と、常勝チームのエース、MLB屈指の投手としての実力を見せつけてくれました。

アダム・ウェインライトの球種の内訳や投球スタイル

アダム・ウェインライトの2014年シーズンにおける球種別の球速、投球割合、奪三振に占める割合、被打率などは以下の表のとおりとなっています。

Adam Wainright Pitch Type (2014)_1

アダム・ウェインライトの球種と投球内訳は、Brooks Baseballによると、2011年のトミー・ジョン手術の前まではシンカー(2シーム)が投球の5割近くを占め、カッターとカーブが2割弱、チェンジアップが1割弱で、フォーシームを時折投げるという構成でした。

特に2009年2010年はフォーシームの割合は1%を切っていて、ボールを動かし続けていたことがわかる数字が残っています。

しかし、肘の手術からの復帰後はシンカー(2シーム)の割合が低下し、代わってカーブ、カッター、フォーシームの割合が増えています。

2014年の投球の割合はカッターが29.4%、カーブが27.4%、シンカーが23.2%、フォーシームが17.2%で、この4つの球種を主体に構成し、ごくまれにチェンジアップ(1.8%)と今シーズンから投げ始めスライダー(0.4%)を織り交ぜるピッチングの構成です。

球種の中ではシンカー(2シーム)が最速96.3マイル(155キロ)、平均91.1マイル(147キロ)、フォーシームは最速94.9マイル(153キロ)、平均91.1マイル(147キロ)と、MLBの先発投手としては平均よりやや遅めの球速です。

持ち球の中で力を発揮しているのは、投球の中で27.4%と2番目に多く投じられているカーブです。変化は縦に割れる動きで、被打率は.156と低く、空振りも奪える球種で、ウェインライトの奪三振の54.7%がカーブによるものです。

またカーブを投げた際には、打球がファアゾーンに飛んでも53.7%がゴロになるなど、低めによく制球されていることと、打者の手元で急激に変化するため長打を浴びにくく、ウェインライトの生命線とも言える球種です。

そして29.4%と投球の中で高い割合を占めているカッターは最速92.6マイル(149キロ)、87.3マイル(140キロ)とファーストボールと球速差が少なく、鋭い曲がりを持つため、打者を打ち取る上で大きな力を発揮しています。

ウェインライトの投球全体では、奪三振が多いという派手さはないものの、上記の質の高い4つのボールを自在に操り、ボールを動かすことで、相手打者を翻弄するというスタイルです。

相手を効率的に打ち取ることができるため、イニングあたりの平均投球数は2014年でも14.4球と少なく、MLB全体でも4番目の数字で、この効率の良さが年間230-240イニングを投げることができる理由の1つでもあります。

アダム・ウェインライトの契約は2014年から18年の5年9750万ドルとなっていて、2018年の36歳のシーズンまで毎年1950万ドルとなっていて、パフォーマンスと比較すると、カージナルスにとってはお得な契約となっています。

ウェインライトの投球スタイルは球速に頼るものではなく、総合力の高さで勝負できるタイプのため、年齢による衰えの影響を受けにくく、息の長い活躍が予想されます。

また2014年にはスライダーを加えるなど、さらに進化をもとめている姿勢も失われていませんので、来季の投球も楽しみなアダム・ウェインライトです。