ランス・リンがトミー・ジョン手術を受けて2016年シーズンの復帰が絶望となり、ジョン・ラッキーがFAでチームを去ったため、先発投手の補強が必要となっていたセントルイス・カージナルでした。
デビッド・プライスの争奪戦にも参戦したものの、合意寸前でレッドソックスにさらわれるなどして補強が進みませんでしたが、ここにきてマイク・リークと契約に合意したようです。
2015年はレッズとジャイアンツでプレーしたマイク・リークと5年8000万ドルで合意したと報じられています。
安定したNO.3スタータータイプのマイク・リーク
マイク・リークに保証している契約は5年8000万ドルとなっているものの、6年目は相互の同意で更新されるオプションが付帯され、それが行使された場合には6年総額9400万ドルになるようです。
マイク・リークの年度別成績は以下の表のとおりとなっています。
キャリアベストは2013年の31試合192.1回で防御率3.37/14勝7敗/奪三振122/WHIP1.25です。
カージナルスはアダム・ウェインライトがアキレス腱断裂からの復帰、マイケル・ワカとカルロス・マルティネスは肩、ハイメ・ガルシアは故障がちなため、イニングをしっかりと消化できる投手を必要としていましたが、マイク・リークは近年3年間の平均投球イニングは199回となっていますので、そのポイントに合致します。
キャリア通算の防御率が3.88、守備の影響を排除して投手の実力を測るための擬似防御率であるFIP(Fielding Independent Pitching)は4.21
となっていますので、どちらかと言えば安定したNO.3スターターという実績を残しています。
その投手に5年8000万ドルはやや高い金額とも言えるのですが、2016年シーズンで28歳と年齢が若く、契約最終年が32歳となるなど、投手として良い時期をチームとしてコントロールできること、そして今後のFA市場の相場の上昇を考えると、悪くない契約となる可能性がありそうです。
またキャリアの大半がカージナルスと同地区のライバルであるレッズでプレーしていましたので、実力や能力については詳細に分析していることは間違いありません。
さらにカージナルスは育成力に定評があり、投手を復活させることもできるコーチングスタッフがいますので、数字を向上させる可能性があります。
先発ローテの補強に成功し、ヘイワードの穴を埋めることが課題に
このマイク・リークの加入によりカージナルスの先発ローテーションは以下のとおりになると予想されます。
- アダム・ウェインライト
- マイケル・ワカ
- マイク・リーク
- ハイメ・ガルシア
- カルロス・マルティネス
- マルコ・ゴンザレス
- ティム・クーニー
- タイラー・ライオンズ
先発5番手を若い投手で争うことになりますが、体調に問題がなければ将来的にエース、NO.2になれるとされるカルロス・マルティネス(31試合179.2回/防御率3.01/14勝7敗/奪三振184/WHIP1.29)が入ることが有力です。
ただ、イニング数の制限の問題がありますので、若い選手と多少入れ替えながらローテを編成することになりそうです。
このマイク・リークの獲得により前田健太の移籍先の可能性のあるチームの1つであったカージナルスとの契約の可能性はかなり低くなったと言えそうです。
カージナルスはMLB全体でもトップクラスのプロスペクトだったオスカー・タベラスを事故で失い、その外野にできた穴を埋めるためにジェイソン・ヘイワードをトレードで獲得しました。
そのヘイワードとの再契約のためにに2億ドル規模の金額を提示するなど、外野手の補強に積極的な姿勢です。
マイク・リークとの契約が合意したことで、外野手の補強に本腰を入れることになりそうです。