セントルイス・カージナルスの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望

St.Louis Cardinals Top Catch

セントルイス・カージナルスは2009年から2015年までの7年間で地区優勝4回、地区2位が3回という成績を残し、ナ・リーグ中地区の盟主と言えるチームでした。

しかし、2015年からはシカゴ・カブスが台頭しはじめ、ついに2016年は17.5ゲームを離されての2位となり、さらにワイルドカードには1ゲーム及ばす、6年ぶりにポストシーズン進出を逃しました。

選手育成、観客動員など様々な面でモデルチームの一つとされるカージナルスですが、若い選手がコアとなり数年にわたりハイレベルな状態が予想されるカブスとの大差を詰めて、2017年には再び王者の座を取り戻すことが、重要な課題となっています。

そのカージナルスの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望です。

このページはMLB公式サイトの”Cards look to regain Central prominence in ’17″と”Mozeliak puts offseason emphasis on defense″の記事をベースに情報を加えてまとめています。

年俸調停権有資格者:トレバー・ローゼンタール(RP)、マット・アダムス(1B)、セス・メイネス(RP)、カルロス・マルティネス(SP)、ケビン・シーグリスト(RP)、マイケル・ワカ(SP)

これらの選手は年俸調停のプロセスを経ると、6人の合計で2000万ドルから2100万ドル程度になると見込まれています。

フリーエージェント(FA):ブランドン・モス(1B/OF)、ジェローム・ウィリアムズ(RP)

来季契約がオプション:マット・ホリデー、ハイメ・ガルシア、ジョーダン・ウォルデン

このうちマット・ホリデーはすでにオプションを行使しないことが発表されFA選手となります。

先発ローテーション:アダム・ウェインライト、マイク・リーク、カルロス・マルティネス、マイケル・ワカらが軸に。

2016年開幕時にはMLB全体でもトップ10のプロスペクトと評価されていたアレックス・レイエス(46.0回:防御率1.57)、ルーク・ウィーバー(36回/防御率5.70)に加えて、トミー・ジョン手術から来季には復帰する見込みのランス・リンがいます。さらにマルコ・ゴンザレス、ティム・クーニー、タイラー・ライオンズと2016年は故障離脱が多かった投手もいるため、先発ローテの防御率4.33でリーグ7位となったものの、特に補強の動きはない見込み。あるとすればハイメ・ガルシアの1200万ドルのチームオプションを行使することくらいではないかと予想されます。

ブルペン:オ・スンファン(CL)、ケビン・シーグリスト、トレバー・ローゼンタール、ジョナサン・ブロクストン、セス・メイネス、マット・ボウマン

来季の開幕時のクローザーはオ・スンファン(79.2回/防御率1.92/奪三振103/19SV)が最有力で、これまでクローザーだったローゼンタールはセットアップか。左腕のセットアップの役割をこなせたザック・デュークがトミー・ジョン手術で2017年は復帰できないため、あるとすれば左腕のベテランリリーバーの補強程度。

捕手:ヤディアー・モリーナで確定。

来季で35歳となるがいまだ衰える気配はない。打率.307/出塁率.360/長打率.427。ただ、2016年の盗塁阻止率は21.2%でキャリア平均の41.69%を大きく下回る。バックアップはベテランのブライアン・ペーニャに、若いアルベルト・ロザリオとマイケル・オールマンら。

一塁手:シーズンオフの補強次第となる流動的なポジション。

現時点で有力なのはマット・カーペンターを三塁からコンバートすること。打撃が不安定なマット・アダムス(.249/.309/.471)は正一塁手としてはみなされていない。ブランドン・モスと再契約ができれば、有力な選択肢になる。

二塁手:コルテン・ウォン or ジェド・ジョーコのどちらか。

守備力と運動能力を重視する編成する方針を打ち出しているので、そのとおりであれば守備力に優れるコルテン・ウォンがレギュラーで、打撃面ではチームトップの30本塁打を打ったジェド・ジョーコ(.243/.306/.495/OPS.801)が控えに。ただ、ウォンの打撃面での貢献度が低ければ入れ替わることに。

遊撃手:アレドミス・ディアスで確定。DSR(守備防御点)が-3と課題があるものの、カージナルスは来季には改善されることを信じて起用する方針。ただ、守備力に優れる遊撃手を獲得する可能性をモゼリアックGMは否定せず。その場合はディアスは二塁もしくは三塁にコンバート。ただ、現時点ではディアスが正遊撃手で、バックアップはジョニー・ペラルタ、ジェド・ジョーコ、グレッグ・ガルシアらになる。

三塁手:流動的なポジション。ジェド・ジョーコ、ジョニー・ペラルタ、マット・カーペンターらが選択肢で、補強の動向次第で変わることに。

外野手:もっとも動きがあると予想されるのが外野。

ライトはスティーブン・ピスコッティ(打率.273/本塁打22/打点85/出塁率.343/長打率.457/OPS.800)が守ることになる見込み。マット・ホリデーのオプションを行使しないことにより、レフトが空くことになり、今年はセンターを守ったランドル・グリチャック(打率.240/本塁打24/打点68/出塁率.289/長打率.480/OPS.769)をまわして、センターに守備力の優れた選手を獲得したい方針。FA市場ではデクスター・ファウラー、トレードではケビン・キアマイヤー(TB)、A.J.ポロック(ARI)、チャーリー・ブラックモン(COL)がフィットする選手となる。

カージナルスのモゼリアックGMはシーズン終了直後の記者会見で「得点力アップを重視するあまり、失点を防ぐという面が犠牲になりすぎてしまった」ことを認め、シーズンオフの補強では守備力を強化すること、そのために運動能力の高い選手をスターティングメンバーに並べたいという方針を明らかにしました。

これまでどちらかと言えば安定した投手陣と、堅い守備力で勝ってきたチームだったのですが、得点力がやや弱かったため、それを強化することをポイントとしてきました。しかし、それがこのオフは逆に変わることになりました。

そのカージナルスは補強予算の不安はありません。

1998年からの19年間で観客動員が300万人を割ったのはわずかに1回で、その2003年の291万人とわずかに届かないレベルにとどまり、2016年は両リーグ2位となる344万人を記録しました。

しかも、この19年間でポストシーズン進出が12回もあるため、このことによる収入も莫大なセントルイス・カージナルスです。

さらに2015年7月にFOXスポーツ・ミッドウェストと15年10億ドル(1040億円)の巨額契約を結ぶなど、資金面には一切の不安がありません。

その上、2016年の年俸総額は球団史上最高額となったのですが、それでも1億4555万ドルと現在のMLBの高騰する年俸総額の中で健全な状態をキープしています。

今季終了時点で、来季の確定している契約は1億150万ドル程度で、年俸調停の選手を加えても1億2200万ドル程度となります。

またデビッド・プライスの争奪戦ではレッドソックスの7年2億1700万ドルに敗れたものの、カージナルスも7年1億8700万ドル程度の金額を提示して交渉していたと報じられていましたので、まだ補強にまわす予算は十分にあります。

トレード期限前にはアンドリュー・ミラーに興味を示し交渉しましたが、最終的にはホワイトソックスからザック・デュークを獲得することになりました。

そのデュークが来季は投げれないため左のリリーフ投手、さらにセンターを守れる運動能力の高い野手などが補強ポイントとなっているカージナルスです。

選手育成とチーム編成に長けるカージナルスが、2017年に向けてどのようなテコ入れ策を行っていくのか注目されます。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています
スポンサーリンク