キャッシュマンGMが語る「ジョー・ジラルディ退任」の理由

New York Yankees Top Catch

シーズン開幕前は「再建期」「移行期」と目されていたヤンキースを91勝71敗の地区2位、ポストシーズンではワイルドカードから勝ち上がり、ワールドシリーズを制したアストロズをリーグチャンピオンシップ第7戦まで追い詰めるところまで躍進しました。

しかし、その敗退から多くの時間を要することなく、契約がきれるジョー・ジラルディ監督との契約延長を行わないことを発表したヤンキースでした。

非常に多くの関心を集めたトピックだったのですが、ワールドシリーズにかかる期間中は、関心を損ねるような大幅な動きは自粛するようにMLB側が要請していることもあり、ブライアン・キャッシュマンGMの公式会見などは設定されませんでした。

しかし、ワールドシリーズも終わり、シーズンオフに入ったこともありコンファレンスコールによる会見がもうけられ、そこでジョー・ジラルディ監督の退任の理由について説明することとなりました。

ニューヨーク・ポストの記事の冒頭では以下のように伝えられています。

Brian Cashman didn’t want to dive into “What Ifs’’ when asked had the Yankees advanced to the World Series or won it, would he still be looking for a new manager.

“It’s tough to put a hypothetical in there,’’ the Yankees GM said on a conference call Monday when he addressed not bringing back Joe Girardi for the first time.

「もしヤンキースがワールドシリーズに進出していたり、ワールドシリーズで勝っていても、新監督を探すことになっていのか?」という質問に対しては、深く答えることは回避し「仮定の話をここでするのは難しい」とかわしています。

そしてキャッシュマンGMが強調したのは「最終的に自分とハル・スタインブレナーがベテランが多い状態から若い選手が多くなったクラブハウスに新しい声が必要だということで合意した」ことでした。

“As we try to continue to be an evolving, progressive franchise was it time for a new voice and a fresh voice?’’ Cashman said about his thoughts leading to Girardi being told on Oct. 24 he wasn’t being brought back. “I made that recommendation based on a number of few years now from experiences that I was able to validate whether it was directly or indirectly about the connectivity and communication level with the players in that clubhouse.’’

「進化し、成長し続けるフランチャイズであるためには、新しいフレッシュな声が必要ではないだろうか」と述べて、ここ数年にわたりクラブハウスでの直接的、間接的なコミュニケーションのレベルを見続けてきた結果、新しい監督を探すことをハル・スタインブレナーに提案したことを明かしています。

同じ記事からの引用です。

“Obviously, you have seen a complete transition from where we were a year ago, which was a lot of top-heavy, veteran-orientated clubhouse to now a young, energetic group of talented personnel,’’ said Cashman, who praised Girardi as a manager and person. “Over time I felt we were in the same situations shortly before when we had the veterans. Once that cleared out we had the opportunity to re-engage and re-connect and maybe have channels open up a little easier. When I saw that wasn’t happening to the level I think was necessary moving forward, that’s when the recommendation came by myself to Hal Steinbrenner.’’

「実績のあるベテランが大勢を占める状態から、若くエネルギーと才能にあふれたグループへと、この1年で大きく移行した」ことを指摘し、さらにジョー・ジラルディの人間性と監督しての力量を称賛した上で、「多くのベテランがチームを去ったことで、再び深く関係し、より気楽にコミュニケーションができるクラブハウスに変えるチャンスがあった。チームがこれから前に進む上で必要であると考えられるレベルにはならなかったことを目にしたため、ハル・スタインブレナーに提案した」と決断に至った理由を説明しています。

ジョー・ジラルディは古い指揮官タイプで、選手の起用方法などについて細かくコミュニケーションをすることはなく、シーズン中はかなり選手と距離を置いていたと伝えられています。

スプリングトレーニング中には選手とコミュニケーションをとっていたとされていますので、選手起用に義理や私情を挟みたくない気持ちもあったのかもしれませんが、古い世代のベテランは飲み込んでくれても、新しい世代にはやや理解されにくい面があったようです。

クラブハウスでチームのプレーなどについて選手間で話し合うよりも、自身の携帯やタブレットを使ってSNSなどに投稿することに多くの時間を割くプレイヤーが増えてきていることが、一体感を作る上で障害の一つになりつつあるとの指摘があります。

SNSで自由に情報を発信できる時代に育った世代からすると、完全なトップダウンによる選手起用よりも、より密なコミュニケーションがあるほうが納得しやすい面があるとは考えられます。

アストロズのA.J.ヒンチ、ドジャースのデーブ・ロバーツはそういった選手とのコミュニケーションを重視するタイプで、新しくレッドソックスの監督なったアレックス・コーラなども同様の指導者としての哲学を持っていることを明かしています。

ジョー・ジラルディが初めて監督に就任したのは41歳で、ヤンキースの監督となったのは43歳と、ちょうど現在のA.J.ヒンチ、デーブ・ロバーツと同様の年齢でした。しかし、10年の時を経て53歳となり若い監督ではなくなりました。

ジョー・ジラルディは来季の契約について「契約の条件を調整するだけだと考えていた」と、契約更新させるものと信じていたので非常に驚いたことを明かしています。現在は「一旦は放送局での仕事を探し、その後に監督に復帰したい」意向を明かしています。

58歳のマイク・ソーシア、61歳のバック・ショーウォルターなどジョー・ジラルディよりも高齢の監督もいますし、若い選手の育成のために経験豊富な指導者を必要としている球団も存在します。ですが、監督復帰はどんなに早くとも来シーズンオフ以降となりそうです。

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