決断の時が迫る5球団「売り手」か?それとも「買い手」か?

メジャーリーグのウェーバー公示なしのトレード期限となる7月31日まで1週間を切り、「売り手」「買い手」の両サイドでトレード交渉が活発化してきます。

マニー・マチャド、ザック・ブリットンなどを放出し、ファイヤーセールを実施する方向にオリオールズは大きく舵を切りましたが、ポストシーズンの可能性が残る球団、今年に勝負をかけていながらも当落線上にある球団の中には立場が明確でないものもあります。

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トレード期限前に今シーズンを諦めるかどうかの決断が迫る5球団とは

EPSNのバスター・オルニー氏が「売り手」になるのか、「買い手」になるのかの決断が迫る5球団をリストアップし、今後を展望しています。

バスター・オルニー氏の分析と展望の要約は以下のとおりとなっています。なお、データは7月25日の試合分は反映されていません。またプレーオフ進出の確率はファングラフスが算出したものを引用しているようです。


1. ピッツバーグ・パイレーツ(53勝49敗、プレーオフ進出の確率 19.5%)

FAが近づく選手の売出しは既定路線かと思われたとこから11連勝で一気に浮上し、トレード期限前に慎重ながらも補強に動くことが予想される。仮に期限前までの1週間で成績が少々落ちても、オーナーサイドは現在の流れを活かすことを選んで勝負をかける可能性が高い。というのも2016年に1試合平均2万8100人を動員していたが、今年は1万8100人と低迷していて、てこ入れが必要。もし選手を売り出してしまった場合には、オーナー側が十分な投資をしていないというファンの印象をより強めることになってしまう。

2. サンフランシスコ・ジャイアンツ(52勝50敗、プレーオフ進出の確率 13.8%)

マディソン・バムガーナーが復帰したものの、チームの状態は中途半端なシーズン成績になる方向へ向かっていて、5連勝をしたこともなければ、6連敗以上も喫していない。ただ、地区首位のドジャースに4.5ゲーム差でしかなく、2億ドル近い年俸総額を費やして勝負をかけたことを考えると、単純に選手を売り払うことは想像しにくい。トレード市場で最大の関心を集めるであろうマディソン・バムガーナーに関しては、フロント幹部は「ジャイアンツのレガシー」と捉えていて、売り出すつもりもない。2014年にワールドシリーズ制覇を果たしてから成績は良いとは言えないが、観客動員は安定していて1試合平均で4万700人から3万8000人に落ちるにとどまっていて、ファンの期待に答える必要が。

3. ワシントン・ナショナルズ(49勝51敗、プレーオフ進出の確率 45.2%)

ナ・リーグ東地区首位から7ゲーム差、ワイルドカードまで6ゲーム差という状況を考えれば、ファングラフスの算出するプレーオフ進出の確率は、殊の外高いと言える。それは算出方法がロースターに登録されている選手たちのポテンシャル、能力を基準としているためで、マックス・シャーザー、ブライス・ハーパー、アンソニー・レンドン、スティーブン・ストラスバーグ、トレア・ターナー、ダニエル・マーフィー、新人王有力候補のファン・ソトなど優秀な選手がいることが影響している。しかし、実際にはナショナルズが良いパフォーマンスを見せることができない状態は続いて、37試合で12勝しかできていない。
ナショナルズは今季終了後にFAとなるブライス・ハーパーというパワーバランスを大きく変えることのできるプレイヤーを抱えていて、もし市場に出せば、質の高いプロスペクトを見返りとして獲得できる。ナショナルズはトレードに出した場合のメリット、デメリットを詳細にシミュレーションしているものと考えられるが、もし再契約できる可能性が低いと判断した場合にはトレード市場に出すと考えられ、強い関心を示す球団も現れることになるだろう。
ただ、個人的にはその可能性は低いと考えていて、選手たちが復活、復調することに期待して勝負を続けることを選びそうな気配だ。

4. セントルイス・カージナルス(51勝50敗、ポストシーズン進出の確率 17%)

マイク・マシーニーをシーズン途中で解雇したことが示すように、カージナルズはチーム全体を徹底的に見直すことが予想される。この数年のカージナルズは優勝を争えなくなっているもののファンのサポートは根強く、1試合平均で今年は4万2300人、昨年は4万2500人を動員している。
カージナルスは余剰となっている右打ちの外野手を整理するために、ホセ・マルティネスの放出を試みると予想され、大型契約が残るデクスター・ファウラーも動かそうとするかもしれない。ただ、チームの若い先発投手陣の解体には手をつけないかもしれない。
もしカージナルスが勝負をかけることを選んだ場合には、市場で補強を目指す他球団と同様に、インパクトのある補強候補が少ないという問題に直面することになるだろう。

5. ミネソタ・ツインズ(46勝53敗、プレーオフ進出の確率 1.1%)

昨年のトレード期限前の時期よりも、フロントは決断しやすい状況に見える。勝率5割から7つ負け越しているからだ。遊撃手のエドゥアルド・エスコバーと二塁手のブライアン・ドージャーがともに今季終了後にFAとなる。この2人はブルワーズなどの優勝を争う球団らに放出すれば、それなりの見返りを期待できる。


昨年のツインズは地区首位まで3.5ゲーム差まで迫り、プレーオフ進出のための補強としてハイメ・ガルシアを獲得しました。しかし、その後チームの調子は下降線をたどったため、フロント幹部はハイメに1試合を投げさせただけで、ヤンキースにトレード放出しました。ところが、その後に再びチームが浮上し、ポストシーズンに進出しています。

昨年のツインズのようにチームの調子の波を読み間違えるのは好ましいことではありません。が、先のことを完全に予想することは難しく、当落線に近いところにいる球団の幹部は、残り1週間で非常に難しい決断を迫られることになります。

ナショナルズのようなロースターに人材が揃っているチームは、一旦波に乗れば大型連勝が可能ではありますので、余計に迷いが生じることにはなります。

ただ、オルニー氏のコメントや現在の情勢を見ると、上記の5球団のうち、ミネソタ・ツインズ、セントルイス・カージナルスは来季に勝負をかける戦力を残しながら小規模のトレード放出を試み、ジャイアンツとナショナルズは小規模の補強を行った上で、主力級の復活にかける可能性が高く、パイレーツは小幅ながらも戦力アップに動く可能性が高そうではあります。

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