ブランドン・ドルーリーは「第2のグレゴリウス」になる?ヤンキースが獲得した理由とは

New York Yankees Top Catch

ブランドン・ドルーリーは大きく脚光を浴びるような選手ではありませんでしたが、マイナー時代には2016年開幕前にベースボール・アメリカがMLB全体で94位、ベースボールプロスペクタスが72位にランクするトップ100に入る有望株でした。

メジャーでの成績は2016年に134試合で打率.282/出塁率.329/長打率.458/OPS.786で16本塁打、2017年は135試合で打率.267/出塁率.317/長打率.447/OPS.764で13本塁打と目立つ成績ではありませんが、準レギュラー格として期待できる選手です。

守備ではセカンド、サード、外野の両翼、スポットではショートやファーストも守ったことがあるなど、ポジションの柔軟性もあるためユーティリティとしても価値がある選手です。

ただ、ヤンキースはグレイト(Great)ではないもののグッド(Good)と評価していたプロスペクトの2人を手放して獲得したのは、それ以上の期待をしているためです。

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総じて評価の高いブランドン・ドルーリーのトレード獲得

このトレードへの評価は総じて高く、ブランドン・ドルーリーは同じくダイヤモンドバックスからトレードで獲得したディディ・グレゴリウスのようにブレイク・アウトするとの声もメディアの中にはあります。

ニューヨーク・デイリーニューズのジョン・ハーパー氏は以下のように書いています。

Brandon Drury’s numbers don’t jump off the page in a way that would tell you he’s The Next Big Thing, yet the Yankees have been trying to pry him away from the Diamondbacks for years, convinced he has star potential.

And given Brian Cashman’s track record in trades over the last few years, who would dare argue?

For that matter, who knows, maybe Drury is another Didi Gregorius-like steal in the making.

「ブランドン・ドルーリーの数字は次なる大物として期待するようなものではないが、スターになる可能性があるとヤンキースは確信したので、数年にわたりトレードで獲得することを模索し続けていた」こと、そして「ドルーリーがディディ・グレゴリウスのようにブレイク前の卵かもしれない」と述べられています。

ディディ・グレゴリウスのトレードの際に、ブライアン・キャッシュマンGMに強く獲得を進言したのが、その当時スカウトを担当し、現在は野球運営部門の副社長となっているティム・ナエイリング氏です。

そのティム・ナエイリング氏は以下のように話しています。

They also see what Naehring called “a swing that profiles well at our ballpark,” meaning that he drives the ball to the opposite field naturally, which, as a righthanded hitter will lead to a lot of home runs at Yankee Stadium.

In addition, they believe his plate discipline, which Naehring said has been “below-average to date,” can be improved dramatically with the help of analytics that will help him identify pitchers’ tendencies in certain counts and “get him in position to swing at fastballs.”

ブランドン・ドルーリーは「多くの伸びしろ」があって、「スイングが逆方向に打てるものであるため、右翼の狭いヤンキースタジアムにフィットする」こと。

「打席での規律に課題がある」ものの、カウント毎の投手の傾向を分析したヤンキースのデータが改善する上で助けとなり「より多くファーストボールをスイングする」ことができるようになるだろうと、ナエイリング氏は述べています。

すでに昨年の時点でブレイキングボールを追いかけすぎることが減っていて、三振を与四球で割った数字は3.68と改善しています。より洗練されたデータを提供することで、さらに打撃面での安定感が増すだろうとナエイリング氏は見込んでいます。

“We’ve identified some things we think will help him,” Naehring said, not wanting to get specific. “The swing itself is fundamentally sound, and he’ll be able to utilize the right field porch (at the Stadium).

「スイングも基本がシッカリとしていて、ヤンキースタジアムの右翼を利用できるものだ」と評価していて、なおかつ、具体的には話すことを避けているものの、スイングを調整することで改善できる点があることも指摘されています。

ヤンキースの三塁コーチであるフィル・ネビン氏は、ダイヤモンドバックスの3Aで監督をしていたこともあり、マイナー時代のドルーリーを知っている人物なのですが、非常に勤勉な選手だと評価した上で、以下のように話しています。

“So I do think there’s a lot more that can be tapped into. In all honesty, I think switching positions has affected him a little (offensively). He’s a good third baseman, and that’s where he had played his whole life. He’s comfortable there.”

「まだ十分に発揮されていない能力が残っている」こと、そしてメジャーではジェイク・ラムのためにポジションを変えることになったのですが、「ポジションの変更の多さが攻撃面に影響を与えていたと考えられる」と才能を完全に引き出してきれていない理由として指摘しています。

本来は「サードが1番適しているポジション」で、ドルーリー自身も「キャリアの中で1番多く経験しているので快適にプレーができる」ため、固定してあげれば、もっと良いものが出てくるだろうとという見立てです。

ヤンキースの球団幹部、だけでなくライバル球団のスカウトも評価する声が多い、今回のトレードなのですが、ブライアン・キャッシュマンGMは数年にわたりマークし続けていた選手だったことを明かしています。

Thus, as Brian Cashman said on Wednesday, “We have been looking at Brandon Drury for quite some time. I tried to get him years ago through (former GM) Dave Stewart, before that from (another former GM, the late) Kevin Towers.”

「かなり長い間、私たちはブランドン・ドルーリーを追いかけていて、今回ケビン・タワーズGMとトレードで合意する前にも、数年前に前任であるデーブ・スチュワートGMの時から獲得しようと試みていた」と話しています。

ヤンキースはディディ・グレゴリウスの時も、長く調査、スカウティングを行った末に獲得を決断しています。ブランドン・ドルーリーの獲得も、それに似たようなプロセスを踏んだことになります。

トレード当時のグレゴリウスはメジャーで3シーズンを終えたところでしたが、守備面では光るものがあるものの、攻撃面はいまいちという評価でした。

実際にトレード前年の2014年は80試合で打率.226/出塁率.290/長打率.363/OPS.653、6本塁打、その前の2013年は103試合で打率.252/出塁率.332/長打率.373/OPS.704で7本塁打と褒められた数字ではありませんでした。

ただ、獲得した当初からヤンキースは攻撃面でも才能が引き出せていないだけで、素晴らしいものがあると評価し、デレク・ジーターの後釜として白羽の矢を立てました。

移籍直後の2015年は155試合で打率.265/出塁率.318/長打率.370/OPS.688、9本塁打でしたが、2016年は153試合で20本塁打、OPS.751とステップアップし、2017年は136試合の出場も25本塁打で、打率.287/出塁率.318/長打率.478/OPS.796とブレイクしています。

ブランドン・ドルーリーもグレゴリウスと同様に、長い期間にわたるスカウティングと交渉の末に獲得していますので、同様の飛躍が期待されます。

以前のヤンキースは過去に実績のあるビッグネームを獲得するという単純な補強が多く見られました。しかし、ここ3年間でプロスペクトを手放して成立させたトレードは大半が成功していると考えても差し支えありません。

ここ数年はデータ分析とスカウティングの強化が実を結んでいるようで、ディディ・グレゴリウスやアーロン・ヒックス(2017年:88試合、OPS.847、15本塁打)など大きな注目を浴びなかったトレードでも成果を上げています。

ブランドン・ドルーリーがブレイク・アウトするようであれば、ヤンキースは中長期的に強固なコアを作り出すことができますので、2018年に注目したいポイントです。

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