クレイトン・カーショーにさらなる懸念が・・・急激な球速低下に直面

Los Angels Dodgers Top Catch

クレイトン・カーショーが投手として傑出していたのは、ボールのクオリティだけでなく、体の頑丈さも要素の一つとなっていました。

2010年から2015年の6年間で防御率2.24という数字は抜きん出たものであるのですが、その成績を平均で32試合、222イニングを投げ続けて残したものであることが、さらにその価値を高めていました。

しかし、2016年からは故障者リストに入ることが増え、2016年と2017年の2年間で防御率2.03は相変わらず素晴らしいのですが、平均では24試合、162回まで減少しています。

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ドジャースにとって深刻な懸念材料になる可能性も

ドジャースは先発ローテのやりくりに長けているチームで、様々な方法を用いて主力級の投手が抜けても大きな戦力ダウンを回避することができています。

そのためクレイトン・カーショーの故障が多少増えることの穴は、ある程度は埋めることができるのですが、さらに懸念される現象が生じていることが伝えられています。

スポーティングニュースのジョン・エドワーズ氏は、クレイトン・カーショーの球速が低下していることはドジャースにとって懸念材料になるとして記事にしています。

Kershaw’s average fastball velocity Thursday was at its lowest ever, and it was his worst start by 1.4 mph. Kershaw’s previous low came in a 2012 start when he was pitching through the flu, so if we wipe that off the board. Thursday night was Kershaw’s worst start in terms of fastball velocity by 2.6 mph — a gap large enough to span Kershaw’s average fastball velocity from his previous worst non-flu game (91.7 mph) to his 232nd worst game (94.3 mph).

クレイトン・カーショーは故障者リストから復帰して、1試合に登板しただけで腰に張りを訴えて、再び故障者リストに戻りました。

その復帰した「5月31日の登板の際のファーストボールの平均球速が、これまでのワーストよりも1.4マイル(2.2キロ)ほど低下していた」とエドワーズ氏は伝えています。さらに「これまでのワーストを記録した2012年の登板の際はインフルエンザを患っていた中での登板のため、それを除外すると2.6マイル(4.2キロ)ほどワーストを更新してしまった。」と付け加えています。

ただ、クレイトン・カーショーの5月31日の登板は腰の張りの影響を受けていたことによる球速の低下だとも考えられます。しかし、そうではないとエドワーズ氏は述べます。

Kershaw’s velocity declined steadily through 2017, but Thursday’s start was beyond what anyone could have expected. And it wasn’t just back tightness; Kershaw said his back tightened up in the middle of his start, but his pitch velocity was down from the start.

「クレイトン・カーショーの球速は、2017年シーズン中も着実に低下していたが、5月31日の登板の際の球速は誰しもの予想を超えるものだった。それは単に腰の張りが原因ではない。カーショーは登板の途中に張りを感じたと話していたが、球速の低下は序盤から見られた。」

初回から球速が低下していたので、腰の張りの問題だけではないだろうというのがエドワーズ氏の見立てです。

ちなみにブルックスベースボールによると、5月31日の登板の際の平均球速は89.08マイル(143.3キロ)となっています。

ブルックスベースボールの集計するデータによるクレイトン・カーショーのファーストボールの年度別の平均球速は以下の表のとおりです。

Year Age Velocity
2007 19 96.12マイル(154.7キロ)
2008 20 94.49マイル(152.1キロ)
2009 21 94.42マイル(151.9キロ)
2010 22 93.32マイル(150.2キロ)
2011 23 94.18マイル(151.6キロ)
2012 24 93.87マイル(151.1キロ)
2013 25 93.47マイル(150.4キロ)
2014 26 93.64マイル(150.7キロ)
2015 27 94.20マイル(151.6キロ)
2016 28 93.79マイル(150.9キロ)
2017 29 93.21マイル(150.0キロ)
2018 30 91.58マイル(147.4キロ)

5月31日の登板が、今季8試合目だったのですが、2018年シーズン全体の平均球速が昨年から大きく低下していることがわかります。

今季の登板別の平均球速は以下の表のとおりです。

Date Velocity
03.29 91.94マイル (147.9キロ)
04.03 92.27マイル (148.5キロ)
04.08 91.76マイル (147.7キロ)
04.15 91.38マイル (147.0キロ)
04.20 91.48マイル (147.2キロ)
04.25 91.78マイル (147.7キロ)
05.01 92.35マイル (148.6キロ)
05.31 89.08マイル (143.3キロ)

シーズン序盤の時点で、前シーズンよりも平均球速が低下しているのですが、5月31日の登板では急激な低下が記録されています。

このような急激な球速の低下は、深刻な故障の予兆の可能性があるとエドワーズ氏は述べます。

James Shields averaged 92 mph on his fastball in his first two starts of 2017 but dropped to 90 mph in his third right before hitting the disabled list with a strained lat. Nathan Eovaldi consistently hit triple digits on the radar gun, but barely averaged 94 mph on his fastball in his last start prior to Tommy John surgery that sidelined him for all of 2017.

You don’t need to have your velocity drop to be injured, and velocity can fluctuate from game to game. But drops of more than 2 mph should be cause for concern. Those kinds of drops don’t come from nowhere, and they’re often indicative of injury.

『2017年のジェームズ・シールズの最初の2試合のファーストボールの平均球速は92マイルだったが、3試合目は90マイルに低下し、その後広背筋の負傷でDLに。ネイサン・イオバルディはコンスタントに100マイルを記録する投手だったが、トミー・ジョン手術前の最後の登板では94マイルに低下していた。』と、急な球速の低下が現れた後に、深刻な負傷を負っているケースをエドワーズ氏は紹介しています。

その上で『球速は試合ごとに変動するので、単に低下したというだけでは負傷の心配をする必要はないが、2マイル以上も落ちるのは懸念材料となる。こういった球速の低下は原因がなく起こるものではなく、しばしば負傷の兆候として現れる。』とエドワーズ氏は述べています。

この後、エドワーズ氏は「腰の張り」以上の深刻な負傷にクレイトン・カーショーが直面している、もしくは直面する可能性があること示唆し、もしシーズン序盤の「上腕二頭筋の腱炎」のような肩や腕に関する問題を抱えていれば、ドジャースには大打撃となると述べています。

ドジャースはクレイトン・カーショー、リッチ・ヒル、柳賢振、前田健太という当初の先発ローテから4人を失っていますが防御率3.46で両リーグ6位と安定しています。

ルーキーのウォーカー・ビューラー(防御率2.74)、ロス・ストリップリング(防御率1.89)らの奮闘によるところが大きいのですが、ローテに残っているアレックス・ウッドは防御率4.48となっていますので、いつまで持ちこたえることができるのか不安が残る状態です。

さらに懸念されるのが、来季以降のカーショーです。今後も球速低下が着実に進行するようであれば、2年7000万ドルの契約が残るクレイトン・カーショーに以前のような信頼を置けなくなる可能性があることです。

マリナーズのフェリックス・ヘルナンデスは2014年に236イニングで防御率2.14という素晴らしい成績を残しました。

その2014年の平均球速が93.59マイルでしたが、92.83マイルに落ちた2015年は防御率3.53、91.21マイルの2016年は防御率3.82、91.29マイルの2017年は防御率4.36にそれぞれ悪化し、2018年の平均球速は90.31マイルまで落ちているのですが、防御率は5.33とキャリアワーストを塗り替えるペースとなっています。

MLB全体の傾向が打高投低になっている影響もあるのですが、その全体的なトレンド以上に成績が悪化しているため、年齢、勤続疲労による衰えを否定できません。

クレイトン・カーショーとフェリックス・ヘルナンデスでは投球スタイルが異なるため、球速の低下がそのまま成績の悪化に直結するかどうかはわかりません。

ただ、打者がファーストボールにタイミングを合わせていても、高速ではない分、カーショーの生命線であるカーブ、スライダーに対応しやすくなる可能性はあります。

MLB史上でも最高の投手の一人に数えられるクレイトン・カーショーが、今季のどのタイミングで復帰できるのかは重要なポイントですが、それだけでなく、復帰後のファーストボールの球速の変化にも注目したいところです。

もし復帰後に、球速が以前のレベルに戻らないようであれば、クレイトン・カーショーがオプトアウトの権利を行使し、FAを選択する可能性はなくなりそうです。

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