2014年シーズンオフの補強に影響を与えそうな大型契約を抱える8球団について

2014年シーズン終了前から、各チームは来季をにらんでの編成や補強を行っていますが、その際に影響をあたえるのが、来季に残る契約です。

年俸総額が大きいチームに課されるぜいたく税は、2015年は1億8900万ドルとされていて、大型の契約を抱えるチームにとってはその補強活動に制約が加わることになります。

その大型契約を複数抱えている8つのチームを取り上げて、現状とオフの補強動向を予想していきます。なお、これは第1版で、再度情報を追加して修正や訂正することがあることをお断りしておきます。

初回投稿日:2014年9月1日
最終更新日:2014年9月1日

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来季にすでに大型の契約を抱えているMLBの8チーム

その8チームとは以下のチームです。金額は管理人が集計したもので、メディアによっては異なる数字もありますので、1つの目安と考えてください。

  1. ドジャース:1億7354万ドル
  2. ヤンキース:1億6664万ドル
  3. エンゼルス:1億2603万ドル
  4. ジャイアンツ:1億2511万ドル
  5. フィリーズ:1億1300万ドル
  6. ナショナルズ:8425万ドル
  7. タイガース:8100万ドル
  8. レンジャーズ:8085万ドル

これらの数字はあくまでも長期契約で年俸が決まっている選手の金額を合算したもので、これに加えて年俸調停が必要な選手がいるチームはさらに上積みされることになります。

ドジャース:1億7354万ドル

ドジャースの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

ロサンゼルス・ドジャース契約の内訳

ドジャースは年俸調停やそれ以外の選手の契約を考えると、ぜいたく税のラインを下回ることは難しい状況です。

今シーズン終了後にFAとなるハンリー・ラミレスとの契約延長に積極的ではないのも、この年俸総額の問題が大きく影響しています。

ドジャースのフロントはいつまでもこの大きい年俸総額で運営するつもりはなく、レイズやアスレチックスのようにスマートにお金を動かすチームと、FA選手をとるタイガースやヤンキースの間のチームを目指していますので、このオフに大きな契約を想定しにくい状況ではあります。

ただ、プロスペクトが控えている上に、すでに人があふれている外野手のうちマット・ケンプ、カール・クロフォード、アンドレ・イーシアのうち1人ないし2人をトレードに出せるようであれば状況は変わってきそうです。

ヤンキース:1億6664万ドル

ヤンキースの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

ニューヨーク・ヤンキース契約の内訳

ヤンキースはアレックス・ロドリゲスが復帰することもあり、ぜいたく税のラインを下回るのは難しい状況です。

2013年シーズン後に行った大型補強が、年俸総額をふくらませるというデメリット以上の結果をもたらしているとは言いがたく、再度、同様の大型補強をするとは考えにくい状況です。

どちらと言えば、シーズン中に行ったブランドン・マッカーシー、クリス・カプアーノ、マーティン・プラドのような補強に動く可能性が高い状況ではあります。

ただ、エースと呼べるような投手が欲しいのは事実です。すでに6年1億4400万ドルの契約延長を拒否していて、高額になることが予想されるマックス・シャーザーや、ジョン・レスターらの獲得に踏み切るかどうかは重要なポイントとなりそうです。

また今シーズン限りで契約がきれるブライアン・キャッシュマンGMですが、まだ契約延長が決まっていない状態です。ハル・スタインブレナー共同オーナーもそのことに関してはシーズン終了まで結論を出さないと述べるなど、キャッシュマンがオフの補強の指揮をとるかは、まだ不透明です。

このGMの人事も、オフの動向に影響をあたえることは確実なため、こちらも注目したいポイントです。

エンゼルス:1億2603万ドル

エンゼルスの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

ロサンゼルス・エンゼルス契約の内訳
ヒューストン・ストリートの2015年はチームオプションですが行使が確実なため、リストに入れています。

エンゼルスはシーズン中に投手陣の故障者が出て、バートロ・コロン、スコット・フェルドマン、A.J.バーネットの獲得も予想されましたが、興味を示したものの獲得に二の足を踏みました。その理由は、3人ともに来季に1000万ドル規模の契約が残っていて、それをひきとりたくなかったからだとされています。

田中将大の獲得の際にも、経済的にはお金を出せるとされていましたが、比較的早い段階で争奪戦から離脱しました。

また年俸調停で年俸が大きくなるであろうマーク・トランボを放出するなど、エンゼルスも基本的には年俸を圧縮する方向性に動いていて、このオフの動きで、大きい動きが1つ、2つは動く可能性がありますが、それ以上は予想しにくい状況となっています。

ジャイアンツ:1億2511万ドル

ジャイアンツの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

サンフランシスコ・ジャイアンツ契約の内訳

強い時代があったチームの宿命のようなもので、多くの複数年契約を抱えています。そのため年俸総額は膨らんでいて、これ以上は容易には増やせない状況となっています、

ワールドシリーズを2度制覇したメンバーが多く残り、チームワークにも優れるチームです。そのため昨年ドジャースに後塵を排したものの、大きな補強を行わず、そのメンバーを活かすことをブライアン・セイビアンGMは選択しました。

しかし、2015年が終了すると同時に複数の選手の契約が切れ始めることや、全体的な選手の年齢層もあり、入れ替えは避ける事ができない状況で、ジャイアンツも1つのサイクルの終わりに近づいています。

パブロ・サンドバルやマイク・モースらがFAとなるものの、ジャイアンツの幹部も予算に制限があることを認めていて、このオフには難しい決断になっていくということをほのめかしています。

再度、継続して勝ち続けるチームにするためにも、何らかの対策が必要な時期に差し掛かっていますので、数多くの栄光をチームにもたらしたブライアン・セイビアンGMの手腕も注目されます。

フィリーズ:1億1300万ドル

フィリーズの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

フィラデルフィア・フィリーズ契約の内訳
フィリーズはジャイアンツと同様に栄冠を勝ち取る時期があったがゆえに、複数の長期契約を抱えています。そしてその契約を結んだ選手たちが軒並み高齢となり、契約も切れ始めるため、ロースターを作り変えることが必要な時期となっています。

そのような状況のため多くのメディアもトレード期限前やウェーバー公示後のトレードでもフィリーズが主役になるだろうと予想していたのですが、実際にはそうなりませんでした。

多くのチームがマーロン・バードなどの獲得の打診をしたものの、ルーベン・アマロ・ジュニアGMが各チームにトップ3のプロスペクトを交換要員として要望するなど、その要求が高過ぎるということで、多くのチームがトレードを敬遠するようになりました。

その結果、最下位になっているようにチームがうまく機能していないのに、自分のやり方や考えに固執していると、他チーム幹部やアメリカメディアからもアマロGMは批判を浴びることとなりました。

ただ、チーム幹部はアマロGMを変えるつもりはないようで、引き続き来季も指揮をとることが濃厚です。

アマロGMは、トレード期限後には、シーズンオフには動くことを示唆していましたので、シーズン終了後に来季の開幕に向けて、どのようなロースターを作り上げていくのか、注目されます。

ナショナルズ:8425万ドル

ナショナルズの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

ワシントン・ナショナルズ契約の内訳

ナショナルズは固定されている契約だけでは1億ドルを切るものの、ラファエル・ソリアーノ(1400万ドルチームオプション)、アダム・ラローシュ(1500万ドル相互オプション)、デナード・スパン(900万ドルチームオプション)らの契約が加わる可能性が高く、ほぼ確実に1億1000万ドル程度となります。

そこに年俸調停があるスティーブン・ストラスバーグなどもいますので、予算には余裕がない状況となります。

このように多くの契約を抱えていて、年俸総額が増えていたため、シーズン前にはワシントン・ポスト紙が、ナショナルズは、ブレーブスがやったようには、契約延長のオファーはできないだろうと分析していました。

つまり、2016年終了後にFAとなるスティーブン・ストラスバーグなどと、本来であれば契約延長したいところですが、それも簡単ではないということです。

そのためナショナルズにとっては、これから2-3年間を非常に重要で、これを逃すとワールドシリーズ制覇が遠のくことになりそうです。

タイガース:8100万ドル

タイガースの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

デトロイト・タイガース契約の内訳
タイガースはカブレラとバーランダーに大金を注いでいることが大きく影響して年俸総額が膨らんています。またデビッド・プライスを獲得したことで、プライスの年俸調停を考慮する必要があります。

すでにプライスの年俸はすでに1400万ドルで、2015年には2000万ドルを超える可能性があるとも予想されていますので、それも計算に入れる必要があります。

ただ、プリンス・フィルダーを放出したことで、予算に柔軟性が出たため、シーズン前にはミゲル・カブレラの契約と同時進行で、マックス・シャーザーに6年1億4400万ドルをオファーしたとも報じられています。

そのためこのオフにもシャーザーと交渉することが予想され、もしそれがうまくいかない場合にはデビッド・プライスと契約延長する可能性もあります。

プライスのパフォーマンスにタイガースのデーブ・ドンブロウスキーGMら首脳陣が満足すれば、シャーザーの代わりにチームの軸とするため、契約延長のオファーをする可能性はありそうです。

またすでにDHのビクター・マルティネスに関しては契約延長もしくは、それなりのFA選手としてのオファーをして引きとめることをドンブロウスキーGMは明言しています。

レンジャーズ:8085万ドル

レンジャーズの残契約の内訳は以下の表のとおりとなっています。

テキサス・レンジャーズ契約の内訳

ジョン・ダニエルズGMが行った2013年オフの補強はイアン・キンスラーを放出してのプリンス・フィルダーの獲得、FAの秋信守との大型契約が大きな目玉でした。そしてそれが残念ながらあまりうまく機能しなかった2014年でした。

投手が足りないことが明白でありながら、この2人の獲得で年俸総額が膨らんだ結果、予算に余裕が少なくなり、シーズン前に、先発投手のの補強を行えない状況となってしまいました。

そのためマット・ハリソンやデレク・ホランドら故障者の復帰を頼みにシーズンに入ったものの、さらに故障者が続出してしまい、アストロズにも後れをとる事態となってしまいました。

フィルダーと秋の獲得の時点で、予算に余裕は無くなったと述べていたジョン・ダニエルズGMでしたが、それが事実とするなら、2015年に向けても同様に、大型の補強は考えにくく、故障者の復帰に命運を託すことになりそうです。

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