青木宣親がサンフランシスコ・ジャイアンツと1年400万ドル(約4.7億円)で合意!複数年よりもプレー時間と優勝を狙えるチームを優先

San Francisco Top Catch

初回投稿日時:2015年1月17日04時30分
最終更新日時:2015年1月17日05時20分

移籍先が決まらないまま、年を越した青木宣親でしたが、2014年にワールドシリーズ制覇を果たしたサンフランシスコ・ジャイアンツと1年400万ドル(約4億6000万円)で合意したと複数のアメリカメディアが速報しています。

この青木宣親の契約は2年目が550万ドル(約6億4,614万円)で更新できる選択権をジャイアンツ側が持つ球団オプションで、行使しない場合には70万ドル(約8200万円)を支払うバイアウトが設定されています。

またこの2年目に関しては打席数が基準を満たした場合には、相互の同意で更新されるオプションに切り替わるとも報じられています。

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他球団からの複数年契約を蹴ってサンフランシスコ入りを決断した青木

バイアウトの部分までは確実に保証された金額となりますので、今回の契約の確定された規模は470万ドル(5億5000万円)となります。

1年目と2年目はともに150万ドル程度のインセンティブが設定されているようで、2年間で最大1250万ドル(400万+150万+550万+150万)に到達することになると、CBSスポーツのジョン・ヘイマンとサンフランシスコ・クロニクルのジョン・シアが伝えています。

ジョン・ヘイマンによると、青木宣親は複数年で、金額的にも大きい契約が他チームから提示されていたようですが、都市、優勝を狙えるチーム、プレー時間を優先してジャイアンツとの1年契約を選択したとのことです。

ESPNとベースボールアメリカでライターを務めているジェリー・クランシックも同様に複数のオファーがあったが、都市地域、優勝できるチームを優先したことが、サンフランシスコ・ジャイアンツとの契約につながったとツイートしています。

金銭や年数などの安定よりも、優勝を争えるチームであることを最優先したことは間違いなようで、日本での実績と安定をかなぐり捨てて、夢をかなえるためにトライアウトまがいの扱いを受けてもメジャーに渡った青木宣親らしい選択ではないでしょうか。

青木宣親のジャイアンツでの起用方法は?ポジションは?

サンフランシスコ・クロニクルのHenry Schulmanは以下のようにツイートしています。

ジャイアンツの外野はセンターにアンヘル・パガン、ライトにハンター・ペンス、レフトにグレゴール・ブランコがいますが、1番を任される予定のアンヘル・パガンが故障上がりであること、レフトのブランコが守備は良いものの、打撃面で不安定であることもあり、外野手を探していました。

Henry Schulmanが”Aoki a better insurance option”と分析しているように、パガンやブランコの保険としての意味合いが強いことは否めません。

しかし、レフトをグレゴール・ブランコと横並びで争える位置づけで、基本的にはプレー時間は多くなることが現時点では予想されていますし、アンヘル・パガンの回復が思わしくない場合には、ブランコがセンターに回り、青木の出場機会が多くなると見込まれています。

MLB.comのレポーターであるCash Kruthは、ブランコがバックアップに回ることになるだろうとも予想していますので、どちらにしても青木が多くのチャンスが与えられる環境を手にしたことだけは間違いありません。

サンフランシスコ・クロニクルのHenry Schulmanは、『青木宣親は概してブランコより大きいアップグレードではないものの、キャリア通算での1番打者としての成績は、ブランコが打率.243/出塁率.332/長打率.332に対して、青木宣親は打率.285/出塁率.353/長打率.385だ』と指摘しています。

ジャイアンツ打線は、1番にはアンヘル・パガンが予定されているものの、回復が思わしくない場合には、青木宣親が最有力候補となると見られています。

パガンが問題なく回復して試合に出場する場合には、2番を2015年が2シーズン目となるセカンドのジョー・パニックと争うことになると予想されます。

外野手を必要としている残り少ないチームの中で、レギュラーに近い外野手を探していたジャイアンツと契約出来たのは、単年契約ではありますが、青木宣親にとって悪くないものだと考えられます。

セイビアンGMはチーム編成上、『パワーがなくてもワールドシリーズ制覇はできる』と述べるなど、チーム編成はパワーヒッターに傾倒していませんし、ボウチー監督の選手起用にもそれが現れています。

またブルース・ボウチー監督は、選手の年齢に固執することなく、ベテランであっても、守備が安定している、相手のミスにつけこめる走塁ができるなど、チームのピースとして機能する選手は、積極的に起用してくれますので、その点でも青木宣親には悪くない環境です。

そしてジャイアンツの地元であるサンフランシスコ、サンノゼにかけては日本人が多く居住している地域のため、日本食が手に入りやすく、家族にとって暮らしやすいことも、メリットとなりそうです。

青木宣親は対等に競争できる環境を手に

サンフランシスコ・ジャイアンツは左打者の本塁打が出にくいAT&Tパークを本拠地とするため、今シーズン同様に本塁打数は増えない可能性があります。2016年の契約は球団側に選択権があり、行使されなかった場合には、再びFAとなりますので、今後のメジャーでのキャリア全体を考えた時には、その点が不安材料ではあります。

しかし、本塁打が少なくても、ツーベース、スリーベースを多く打てる選手は、数字上では長打率が高くなり、得点への貢献度が大きくなるため、FAやトレード市場で高く評価される傾向があります。200本安打を記録するくらいシングルヒットを量産するか、外野の間を抜けるような強い打球を増やすことが、2015年の青木宣親の課題となってきそうです。

データ集計と分析で定評のあるファングラフスのデビッド・キャメロンはブレーブスに4年4400万ドルで移籍したニック・マーケイキスと青木宣親は同等の選手だと評価していました。

  • 青木宣親 打席1811/三振率8%/打率.287/出塁率.353/長打率.387/WAR6.1
  • マーケイキス 打席1881/三振率9%/打率.279/出塁率.342/長打率.396/WAR4.0

出塁率が高く、三振率も低い、安定した攻撃面での貢献が両者ともに期待できることが、これらの数字からうかがえます。そのためデビッド・キャメロンはマーケイキスが2歳若いことなども考慮した上で、3年2400万ドルを手にするのではないかとも予想していました。

ただ、守備面ではマーケイキスは2011年と2014年にゴールドグラブ賞を獲得するなど、メジャー屈指の外野守備力を誇りますし、クラブハウスでも良い影響のある選手とされていて、それらの点では差があることは否定できません。青木に複数年を提示されてはいたようですが、2年にとどまると報じられていましたので、キャメロンの評価はやや高すぎた感はあります。

それでもデビッド・キャメロンは今回の合意を、”Giants Get a Steal with Nori Aoki”(ジャイアンツは青木との契約で掘り出し物を手にした)と評価しています。

さらには”World Series discount in here, but this is still a huge bargain”『ワールドシリーズ・ディスカウントなのだろうが、大きなバーゲン契約だ』とも述べていて、ジャイアンツにとって良い契約だと分析しています。

ただ、シビアなことを言えば、青木宣親にとっては不利な契約であることは否定できず、基本的には1年で終了するもので、しかも年俸は400万ドルとメジャーでは高額の部類ではありませんので、結果を残せなければ、シーズン途中にも自由契約になる可能性があるものです。

リスクのある契約ではありますが、青木宣親はレフトのポジションを対等に競争できる環境は手にすることができましたので、メジャーに渡ってきた時と同様に、自分のバットとグローブと足で、位置と価値を確立していくしかありません。

戦力ダウンしているとの指摘が消えず、2015年に不安が残るサンフランシスコ・ジャイアンツですが、青木の獲得が連覇の要因になったと言われるような活躍を期待しています。