トロント・ブルージェイズが主力のベテラン選手のトレードを検討していることが明らかになりました。
スポーツネット・カナダのベン・ニコルソンスミス氏が以下のように伝えています。
#BlueJays have been in touch with veterans such as Tulowitzki, Donaldson, Happ & Smoak about some of their potential moves per Ross Atkins
— Ben Nicholson-Smith (@bnicholsonsmith) 2017年12月12日
「トレード放出可能性について、トロイ・トゥロウィツキー、ジョシュ・ドナルドソン、J.A.ハップ、ジャスティン・スモークにコンタクトを続けていると、ロス・アトキンスGMが話した」ことが伝えられています。
#BlueJays made more progress in trade & free agent talks in last 24 hours per GM Ross Atkins. Still no moves from Winter Meetings though.
— Ben Nicholson-Smith (@bnicholsonsmith) 2017年12月12日
ロス・アトキンスGMは、ウィンターミーティングが開幕してから、この24時間でトレードとFA選手との交渉が進展していることを明かしています。ただ、まだ具体的な動きにはなっていないことが付け加えられています。
ジョシュ・ドナルドソンへの関心が集まるも・・・・
ブルージェイズの中でも最も関心を集めているのが、2018年シーズン終了後にFAとなるジョシュ・ドナルドソンです。すでにセントルイス・カージナルスが獲得に関心を示して、ブルージェイズにコンタクトしていることが伝えられています。
GMがトレードの可能性があるためコンタクトしていることを具体的に名前をあげていますので、ジョシュ・ドナルドソンが放出される可能性はあります。しかし、これは確定的な動きではないようではあります。
FOXスポーツのケン・ローゼンタール氏は以下のように伝えています。
#STLCards have spoken with #BlueJays about Donaldson at meetings, sources tell The Athletic. No indication a deal is close. To this point, Jays seemingly bullish about keeping Donaldson, looking to add. GM Atkins mentioned Jay Bruce, CarGo as possible fits to reporters today.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2017年12月12日
カージナルスがドナルドソンに関心を示してコンタクトしているものの、交渉が合意に達するような気配はないし、ブルージェイズもどちらといえばドナルドソンを残して、戦力を加えることを目指していることが伝えられています。ロス・アトキンスGMは、カルロス・ゴンザレス、ジェイ・ブルースがチームにフィットすると話したようです。
ブルージェイズが主力級を放出することは、完全なチーム再建に移行するとことではなく、若い選手を中心にしたロースターに組み替えながら、勝負をかけるという色合いが強くなると、現時点では予想されます。
Makes sense for #BlueJays & #Cardinals to check in on Donaldson. Doesn't mean #Jays will trade him. They want to compete. Atkins said yest "it's hard to imagine making (Jays) better without Josh."
— Ben Nicholson-Smith (@bnicholsonsmith) 2017年12月12日
『カージナルスがドナルドソンのことでコンタクトしてくるのは合理的な動きではあるが、ブルージェイズがトレードに応じることを意味するわけではない。彼らは来シーズンもポストシーズンを狙っているからだ。アトキンスGMは「ジョシュ・ドナルドソンなしでチームがより強くなるとは考えられない」と話している』とベン・ニコルソンスミス氏は伝えています。
GMが主力級のトレードの可能性に言及はしているのですが、それらの選手を放出した場合の明確なバックアッププランがチーム内部に見当たりません。ショートのトロイ・トゥロウィツキーに関してはトレードで獲得したアレドミス・ディアスを充てることができますが、それ以外は外部からの補強が必要になる可能性があります。
38本塁打、OPS.883とキャリアベストのシーズンを過ごした後の、ジャスティン・スモークは年俸が412万5000ドルと格安で、来季も600万ドルのオプションのため関心を持つ球団がいるかもしれません。ただ、その穴をブルージェイズ内部の選手で埋めることは容易ではありません。
J.A.ハップに関心を示す球団は少ないと考えられますが、トレードで放出した場合には先発ローテの補強が必要になると予想されます。
オーナーのロジャースコミュニケーションズが通信事業への投資資金を確保するために、ブルージェイズの売却を検討しているとカナダのメディアは報じています。このような状況もあるためか、来季の年俸総額を大きく含まらせることはできてきないようです。
すでに来季の年俸総額が1億4000万ドルを越える見込みですが、2017年開幕時の1億6300万ドル程度が上限になると考えられるため、補強資金枠は2300万ドルから2500万ドルとなります。補強資金がないわけではありませんが、潤沢という金額でもありません。
アレックス・アンソポロスがチームを去った後、ファームのテコ入れに力を入れたこともあり、3Aレベルにも質の高いプロスペクトを抱えているため、インパクトのある補強ができる交換要員は抱えています。そのプロスペクトに対する問い合わせもあるようです。
Rival teams ask #BlueJays about their top prospects "quite frequently," Ross Atkins said. #Jays consider those asks. "We have to."
— Ben Nicholson-Smith (@bnicholsonsmith) 2017年12月13日
それらの選手のトレード放出も「検討する必要がある」とはGMも話していますので、マイナーのプロスペクトを使えば、ドナルドソンを放出しなくてもインパクトのある補強は可能です。
ヤンキースはジャンカルロ・スタントンを獲得し、さらに戦力補強に動ける資金とプロスペクトを抱えています。地区2連覇のレッドソックスはインパクトの有る中軸打者の獲得に本腰を入れていて、来年はさらに戦力アップが予期されます。
ブルージェイズのラインナップはかつてのような迫力はありません。先発ローテやブルペンは悪くはないのですが、レッドソックスやヤンキースには見劣りします。昨年のようにケンドリス・モラレス、スティーブ・ピアースを獲得するような小さい動きでは太刀打ちできるかは微妙なところです。
ブルージェイズはFA選手に大金をつぎ込まないスタンスだとベン・ニコルソンスミス氏は伝えています。そのような補強でポストシーズンに進出できるチームを作り上げることができるのか懸念は残ります。オーナーサイドからの要請もあり、制約が多い中ではありますが、アトキンスGMの手腕が問われることになります。