2017年トレード期限前の「ア・リーグ15球団の補強ポイント」大手メディアが分析

トレード期限前の6週間を迎えたメジャーリーグですが、ア・リーグ大混戦の状態で、ワイルドカードに一番遠いアスレチックスでさえも7ゲーム差で、2.5ゲーム差に7チームがひしめき合う展開となっています。

そのためトレード期限前に売り手となるか、買い手となるかの見極めが非常に難しい状態なのですが、6月末の時点においてア・リーグ15球団の補強ポイントについて、FOXスポーツのChris Bahr氏が”Each AL contender’s biggest need ahead of the MLB trade deadline”というタイトルでまとめています。

Chris Bahr氏が分析し、まとめたア・リーグ15球団の補強ポイントは以下のとおりとなっています。

チーム 補強ポイント
アストロズ ポストシーズンのためのエース級の先発投手
アスレチックス ワイルドカード争いから脱落するための連敗
インディアンス 信頼できるバックエンドの先発投手
エンゼルス ベテランの信頼できる先発投手
オリオールズ 先発投手のアップグレード
タイガース セットアップ、クローザーができるリリーフ投手
ツインズ 先発投手とリリーフ投手
ホワイトソックス 打線の得点力アップにつながる打者
マリナーズ リリーフ投手
レイズ 外野手
レッドソックス 三塁手
レンジャーズ ブルペンの補強
ヤンキース エース級の先発投手

アスレチックスに関しては可能性が完全に否定できるわけではないものの、再建が必要なチーム状況であることを考えれば、連敗してハッキリと脱落することが必要とChris Bahr氏は辛辣に分析しています。タイガースホワイトソックスは机上の計算では可能性があるのですが、ロースター全体のバランスと補強ポイントの多さを考えると、アスレチックスと同様に買い手になるのは現実的ではなさそうです。

続いて、いくつかのチームをピックアップして見ていきます。

アストロズはシーズン開幕前からホセ・キンタナの獲得に動くなど、エース級の補強を目指していました。しかし、キンタナは低迷、パイレーツはゲリット・コールを放出しない方向に傾き、レンジャーズのダルビッシュ、レイズのクリス・アーチャーはともにポストシーズン争いのため放出する方向性ではなくなっています。

そのため残っているトレード市場に出そうな先発投手の中でNO.1と言えるソニー・グレイの獲得に興味を示し、実際に動いているようです。

関連記事:アストロズがソニー・グレイに強い関心か!アスレチックス地元メディアが報道

インディアンスはシーズン序盤につまずきましたが、徐々に力を発揮して、ア・リーグ中地区をリードし始めています。ただ、ア・リーグ屈指と考えられていた先発ローテはコーリー・クルーバー(防御率3.58)、カルロス・カラスコ(同2.99)は良いものの、トレバー・バウアーが防御率5.54、ジョシュ・トムリンが同6.07、ダニー・サラザーが同5.40と苦しんでいます。もう1枚信頼できる投手がいれば、何とかやりくりできるとは考えられます。

エンゼルスは選手層の薄さに加えて、マイク・トラウトの離脱という大きなダメージがあるにも関わらず、5割前後でワイルドカードを争える位置を保っています。ソーシア監督の采配、選手起用の巧みさによる部分が大きいのですが、先発ローテは継ぎ接ぎだらけのため、信頼できる先発投手、できればエースクラスが欲しい状態です。

オリオールズは先発ローテが崩壊状態で、防御率5.59で両リーグ29位に沈んでいています。マニー・マチャドらが不調である中でも、他の選手らの活躍で打線が機能しているため、何とかカバーできているのですが、やはり先発ローテのテコ入れが必要な状況です。ただ、ディラン・バンディが防御率3.72ですが、ウェイド・マイリーが4.48、ケビン・ゴーズマンが6.47、クリス・ティルマンが8.39、ウバルド・ヒメネスが6.25と埋めるべき穴が大きすぎます。

ツインズは投手陣が手薄で、先発ローテはアービン・サンタナ、ホセ・ベリオスのあとが不安定です。さらにリリーフ陣はメジャーワーストとなっていますので、投手陣全体のテコ入れが必要です。ただ再建の途上にありますので、そこまでやりきれるかは微妙です。

ブルージェイズはアーロン・サンチェスが戻り、投手陣の不安がなくなった今、必要としているのは外野の両翼、特にレフトでエセキエル・カレーラからのアップグレードが必要とChris Bahr氏は分析しています。ただ、エセキエル・カレーラも打率.297/出塁率.366/長打率.412/OPS.778と、及第点ではありますので、大きな補強ポイントとは言い難いものがあります。故障者が多かったことが出だしのつまずきになりましたので、大きな補強ではなく、戻ってきたメンバーでポストシーズンを狙うこと選ぶ可能性が高そうではあります。

マリナーズは主力が次々と離脱しましたが、5割ラインに近いところを彷徨いながら、何とかワイルドカード争いに残っています。野手に関してはほぼ主力が出揃い、先発ローテも6月末から7月頭にかけて、ベストに近い状態に戻ってきます。Chris Bahr氏はブルペンの補強を指摘していますが、クローザーのエドウィン・ディアスも復調(防御率3.34)し、トニー・ジック(2.08)、ニック・ビンセント(1.80)、ジェームズ・パゾス(2.01)、マーク・ゼブチンスキー(2.93)とコマは揃っています。それらを考慮すると、ダニー・バレンシアが復調してきているものの、再び低迷するようであれば、ファーストを守った選手のOPSは.647で、両リーグ29位となっていますので、補強ポイントとなりそうです。

ヤンキースはCCサバシアが太腿裏を痛めて離脱し、田中将大が不安定な投球のままで、シーズン序盤は圧倒的な投球を見せていたルイス・セベリーノ、マイケル・ピネダも徐々に打ち込まれることが増えてきています。レギュラーシーズンはもちろんのこと、ポストシーズンのことを考えても、エース級の投手が必要な状況ではあります。また最近の連敗の原因の一つとなっている、7イニングを任せられるセットアップマンも新たに課題となりつつあります。タイラー・クリッパードが6月に入って打ち込まれることが増え、負けにつながっているためです。チャップマンが戻ったことで、多少は軽減されるのですが、解決されたわけではありません。一塁と三塁は補強が望ましいポジションではありますが、打線全体での得点力が不足しているわけではありませんので、投手陣の整備のほうが優先順位が高そうです。

レイズはセンターのケビン・キアマイヤーが離脱し、復帰が8月にずれ込むと見込まれています。コルビー・ラスマスも万全な状態とは言えないため、外野手がもう一人は欲しい状態です。

レンジャーズはタイソン・ロスが加わり、コール・ハメルズが復帰すれば、先発ローテは厚み増みと安定感が増すことになります。ただ、ブルペンは不安が残る状態で、クローザーになったマット・ブッシュも11回のセーブ機会で3回は失敗するなど万全とは言えませんので、圧倒的なセットアップマン、クローザーを獲得できれば大きな戦力アップとなりそうです。

レッドソックスはタイラー・ソーンバーグが今季絶望となったものの、ブルペンは上手く機能しています。先発ローテにもエデュアルド・ロドリゲスがまもなくまどってくるため、パブロ・サンドバルで固定しきれていないサードが最大の補強ポイントとなっています。

ロイヤルズは何とか踏みとどまっているものの、外野の両翼、遊撃、先発ローテなどの多くの穴がある状態です。これを全部補強するのは容易ではないのですが、ポストシーズンの可能性があるということが選択を難しくしている面があります。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています
スポンサーリンク