MLBの2014年トレード期限前の移籍動向まとめ

アスレチックスの大きな動きからはじまり、トレード期限を迎える当日にもアスレチックスが大きく動き、主役の座を奪ったMLBの2014年ウェイバー公示なしトレード期限前の移籍動向でした。

その2014年7月1日から7月31日までに行われたトレードについて、このページにまとめておきます。

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トレード期限前1ヶ月間で成立したトレードの動向一覧

トレード期限前1ヶ月でなされたトレードの動向をまとめています。まずは動きの大きかったア・リーグからです。

アメリカンリーグ

アスレチックス

このトレード期限前に一番大胆に動いたのは、ビリー・ビーンGMが指揮をとるアスレチックスです。MLBでも歴史に残るような補強の動きで、チーム内のトップ2プロスペクト、オールスタープレーヤーのセスペデスを放出して、このトレード市場で注目を集めていた3人の投手の獲得に成功しました。この近年でもまれに見る大胆な動きが多くなったのも、ビリー・ビーンGMの動きに刺激された部分はあったと言えるのではないでしょうか。GMの目にはワールドシリーズ制覇しか見えていないようです。

獲得した選手 流出した選手
ジョン・レスター
ジェフ・サマージャ
ジェイソン・ハメル
ジョニー・ゴームス
サム・ファルド
NYYから後日指名
ヨエニス・セスペデス
トム・ミローン
ダン・ストレイリー
アディソン・ラッセル
ビリー・マッキニー
ジェフ・フランシス
レッドソックス

チームを再建する方向にかじをきると述べたGMの言葉通りの大胆な動きでした。現状の先発ローテ投手3人を放出して、評価の高いプロスペクトを複数獲得することに成功しました。そして遠い将来に向けてだけでなく、セスペデス、クレイグ、ケリーなど2015年に勝負できるような補強をしているのも特徴的で、ただでは転ばないチームであることを感じさせたレッドソックスの補強動向でした。

獲得した選手 流出した選手
ヨエニス・セスペデス
ジョー・ケリー
アレン・クレイグ
ケリー・ジョンソン
エドゥアルド・ロドリゲス
エドウィン・エスコバル
ヒース・ヘンブリー
カブスより後日指名
ジョン・レスター
ジョン・ラッキー
ジェイク・ピービ
フェリックス・ドゥブロン
ジョニー・ゴームス
アンドリュー・ミラー
スティーブン・ドリュー
タイガース

最後の最後にトレード期限前の一番の大物とされていたデビッド・プライスを獲得しました。タイガースはプロスペクトが少ないとの指摘が多いのですが、プロスペクト1人に加えてオースティン・ジャクソンどドリュー・スマイリーに出してプライスを獲得し、ソリアの獲得でもプロスペクト2人を出すなど、出血も顧みず勝負に出ました。タイガースの姿勢は「良い選手の獲得には痛みをいとわず、今勝ちにいく」という姿勢で一貫しています。

獲得した選手 流出した選手
デビッド・プライス
ホアキム・ソリア
オースティン・ジャクソン
ドリュー・スマイリー
ウィリー・アダムス
ジェイク・トンプソン
コーリー・クネーベル
ヤンキース

課題とされていたのは内野手の攻撃力と守備力、そして先発投手の補強が必要とされていたヤンキースですが、トレードに出せるプロスペクトが少ないこともあり、全体的に地味な動きとなりました。ただ、かなり数字やデータを重視して補強したようで、すでに戦力アップにつなげていて、派手ではないものの確かな補強はできたと考えられるヤンキースです。後は、8月に状況次第で、さらに動く可能性があるので、今後も動向が気になるチームの1つです。

獲得した選手 流出した選手
マーティン・プラド
スティーブン・ドリュー
チェイス・ヘッドリー
クリス・カプアーノ
ブランドン・マッカーシー
エスミル・ロジャース
ジェフ・フランシス
ケリー・ジョンソン
ヤンガービス・ソラルテ
ラフェル・デポーラ
ビダル・ヌーニョ
ピーター・オブライエン
ブライアン・ロバーツ(DFA)
OAKから後日指名
レイズ

トレード期限ギリギリにデビッド・プライスのトレードを成立させ、最後に大きな動きを見せたレイズでした。デビッド・プライスの穴を埋めることは容易では無いものの、すぐにMLBで起用できるレベルの若い選手を獲得し、将来的な勝利だけでなく、プライス不在でもポストシーズンを狙える態勢を整えるなど、完全に売り手にはならないしたたかさを見せてくれたレイズです。

獲得した選手 流出した選手
ドリュー・スマイリー
ニック・フランクリン
ウィリー・アダムス
デビッド・プライス
マリナーズ

右打ちの外野手が明確な補強ポイントだったのですが、なかなか動きが定まらず、批判の声もたびたび聞こえたマリナーズのジャック・ズレンシックGMでしたが、最後のオースティン・ジャクソンの獲得して一定の評価を受けています。クリス・デノーフィアを獲得した時点では、補強としてはあまり大きな期待ができないとの声が少なくありませんでしたが、最後にしっかりと補強しました。また交換要員として放出したのも、ポジションが完全にない状態だったニック・フランクリンだけで終わったのもチームのバランスを崩さずにすんだため評価されます。

獲得した選手 流出した選手
オースティン・ジャクソン
クリス・デノーフィア
ケンドリス・モラレス
ニック・フランクリン
エイブラハム・アルモンテ
スティーブン・コールシーン
エンゼルス

ヒューストン・ストリートの獲得に、少ないプロスペクトを放出してしまったこともあってか、期限前ギリギリになると動きが鈍くなったエンゼルスでした。ただ、アスレチックスがいるため2位に甘んじていますが、MLB全体でも2番目の勝率で、ワイルドカード争いでは首位にたち、2番手にも7ゲーム差以上をつけている状況です。そのため、現時点では大きな代償を払っての補強は必要ないと判断したようです。

獲得した選手 流出した選手
ヒューストン・ストリート
トレバー・ゴット
リンゼイ・テイラー
R.J.アルバレス
ホセ・ロンドン
エリオット・モリス
オリオールズ

先発投手の補強が必要と見られていたオリオールズですが、結果的にはレッドソックスからアンドリュー・ミラーを獲得するにとどまりました。アンドリュー・ミラーは防御率2.34/WHIP0.90と安定感のあるリリーフではありますが、今シーズン終了後にFAとなる2ヶ月のレンタル投手に、チームのNo.3プロスペクトを放出してしまったのは賛否が分かれるところとなっています。

獲得した選手 流出した選手
アンドリュー・ミラー エドゥアルド・ロドリゲス
インディアンス

放出した選手と獲得して選手が見合っているかはやや疑問がのこるトレードではありますが、育成を重視したチームづくりで、将来的な部分を踏まえてのトレードとなっていますので、このトレードの成否は、数年かけて判断する必要があるインディアンスの動向です。

獲得した選手 流出した選手
ザック・ウォルターズ
ジェームズ・ラムゼイ
クリス・ディッカーソン
アズドルバル・カブレラ
ジャスティン・マスターソン
PITから後日指名
ツインズ

ツインズはモラレスを獲得して2ヶ月とたたないうちに交換要員として若い投手を獲得し、アスレチックスをDFAされたサム・ファルドを交換要員としてトム・ミローンを獲得するなど、大きな動きの陰に隠れましたが、トレード期限前にうまく補強に成功したと言えるツインズです。

獲得した選手 流出した選手
トム・ミローン
スティーブン・プライヤー
ケンドリス・モラレス
サム・ファルド
レンジャーズ

ソリアをトレードに出して、プロスペクト2人を獲得した後、アレックス・リオスも放出すると期限当日まで噂が流れたものの、最終的にそこまでは動かずに、完全な売り手にはまわりませんでした。2015年に再び勝負をかける意志を感じさせる動きで、シーズンオフにどのような補強を行うのか注目したいレンジャーズです。

獲得した選手 流出した選手
ジェイク・トンプソン
コーリー・クネーベル
スペンサー・パットン
ホアキム・ソリア
ジェイソン・フレイザー
ロイヤルズ

先発投手と外野手の補強で何回か情報が流れたものの、大きな動きはなかったロイヤルズでした。年俸総額がすでに上限を超えているため、大きな動きは苦しいとされていました。そのため他球団との交渉でも大きなお金は動かせないと伝えていた状況だったため、インパクトのある補強には至りませんでした。

獲得した選手 流出した選手
エリック・クラッツ
リアム・ヘンドリックス
ジェイソン・フレイザー
ダニー・バレンシア
スペンサー・パットン
ブルージェイズ

投手の獲得の情報などが流れたものの、ダニー・バレンシア獲得の後は、シーズンオフと同様に最後に動きがなくなってしまったブルージェイズでした。基本的には故障者が戻ってくるのを待ちながら、現有戦力で戦うことを選択したようです。

獲得した選手 流出した選手
ダニー・バレンシア エリック・クラッツ
リアム・ヘンドリックス
アストロズ

チームは完全に再建の途上にあるため、今の勝ちよりも将来のほうが重要なチームのため、先発ローテ投手を放出することにも応じています。

獲得した選手 流出した選手
コリン・モラン
ジェイク・マリスニック
フランシス・マルテス
ジャレッド・コザート
エンリケ・ヘルナンデス
オースティン・ウェイツ

ナショナルリーグ

ナショナルリーグのトレード期限前1ヶ月でなされたトレードの動向をまとめています。

カージナルス

ナ・リーグで一番ダイナミックに動いたと考えられるのがカージナルスです。故障者がでるなど先発ローテの不安があり、ジョン・ラッキーとジャスティン・マスターソンの2人の獲得に至りました。打線が低調なことがブルワーズの後塵を拝する原因ともなっているのですが、チームフロントは内部からの昇格でグレードアップできるとの自信があるようです。

獲得した選手 流出した選手
ジョン・ラッキー
ジャスティン・マスターソン
ジョー・ケリー
アレン・クレイグ
ジェームズ・ラムゼイ
ダイヤモンドバックス

本来であればブロンソン・アローヨなどもトレード要員としたかったダイヤモンドバックスですが、故障でそれもかないませんでした。ダイヤモンドバックスのGMも今シーズン限りでクビになる可能性が高く、割りきって大きくチームをいじりにくかった可能性はありそうです。

獲得した選手 流出した選手
ピーター・オブライエン
アンソニー・バンダ
ミッチ・ハニガー
ビダル・ヌーニョ
マーティン・プラド
ジェラルド・パーラ
ブランドン・マッカーシー
パドレス

パドレスはこのトレード期限前の売り手のチームとして、多くの引き合いがあったチームでした。実際にチェイス・ヘッドリーやヒューストン・ストリートなどをトレードに出しましたが、パドレスの首脳陣はまだ2015年や近いうちに勝負ができると考えているため、完全な売り手になることを嫌い、引き合いの多かったイアン・ケネディやホアキン・ベノワまでは出しませんでした。ただ、ヒューストン・ストリートのトレードでは多くのプロスペクトを獲得できたことは良い評価を受けています。

獲得した選手 流出した選手
エイブラハム・アルモンテ
スティーブン・コールシーン
ヤンガービス・ソラルテ
ラフェル・デポーラ
リンゼイ・テイラー
R.J.アルバレス
ホセ・ロンドン
エリオット・モリス
クリス・デノーフィア
チェイス・ヘッドリー
ヒューストン・ストリート
トレバー・ゴット
カブス

7月のトレードの口火を切ったのがカブスとアスレチックスのトレードでした。ジェフ・サマージャとジェイソン・ハメルを渡し、MLB全体でも高い評価を受けていたアディソン・ラッセルを獲得するなど、再建中のチーム事情を反映したトレード期限前の動きとなりました。数年先を見据えてセオ・エプスタインなどを中心にチームを立てなおしている途中のため、今回獲得したプロスペクトをどのようにチームの中核に育てていくのか注目されます。

獲得した選手 流出した選手
ビクター・カラティニ
フェリックス・ドゥブロン
アディソン・ラッセル
ビリー・マッキニー
ダン・ストレイリー
後日LADから1人指名
ジェフ・サマージャ
ジェイソン・ハメル
エミリオ・ボニファシオ
ジェームズ・ラッセル
ダーウィン・バーニー
ジャイアンツ

先発ローテのマット・ケインがトミー・ジョン手術こそ回避できそうですが、復帰のメドがたたない状況のため、先発投手の補強に動いたジャイアンツでした。特に同地区のライバルであるドジャースの投手陣が強力なため、それに太刀打ちするためには、先発のグレードアップが不可欠で、評価の高いプロスペクト2人を放出してジェイク・ピービの獲得に成功しました。ただ、補強に動いたとされる外野手や二塁手が獲得できていないため、そのことが今後にどのような影響が出るのか気になるところです。

獲得した選手 流出した選手
ジェイク・ピービ エドウィン・エスコバル
ヒース・ヘンブリー
ドジャース

シーズンオフと同様に大物選手獲得の有力候補として名前が上がるものの、トッププロスペクトの放出まで踏み込むつもりはなく、結果として大きな動きがありませんでした。ドジャースは急激にチームを変えるために、大金を注ぎ込んで選手を補強はしたものの、それは健全ではないとチームの経営陣は考えています。そのためチームの方針としてアスレチックスやレイズのようにスマートにお金を動かす球団と、FA選手に大金を使うヤンキースやレッドソックスの中間くらいを目指すとしていますので、トップクラスのプロスペクトを放出することは選択肢としてなかったようです。

獲得した選手 流出した選手
ダーウィン・バーニー 後日カブスが指名
ナショナルズ

ライアン・ジマーマンが故障で離脱し、復帰の見込みが立たないため、その穴を埋めることが必要とされていたナショナルズですが、インディアンスからアズドルバル・カブレラを獲得して、事なきをえたといえる状況となりました。バランスの良いチーム構成で、穴が少ないチームのため、必要な箇所だけを埋める補強となりました。

獲得した選手 流出した選手
アズドルバル・カブレラ ザック・ウォルターズ
マーリンズ

マーリンズはワイルドカードが狙える状態のため、売り手ではなく補強に動くと情報が流れていましたが、大きなインパクトを与える補強ができたかというと、やや疑問が残る動きとなりました。ただ、チームの流れとしては、プロスペクトが多く、若い選手でロースターを構成しなおしている状況のため、思い切った動きまではできないのもやむえないと言えそうです。

獲得した選手 流出した選手
ジャレッド・コザート
エンリケ・ヘルナンデス
オースティン・ウェイツ
コリン・モラン
ジェイク・マリスニック
フランシス・マルテス
ブルワーズ

ブルワーズも有力選手の獲得に動いていると名前は多くあがったものの、結果として大きな補強とはなりませんでした。過去にブルーワズのGMであるダグ・メルビンがザック・グレインキーやC.C.サバシアのトレードを成立させてきた経歴もあるため、思い切って勝負に出てくるのではとの見方がありましたが、そうはなりませんでした。同地区の最大のライバルであるカージナルスが大きく動きましたので、このトレード期限前の動向がシーズン終盤に与える影響が注目されます。

獲得した選手 流出した選手
ジェラルド・パーラ アンソニー・バンダ
ミッチ・ハニガー
ブレーブス

ブレーブスはシーズンオフに若い主力選手と立て続けに契約延長を行ったために年俸総額としては上限に近づいているとされていました。しかし、先発ローテの投手が複数離脱するなどの問題に直面したため、急遽、アービン・サンタナを獲得するなどして、さらに年俸総額をふくらませました。そのためこのトレード期限前に大きく動くことはできないと、他チームにも語っていたようで、その通り大きな動きとはなりませんでした。ただ、ユーティリティプレーヤーであるボニファシオを獲得できたのは、プラスとなりそうです。

獲得した選手 流出した選手
エミリオ・ボニファシオ
ジェームズ・ラッセル
ビクター・カラティニ
ロッキーズ

ロッキーズは完全な売り手にまわると見られていましたが、経営陣はその考えを受け入れず、マイナー契約したクリス・カプアーノを金銭でトレードに出すだけという、チーム編成に手をつけないという選択肢を選びました。トレード市場では、ベテランのホルヘ・デラロサ、ラトロイ・ホーキンスだけでなく、トロイ・トゥロウィツキーの名前もたびたび上がりましたが、どれも実際には動きませんでした。そのため、ロッキーズはこのオフもチームを解体して、再建モードに移行するのではなく、再び勝つための補強に動くことになりそうな気配です。

獲得した選手 流出した選手
ヤンキースから金銭 クリス・カプアーノ
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