コール・ハメルズの早期トレードを米名物記者が提言!レッドソックスと成立させたほうが良い理由とは

Philadelphia Phillies Top Catch大型の再建モードへの移行を明言しながらも、ジミー・ロリンズ、マーロン・バード、アントニオ・バスタルドを放出するにとどまり、コール・ハメルズ、クリフ・リー、ライアン・ハワード、ジョナサン・パペルボン、カルロス・ルイーズ、チェイス・アトリーらのベテランをチームに残して開幕を迎えることになりました。

小規模の再建モードに入るとシーズンオフ当初に話していたブレーブスでしたが、アップトン兄弟、クレイグ・キンブレル、ジェイソン・ヘイワード、エバン・ガティスなど、フィリーズより多くの主力を放出するという皮肉な事態となっています。

その結果、フィリーズはプロスペクトが乏しいファームを充実させることができず、アクティブロースターにはベテランが多くなり、チームは開幕から13試合で4勝9敗と低迷するという行き詰まり感が漂う状況となっています。

チェイス・アトリーは全球団へのトレード拒否権を持ち、クリフ・リーは故障してしまったため、トレードが簡単ではなかったのですが、優勝を狙えるチームへのトレードに応じる姿勢を見せていたコール・ハメルズ、ジョナサン・パペルボンのトレードさえも成立させることができませんでした。

そのフィリーズの現状を見て、FOXスポーツの名物記者であるケン・ローゼンタールが「要求するプロスペクトの質を落としてレッドソックスとトレードを早期に成立させるべきだと提案しています。

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コール・ハメルズのトレードを取り巻く状況

コール・ハメルズのトレードに関してはシーズンオフにレッドソックス、カブス、ドジャース、パドレス、レンジャーズなどが興味を示したと米メディアで報じられていました。

しかし、どの球団とも成立には至らなかったのですが、その理由がフィリーズがチームのNO.1-2プロスペクトを要求したためだと言われています。

そのような交渉を行っていたフィリーズのルーベン・アマロGMへの批判的な声はあるのですが、FOXスポーツのケン・ローゼンタールは、フィリーズはムーキー・ベッツやブレイク・スウィハートといったような選手を要求するのをやめてレッドソックスとトレードを成立させるべきだと提言しています。

コール・ハメルズの残契約は4年9600万ドルが確定し、条件を満たした場合には5年目の契約が自動更新されるため、最大で5年1億1000万ドルに到達するものとなっています。

この高額の年俸負担できる経済力があると同時に、ファームシステムが充実してプロスペクトのトレードに応じられるチームとして一番有力なのがレッドソックスだとケン・ローゼンタールは述べています。

レッドソックスは先程のベッツやスウィハートの他にも以下のような評価の高いプロスペクトを抱えていて、以下のような選手もトレード候補として魅力的だと指摘しています。カッコ内はMLB.comのプロスペクトランキングです。

  • LHP:ヘンリー・オーウェンズ(MLB2015:20位)
  • LHP:エドゥアルド・ロドリゲス(MLB2015:87位)
  • 3B:ラファエル・ディバース(MLB2015:93位)
  • OF:マニュエル・マーゴット(MLB2015:96位)
  • RHP:マット・バーンズ(MLB2013:54位)
  • LHP:ブライアン・ジョンソン(BOS2015:7位)
  • 3B/OF:ギャリン・チェッキーニ(BOS2015:8位)
  • SS:デベン・マレロ(BOS2015:10位)

これらの選手はすでにメジャーリーグレベルで起用できるところまで到達していて、なおかつレッドソックス内でもポジションがかぶっているため、行き場がなくなる可能性がある選手で、トレードに応じる可能性があります。

そのためムーキー・ベッツやブレイク・スウィハートにこだわり過ぎず、上記のような選手のトレードで成立させたほうが良いのではないかということです。

ケン・ローゼンタールは、過去にフィリーズがクリフ・リーをトレードでマリナーズに放出した際に獲得したタイソン・ギリーズ、フィリップ・オーモン、J.C.ラミレスらが大きく期待を裏切ったことが、トレードに対する慎重な姿勢につながっているのではないか、と指摘しています。

しかし、こういったリスクはこの種のトレードにはつきもので、誰一人としてプロスペクトが”本物”になるかどうかを確実に見分けることはできないとも述べていて、リスクをとるべきだとしています。

2009年のベースボールアメリカのプロスペクトランキングでは、レッドソックスのNo.1がユーキリスの後釜と期待されていたラーズ・アンダーソン、NO.2がマイケル・ボウデン(元西武ライオンズ所属)だったが、アンダーソンはいまだに2Aで、ボウデンは3Aにいる状態であることからも、誰にも正確には予測できないのだと、ローゼンタールは述べています。

コール・ハメルズのトレードを遅らせることのリスク

またフィリーズはコール・ハメルズを長くとどめることによって、以下のようなリスクもあることも指摘しています。

  • クリフ・リーのように故障してしまう
  • シーズン序盤の成績低迷で価値が下がってしまう
  • トレード期限前に多くの先発投手がトレード市場に出て価値が下がる

クリフ・リーは健康であれば、多くのチームが興味を示したはずですが、故障してしまった今、高額年俸を考えた時にリスクが高すぎて、トレードそのものが難しくなっています。

コール・ハメルズは今シーズン序盤はモーチベーションの問題もあるのか、3試合18イニングで防御率5.00/0勝2敗/奪三振18/WHIP1.17と低迷しています。成績が今後向上するとは予想されるものの、仮にこの状態が続くようであれば、トレード期限前には著しくハメルズの価値が下がってしまいます。

そして今年のオフにはFAとなる優秀な先発投手が多くいます。

主な投手ではデビッド・プライス(DET)、ジョーダン・ジマーマン(WSH)、岩隈久志(SEA)、ジョニー・クエト(CIN)、マイク・リーク(CIN)、ヨバニ・ガヤルド(TEX)、カイル・ローシュ(MIL)、イアン・ケネディ(SD)、マーク・バーリー(TOR)、R.A.ディッキー(TOR)、ウェイン・チェン(BAL)、バド・ノリス(BAL)、ダグ・フィスター(WSH)、アルフレド・サイモン(TEX)、ティム・リンスカム(SF)、ティム・ハドソン(SF)、ジョン・ラッキー(STL)などいます。

「ウェバー公示なしでのトレード期限」となる7月末まで、これらの投手が所属するチームのプレーオフ進出が難しくなれば、トレード市場に出てくることになるため、コール・ハメルズの価値は相対的に下がることになります。

また2015年シーズン終了後には、これらの投手が一斉にFA市場に出てくることになりますので、さらにコール・ハメルズの価値が下がってしまう可能性があります。

そのため良いトレードを相手を待ち続けることにもリスクがあるので、早く決断すべきだとケン・ローゼンタールは主張しています。

レッドソックスは先発投手が低迷し、トレード成立には良い状況に

今まで述べてきたような状況があることに加えて、レッドソックスの現状としてもコール・ハメルズを必要とするような状況になりつつあることも、トレード成立への後押しとなる可能性があります。

12試合を終えた時点でのレッドソックスの先発投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

  1. クレイ・バックホルツ
    3試合16.1回/防御率6.06/1勝2敗/WHIP1.65
  2. リック・ポーセロ
    3試合19.0回/防御率6.63/1勝2敗/WHIP1.47
  3. ウェイド・マイリー
    2試合7.2回/防御率10.57/0勝1敗/WHIP1.83
  4. ジャスティン・マスターソン
    2試合10.2回/防御率7.59/1勝0敗/WHIP1.50
  5. ジョー・ケリー
    2試合12.2回/防御率2.13/1勝0敗/WHIP0.71

先発3番手クラスを集めたローテーションと評されることもあった先発投手陣ですが、その防御率は6.24とダントツの両リーグ最低の数字となっています。

打線とブルペンがカバーすることで勝ち越してはいるものの、打線が常にカバーできるわけではありませんので、やはり不安を感じさせるものとなっています。

そのためレッドソックスにとっては、コール・ハメルズはやはり魅力的な投手として映っていると考えられ、比較的質の良いプロスペクトの放出に応じる可能性が高いと予想されます。

トレード期限前まで待つことによってコール・ハメルズのトレード市場での価値が高まる可能性があるものの、現在のフィリーズが求めているようなプロスペクトの放出に応じるチームが現れる可能性が高いとは言えません。

ここ数年はステロイドなどの禁止薬物の規制が厳しくなり、30歳以上の選手のパフォーマンスと健康に疑問符がつくようになっています。

そのため若くて有望なトッププロスペクトを放出するくらいなら金を多く払ったほうが良いというトレンドが強まっています。

ケン・ローゼンタールは、カブスがコール・ハメルズのトレードに飛びつく可能性があるものの、レッドソックスとのトレードが一番良いものになるのではないかと予想しています。

コール・ハメルズの獲得は、その移籍先のチームの所属する地区のパワーバランスを変えるインパクトがあるもので、ポストシーズンに大きな影響を与えると予想されます。

ここから数ヶ月のフィリーズのルーベン・アマロGMをはじめとするフロント陣が、どのような決断をするのか注目されます。