主力野手は残るも投手陣が課題に – カブスのシーズンオフの補強ポイントについて 

Chicago Cubs Top Catch

2016年にワールドシリーズ制覇を果たしたシカゴ・カブスですが、2017年は地区2連覇を果たし、3年連続でポストシーズン進出を果たしました。

この3年間のレギュラーシーズンでの勝利数292勝は両リーグ最多となったのですが、野手の主力は若く、契約も数年に渡りカブスがコントロールできるため、しばらくは優勝争いの常連の座を守る気配となっているカブスです。

ただ、野手の主力は残る一方で、先発ローテとブルペンに補強が必要となっています。

シカゴ・カブスのシーズンオフについてCBSスポーツのマット・スナイダー氏が分析しています。

野手に関しては捕手にウィルソン・コントラレス、一塁にアンソニー・リッゾ、二塁にハビアー・バエズ、三塁にクリス・ブライアント、外野にはジェイソン・ヘイワード、イアン・ハップ、カイル・シュワバー、アルバート・アルモラ、ユーティリティプレイヤーとしてベン・ゾブリスト、トミー・ラ・ステラという面々が戻ってきます。

多くの選手が複数のポジションを守ることができるため、ポジションが埋まっているだけでなく、バックアップの心配も少ない厚い布陣となっています。必要があるとすればFAとなるジョン・ジェイとの再契約もしくは同様のベテラン外野手、コントラレスのバックアップができるベテラン捕手くらいとなります。

レギュラークラスが揃っていることもあり、野手で必要なのはベンチ要員となりますので、高額の補強は必要ありません。

しかし、投手陣はそうではないとマット・スナイダー氏は分析しています。その内容の要約は以下のとおりとなっています。

  • 先発投手:ジェイク・アリエッタ、ジョン・ラッキーの2人がFAとなる。ジョン・レスター、カイル・ヘンドリックス、ホセ・キンタナという質の高い3人が戻ってくるものの、4番手と5番手が不在。マイク・モンゴメリーが候補となるものの、現在のロングリリーフ兼スポット先発の方が合っているタイプのため、できればブルペンに置いた方が良い。そのため少なくとも先発投手が1人、できれば2人を獲得したい状況。候補となるのはアレックス・カッブ、アンドリュー・キャッシュナー、タイラー・チャットウッド、ジェレミー・ヘリクソン、ハイメ・ガルシア、CCサバシア。あまり魅力的なラインナップではないが、必要なのが4番手、5番手であることを考えると悪くない選択肢。
  • リリーフ投手:ウェイド・デービスがFAとなり、クローザーが不在に。カール・エドワーズ・ジュニアが候補とはなるが制球に難があることが懸念され、もう1年はセットアップで起用したほうが無難。左のブライアン・ダンシングもFAとなる。トレードで獲得したジャスティン・ウィルソンも上手く機能しなかったため、何かしらのテコ入れが必要に。アディソン・リード、ブランドン・キンズラー、マット・ベライル、フアン・ニカシコ、ブライアン・ショー、ルーク・グレガーソン、トニー・ワトソン、ブランドン・モロー、ジェイク・マギーらが候補に。

先発投手の補強を中心に動き、リリーフ投手とベテランのバックアップ野手の獲得を行ってくことになりそうなカブスです。

ただ、一連のトレード補強によりファームの選手層はかつてのような厚みは失われていますし、年俸総額も膨れ上がってきているため、以前ほどには補強の選択肢が多くありません。

ここ2年間のシーズン開幕時のシカゴ・カブスの年俸総額は1億7100万ドル、1億7200万ドルと推移しています。
マーケットの規模が大きく、観客動員も好調で、大型の放映権契約も近づいているため資金面に余裕がないわけではなく、1億9700万ドルのぜいたく税の基準まで増やすことも可能です。

来季の契約確定分はジェイソン・ヘイワードの2817万ドル、ジョン・レスターの2750万ドル、ベン・ゾブリストの1650万ドル、ホセ・キンタナの885万ドル、アンソニー・リゾの729万ドル、ペドロ・ストロップの585万ドルとなっています。

契約確定分は9400万ドルとなるのですが、カイル・ヘンドリックス、クリス・ブライアント、ヘクター・ロンドン、アディソン・ラッセル、ジャスティン・ウィルソンなど年俸調停権を有する選手たちに3500万ドル前後が必要になると見込まれています。
それらを加えると年俸総額は1億3000万ドル程度までは事実上確定していることになりますので、今季と同じ規模に抑えるのであれば、補強予算は4000万ドル程度となります。

現在のFA市場の相場では、トップクラスのクローザーには1500万ドル以上を用意する必要がありますし、アレックス・カッブ、ランス・リンといったクラスの先発投手では、それ以上の金額が必要になると考えられます。
そうなると先発ローテ2枚、クローザーが必要なカブスにとって大きな予算があるとは言えなくなります。

ただ、ぜいたく税のラインである1億9700万ドルを上限にするならば、十分に補強資金が出せることになりますので、セオ・エプスタイン社長が指揮をとるフロント陣が、年俸総額の上限をどこに設定するのかが、まずは注目されます。

MLB公式サイトの最新プロスペクトランキングではトップ100にカブスから1人もランクインしていません。
そのためかトレード補強に関しては、メジャーレベルの選手を交換要員としなければインパクトのある投手を獲得するのは難しいと考えられています。

実際にカブスのフロントが放出に踏み切るかどうかは微妙なところがあるのですが、交換要員として名前が上がっているのは、度々話題になっているレフトのカイル・シュワバー、ショートにハビアー・バエス、セカンドにイアン・ハップ、ベン・ゾブリストという布陣が敷けることもありアディソン・ラッセルなどが言及されています。

本塁打量産の時代で、相対的にパワーヒッターの価値は下がっています。
ですが、不調によるファーム落ちで129試合の出場にとどまりながら30本塁打を記録したカイル・シュワバーを欲しいア・リーグのチームはいまだに多いとされています。

30本塁打を打てる打者は珍しくない時代ですが、45本塁打以上を打てるポテンシャルをもっている選手は少なく、シュワバーは後者に該当するからだとスナイダー氏は、その理由を説明しています。

資金とプロスペクトの両方で大きな余裕があるという状態ではなくなったシカゴ・カブスです。よりクリエティブな補強が求められるオフの動きとなりそうで、セオ・エプスタイン社長とジェド・ホイヤーGMの真価が問われることになりそうです。

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