2015年版の”長期契約ワースト10″は?アメリカメディアが選ぶパフォーマンスの悪い契約とは

フリーエージェント選手に対する大型契約は、毎年のように金額が大きくなっていっています。

そしてそれとともに大型の不良債権化となることも増えていっています。

年齢の高い選手への大型契約によりロースターが硬直化し、年俸総額が圧迫され身動きがとれなくなるチームが毎年のようにあるにも関わらず、支払い過ぎではないか?長すぎではないか?と考えられる契約が成立していきます。

半ばチキンレースにようになりながらFA選手との契約を争うことになるのですが、熱が冷めた時には、大失敗と言わざるをえない契約となってしまうことが多くあります。

またFAとなる前にチームのコアとなる選手と考え、長期契約を結んだものの、その後パフォーマンスが低下し、不良債権化してしまうケースもあります。

このような失敗だと考えられる長期契約のワースト10を電子スポーツメディアであるブリーチャーリポート(bleacher Report)が選んでいます。

スポンサーリンク

ブリーチャーリポートが選ぶパフォーマンスの悪い契約ワースト10

ブリーチャーリポートのダニエル・フェレーラは今回のワースト10にはメルビン・アップトン Jrとカール・クロフォードの長期契約がランクインしないほど、素晴らしいと皮肉った後、10人のプレーヤーの長期契約をピックアップしています。

その10人とは以下のとおりとなっています。

  1. ロビンソン・カノ(SEA)
  2. デビッド・ライト(NYM)
  3. リック・ポーセロ(BOS)
  4. ジャスティン・バーランダー(DET)
  5. ライアン・ジマーマン(WSH)
  6. マット・ケンプ(SD)
  7. C.C.サバシア(NYY)
  8. ジョン・レスター(CHC)
  9. トロイ・トゥロウィツキー(COL)
  10. ライアン・ブラウン(MIL)

これまでであればアレックス・ロドリゲスも入ることが多かったのですが、今年は活躍しているためか外れています。

またプリンス・フィルダーもその徴候があったのですが、今年はバウンスバックしていますので、このリストから外れています。

今後このリストに入ってくる可能性がありそうなのは、レンジャーズのエルビス・アンドラスではないかと予想されます。

今季から8年1億1800万ドルの大型契約が始まり、毎年1400-1500万ドルの年俸が設定されています。しかし、2014年は打率.263/出塁率.314/長打率.333/OPS.647で27個盗塁をするも、15回も刺されてしまいました。

その傾向は2015年も続いていて、64試合を終えた時点では打率.241/出塁率.300/長打率.322/OPS.622と低迷し、8個の盗塁を成功させるも4度刺されています。

守備面でもエラーや粗さが目立つなど、期待されたパフォーマンスに達していませんので、残る契約が価値あるものとなるかどうか疑問視される状態です。

ワースト10に選ばれた選手の成績と長期契約の内容について

ブリーチャーリポートが選んだ10の契約について、それぞれ見ていきます。

ロビンソン・カノは10年2億4000万ドルの契約を2013年オフに結び、32歳となる2015年シーズンが契約2年目となっています。

そのため契約は40歳となる2023年まで残っている状態なのですが、2014年は打率.314/出塁率.382/長打率.454といった数字は良かったものの、本塁打はこれまでの半分程度となる14本塁打にとどまりました。

さらに2015年は63試合を終えた時点で打率.236/本塁打2/打点19/出塁率.277/長打率.323と低迷しています。

これまでにない絶不調となっている2015年のロビンソン・カノで、32歳という年齢から急激に成績を落とす選手が少なくないことを考えると、不安を感じざるをえません。

このまま低迷してしまった場合には、残る契約年数から考えて、マリナーズのズレンシックGMのクビも涼しくなりそうです。

デビッド・ライトは2007年からの14年1億9200万ドルという長期契約を結びました。年俸は31歳となった2014年から2000万ドルに跳ね上がったのですが、打率.269/出塁率.324/長打率.374/OPS.698と低迷しました。

2015年は打率.333/出塁率.371/長打率.424という数字は良いものの、故障でわずかに8試合の出場にとどまっています。

残る契約は2016年から37歳となる2020年までの5年8700万ドルとなっています。

リック・ポーセロはレギュラーシーズン開幕前に4年8250万ドルという契約延長にこぎつけました。

2015年は年俸調停最終年ということで1250万ドルとなっているのですが、契約延長分が有効になる2016年と2017年は2012万5000ドル、2018年と2019年は2112万5000ドルという設定になっています。

値段としてはエース価格なのですが、2015年の成績は13試合81.2回で防御率5.29/4勝7敗/WHIP1.30と先発4-5番手クラスの成績に低迷しています。

ジャスティン・バーランダーは2010年から36歳となる2019年までの10年2億1950万ドルで契約延長をしました。

2010年には防御率2.40・24勝5敗でサイヤング賞、2011年には防御率2.64・17勝8敗でサイヤング賞の投票で2位になり、しかも故障離脱もないということで、契約の元はとれるかに思われました。

しかし、2013年あたりから少し怪しくなってきます。2013年は防御率3.46・13勝12敗、2014年は防御率4.54・15勝12敗と低下していきます。

年俸は2012年から2014年までは2000万ドルだったのですが、2800万ドルに跳ね上がった2015年は故障離脱もあり、まだ1試合しか投げることができていません。

残契約は2016年から2019年の4年1億1200万ドルです。

ライアン・ジマーマンは2009年から34歳となる2019年までの11年1億3500万ドルの契約延長をしました。

2013年までは3割前後の打率と本塁打25本という数字は残していたのですが、2014年は負傷などにより61試合の出場にとどまり打率.280/出塁率.342/長打率.449/OPS.791と低迷します。

さらに30歳となる2015年なは56試合に出場し打率.209/出塁率.265/長打率.346で、本塁打がわずかに5本と低迷しています。

2015年の年俸は1400万ドルで2018年までも同額となるのですが、2019年は1800万ドルとなるため、2016年から4年6000万ドルが残っています。

マット・ケンプ(SD)は2012年から34歳となる2019年までの8年1億6000万ドルの契約延長をしました。

2013年は故障で低迷し、2014年に打率.287/本塁打25/打点89/出塁率.346/長打率.506とバウンスバックしたものの、30歳となった2015年は66試合で打率.246/本塁打3/打点34/出塁率.288/長打率.346/OPS.634と再び低迷しています。

トレードの際に2015年の年俸2125万ドルのうちドジャースが1800万ドル、その後は2019年まで毎年350万ドルを負担することになっています。

2016年から2019年までの4年間はドジャースが1400万ドル(350万ドル/年)、パドレスが4年7300万ドル(1825万ドル/年)を負担することになります。

C.C.サバシア(NYY)は2009年から35歳となる2016年までの8年1億8200万ドルで契約延長をしました。

2009年には防御率3.37・19勝8敗、2010年は防御率3.18・21勝7敗、2011年は防御率3.00・19勝8敗、2012年は防御率3.38で15勝敗と、いずれも200イニング以上を投げてエースとしての力を発揮しました。

しかし、2013年には200イニングを投げたものの防御率4.78・14勝13敗と一気に成績を落とし、2014年は故障で46.0回しか投げれなかった上に出、3防御率5.28・3勝4敗という無残な成績となりました。

再起をかけてのぞんだ2015年ですが13試合77.0回で防御率5.38・3勝7敗となっています。

残契約は2016年の2500万ドルと2017年の条件を満たした時に自動更新されるオプションです。そのオプションは(1)2016年シーズン終了時点で故障者リストに入っていない、(2)2016年に左肩の故障が理由での故障者リストに45日以上入っていない、(3)2016年に左肩の故障を理由として6回以上のリリーフ登板がない、といいったものです。

健康でさえあれば満たせる自動更新のオプションで、有効になった場合には36歳となる2017年も2500万ドルの年俸となります。

ジョン・レスター(CHC)は2015年から36歳となる2020年までの6年1億5500万ドルで契約し、今季は2000万ドル、2016-17年は2500万ドル、2018-19年が2750万ドル、2020年が2000万ドルという設定になっています。

カブスのエースとしての働きが期待されての大型契約となったのですが、13試合79.0回で防御率3.99・4勝5敗と期待に応えれていません。

トロイ・トゥロウィツキー(COL)は2010年シーズン終了後に、2011年から35歳となる2020年までの10年1億5775万ドルの大型契約延長をします。

2011年は143試合に出場し打率.302/本塁打30/打点105/出塁率.372/長打率.544/OPS.916と良い成績を残します。

しかし、その後の3年間は出場した打率.316/出塁率.399/長打率.551/OPS.950という数字は良いものの、故障が多く264試合しか出場できていません。

2015年は58試合で打率.300/出塁率.332/長打率.479/OPS.811と悪くない数字ではあるのですが、昨年手術した股関節の影響と30歳となる年齢もあり、健康面での不安が残り続けています。

2015年の年俸は2000万ドルで、2016年から2020年までの9400万ドルが残っています。

ライアン・ブラウン(MIL)は2008年から2015年の8年4500万ドルの契約を結んだ後、2016年から36歳となる2020年まで契約延長をしています。

2011年シーズン開幕前に2015年からの契約延長を結んだのですが、その年のライアン・ブラウンは打率.332/本塁打33/打点111/出塁率.397/長打率.597/OPS.994と活躍しMVPを獲得します。

そして2012年も打率.319/本塁打41/打点112/出塁率.391/長打率.595/OPS.987と活躍し、契約はリーズナブルだったと考えられていました。

しかし、2013年に禁止薬物使用で50試合の出場停止を受けたあとから低迷が始まります。

2014年は135試合で打率.266/本塁打19/打点81/OPS.777、2015年は62試合で打率.257/本塁打13/打点41/OPS.804となっています。

2015年の年俸は1300万ドルであることを考えれば悪い成績ではないのですが、32歳となる2016年から2000万ドルに年俸が跳ね上がります。

故障が多くなってきていることやブリュワーズの予算規模を考えると、この年俸負担は小さくありません。

2015年シーズン終了後も大型契約が誕生することが必至

予算規模が大きいチームであれば長期契約のダメージをある程度は吸収することができますが、そうでないチームにとって大きな年俸負担がありながらの、低パフォーマンスは決定的なダメージとなります。

マリナーズは予算規模が大きいチームではなく、ロビンソン・カノ1人の年俸が20%弱を占めていまます。そのようなチームにとって長期契約選手のパフォーマンスは死活問題となります。

10年2億4000万ドルの契約を手にしたアルバート・プホルスは去年と今年は成績を再び上げてきていますが、41歳となる2021年(6年1億6500万ドル)まで続くとは考えにくいものがあります。

ミゲル・カブレラは2016年から8年2億4000万ドルの契約がスタートしますが、40歳となる2023年に3200万ドルの年俸にふさわしい打撃ができるかは疑問符がつきます。

7年2億1000万ドルのマックス・シャーザーは今年は良いですが、球威に頼るタイプのためジャスティン・バーランダーと同様のリスクが有り、36歳となる2021年まで持つか不安が残ります。

このような大型契約にはリスクがあるのですが、おそらくこのオフも大型契約がヘッドラインを飾ることが予想されます。

デビッド・プライス、ジョニー・クエト、ジョーダン・ジマーマン、FAを選択する可能性が高いザック・グレインキー、ジャスティン・アップトンなど大型契約を手にする可能性が高い選手が多くいます。

多くのチームがワールドシリーズ制覇という目標達成のために、リスクが高いことを知りながら、大型契約への誘惑を断ち切れず、これらの選手がこのオフもヘッドラインを飾ることになりそうです。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています