ブルワーズはどこまでダルビッシュ獲得に本気なのか?米大物記者が現状を考察

ミルウォーキー・ブルワーズがダルビッシュ有にオファーを出していることが日本メディアによって報じられ、その後、その記事をソースとして米メディアが伝えるという流れとなりました。

ダルビッシュにブルワーズが関心を持っていることは間違いないようですが、気になるのはそれがどこまで本腰を入れたものなのか?というところとなります。

アメリカ野球記者協会の殿堂入りにあたるJ.G.テイラー・スピンク賞の受賞歴がある大物記者の1人であるピーター・ギャモンズ氏が以下のように伝えています。

The Brewers are indeed a sleeper wild card contender, but while they keep being attached to speculation about free agents like Jake Arrieta and Lance Lynn, unless owner Mark Attanasio jumps in—and he did once to sign Kyle Lohse—they are not planning on a big ticket pitching item.

『間違いなくワイルドカード争いの穴馬候補であるブルワーズは、ジェイク・アリエッタ、ランス・リンといったFA先発投手に関心を示しているとの憶測が続いている。しかし、カイル・ローシュと契約した時のようにオーナーであるマーク・アタナシオ氏が本腰を入れない限り、投手に大金を投資する計画はしていない。』と述べています。

さらにブルーワーズの先発ローテの状況についてギャモン氏は伝えています。

Their starters’ ERA was fifth in the National League, second to the Cubs in the Central Division.

They got 41 wins and a 3.41 ERA out of Jimmy Nelson, Chase Anderson and Zach Davies. They have Brent Suter, Jhoulys Chacin and Yovani Gallardo for depth.

But the most important part of the plan is to develop Josh Hader and Brandon Woodruff, who have shown flashes of front end talent, as starters, then hope to get Corbin Burnes out of the system to join them.

If you’re looking for this year’s Robbie Ray? Try Hader, winner of the annual Jeremy Roenicke lookalike contest.

ブルワーズの2017年の先発ローテの防御率はナ・リーグ5位、地区ではカブスに続く2位と悪くなく、ジミー・ネルソン、チェイス・アンダーソン、ザック・デイビーズ3人は防御率3.41、41勝を記録しています。
4番手候補には防御率3.42のブレント・スーターがいるところに、シーズンオフの補強でヨバニ・ガヤルド、ジョーリス・チャシーンのベテランを加えました。

ある程度のセキュリティをベテラン投手でつくったことになるのですが、「ブルワーズにとって重要な計画となっているのが、昨年メジャーデビューを果たした有望株のジョシュ・ヘイダー、ブランドン・ウッドラフを先発投手として育成することで、さらに3Aのプロスペクトであるコービン・バーンズもそこに加わることを期待している」とギャモン氏は伝えています。

ジョシュ・ヘイダーは2017年開幕前の主要なプロスペクトランクではトップ40にランクされている投手で、メジャーデビュー後の35試合で防御率2.08、WHIP0.99とリリーフで素晴らしい成績を残しました。ブルワーズはフロントスターターになれる素材として評価していて、ギャモンズ氏も2017年にブレイクした「ロビー・レイのような投手を探すならジョシュ・ヘイダーに注目してみると良い」と述べています。

まとめると、以下のようなものとなります。

  • ポストシーズンに向けては穴馬という立ち位置で、積極的に勝負をかける状況ではない。
  • オーナーの決裁がない限り、投手に大金を使う計画はない。
  • 再建モードに移行したこともあり若い投手の育成を重視している。

ギャモンズ氏の記事の情報を元にすると、ブルワーズがダルビッシュ側が求めているような契約を提示しているかどうかは微妙なところです。

さらに地元メディアのミルウォーキー・ジャーナルセンティネルのトム・オドリクール氏もダルビッシュとの契約について考察しているのですが、大型契約の提示には懐疑的です。

Figuring his price might be coming down as spring training nears, owner Mark Attanasio and general manager David Stearns might have put together what would have been considered a low-ball offer otherwise.

「スプリングトレーニングが近づいてきたこともあり、ダルビッシュ有の市場価格が落ちていると判断し、オーナーとGMが低く見積もったと考えられるオファーを考えて提示したのかもしれない」とオドリクール氏は書いています。

Despite being in their early 30s, both were assumed to be seeking deals in the five- or six-year range with annual salaries of $25 million or more.
Given the fiscal restraints of the smallest media market in the majors, it is highly unlikely the Brewers made an offer of that magnitude. But, seeing an opportunity they couldn’t have forecast three months ago, is it unreasonable to think they floated a four-year deal at $20 million or so per year? That would still be a significant investment but the Brewers do have some financial flexibility after gutting their payroll in 2015-’16 while embarking on a large-scale rebuilding plan.

「ダルビッシュとアリエッタの2人は30台前半ではあるのだが、年平均2500万ドル以上の5年から6年契約を希望していると考えられている」ことを伝えた上で、「ローカル中継のマーケットが、メジャーでも最も小さいという予算上の制約を考えると、ブルワーズがそのようなオファーを提示したとは考えにくい」とオドリクール氏は推測します。

さらに「チーム再建に切り替えたため年俸総額がMLB最低の金額となっているにも関わらず、4年8000万ドル程度でも、ブルワーズにとってはかなり大きな投資だ」とオドリクール氏は述べています。

ブルワーズは予算の制約があるため大型契約は少なく、ライアン・ブラウンと結んだ5年1億500万ドルが残っているだけです。
契約は終了しているものの投手で目立つ大型契約はカイル・ローシュの3年3300万ドル、マット・ガーザの4年5000万ドル、ジェフ・スーパンと2007年から2010年の4年契約で総額4200万ドルにとどまります。

これらを踏まえると、ダルビッシュ有に1億ドルを超えるような条件を提示しているとは、想像しにくいものがあります。

条件提示をしていることは間違いないようですが、どうしても欲しくてオファーしたというよりも、ダルビッシュ側の動向や様子をうかがい、その中で金額が予想以上に落ちていたら契約しようという思惑があった可能性が否定できません。

現時点ではブルワーズが、ダルビッシュとの交渉をリードする状況になるとは考えにくいものがあります。しかし、オーナーの決断が大きなウェイトを占めているチームではあるため、そこが動けば可能性があるのかもしれません。

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