MLB30球団の2014年シーズンの最終的な年俸総額は?ドジャースとヤンキースがぜいたく税の対象に

メジャーリーグの各球団を評価したり、今後の動向を予想する上で、重要な要素の一つとなるのが、年俸総額です。

各チームがそれぞれの経済状況により持っている予算の枠内に年俸総額をおさめながら、優勝できるチームを作っていくために、知恵を使いながら補強を行っていきます。

この年俸総額はシーズン開幕時のものも重要ですが、より大切なのはシーズンが終了した時点で実際にどれだけの金額に到達したか?ということです。

というのも、多くの選手が契約にインセンティブが含まれていることと、シーズン中のトレードなどでチームが負担する年俸が増減するためです。

またぜいたく税の対象になるかどうかの判定も、シーズン終了時の年俸総額で決定されるためです。

そこで2014年シーズン開幕時と終了時の年俸総額を、今後のためにまとめておきます。

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メジャーリーグの2014年シーズン開幕時と終了時の年俸総額

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開幕時の年俸は、様々なメディアが試算していて、ばらつきがあるのですが、ここではThe Associated Pressの数字を元にしています。なお、これ以降の日本円の換算は1ドル120円で行っています。

2014MLB Payroll

年俸総額の1位はシーズン開幕時と、終了時ともにロサンゼルス・ドジャースで、最終的な金額は2億5728万3410ドル(約309億円)となっていて、シーズン当初より2198万8191ドル(約26億円)が増加しています。

そして2位は開幕時、終了時ともに、ニューヨーク・ヤンキースで、最終的な金額は2億1845万7904ドル(約262億円)となっています。

この2チームはぜいたく税のラインである1億8900万円を上回っていますので、その対象となります。

ぜいたく税は1年だけの超過では、年俸総額で超過した部分の17.5%を支払えばよいのですが、2年連続で超過する30%、3年連続で40%、4年以上の連続は50%と上昇していきます。

ドジャースは2年連続のため30%となり、ヤンキースは12年連続となるため50%となります。

そのため試算ではありますが、ドジャースは2048万5023ドル(約24.5億円)、ヤンキースは1472万8952ドル(約18億円)がぜいたく税を支払うことなり、ドジャースが支払う金額は、日本の一球団の年俸総額の同等の規模となります。

ドジャースやヤンキースがトップクラスの大物FA選手の獲得に動かないのも、このぜいたく税が大きな理由の1つです。2000万ドルの年俸の選手を獲得した場合には、実際には3000万ドルを用意する必要が有るため、効率が悪い契約でリスクが高くなりすぎるためです。

年俸総額の3位はフィラデルフィア・フィリーズで1億8345万6686ドル(約220億円)と、ぜいたく税をわずかに下回る金額です。

優勝していた時の主力メンバーが結んだ長期契約が残っていることの影響が大きく、それらの選手が高齢化してパフォーマンスが落ち、チームはMLBで下から7番目の勝率(73勝89敗)となっていたため、コストパフォーマンスが悪い2014年でした。

4位はデトロイト・タイガースで1億7329万1085ドル(約207億円)となっています。シーズン開幕時は5番めの規模だったのですが、積極的な補強をシーズン中に行ったため、年俸総額が増加しました。

シーズン途中の補強のため、全額は負担していませんが、1400万ドルのデビッド・プライス、550万ドルのホアキム・ソリアなどの獲得が影響したと考えられます。

5位はボストン・レッドソックスで1億6817万8367ドル(約202億円)で、シーズン開幕時の4位から1つ下がっています。

7月のトレード期限前に、ジョン・ラッキー(1525万ドル)、ジェイク・ピービ(1450万ドル)、ジョン・レスター(1300万ドル)、ジョニー・ゴームス(500万ドル)、アンドリュー・ミラー(190万ドル)ら放出して年俸を削減した一方で、ヨエニス・セスペデス(1050万ドル)、アレン・クレイグ(275万ドル)を獲得した分が増加しています。

それらの出入りを計算すると年俸総額は削減出来ていますので、その分が最終的にタイガースを下回る規模になったと理由と考えられます。

6位はワールドシリーズを制覇したサンフランシスコ・ジャイアンツで、1億6513万8449ドル(約198億円)となっています。開幕当初よりも1095万ドル(13億円)ほど増加していることになるのですが、目立った補強はジェイク・ピービ(1450万ドル)くらいで、実際に負担するのは2ヶ月余りの部分だけで、大きな金額ではありません。

そのため年俸総額が増加したのは、補強よりも、ポストシーズンを勝ち進んだことで、インセンティブが多く有効になった可能性が考えられます。

7位はロサンゼルス・エンゼルスで1億6405万9717ドル(約197億円)、8位はテキサス・レンジャーズで1億4570万7196ドル(約175億円)、9位はワシントン・ナショナルズで1億4180万3228ドル(約170億円)、10位はトロント・ブルージェイズで1億3543万5701ドル(約162億円)となっています。

エンゼルスとナショナルズは地区優勝を果たし、ポストシーズンに進出したので良いのですが、ブルージェイズやレンジャーズはあまり効率が良いとはいえません。

特にレンジャーズは2014年に観客動員が前年比で40万人も減り、さらに2014年の低迷があるにもかかわらず、オフの補強の動きが鈍いため、2015年も観客動員が減る可能性が高い状況で、難しい運営を迫られることになりそうです。

11位はセントルイス・カージナルスで1億2100万3590ドル(約145億円)、12位はシンシナティ・レッズで1億1535万8029ドル(約138.4億円)、13位はアトランタ・ブレーブスで1億1469万9457ドル(約137.6億円)、ボルティモア・オリオールズが1億1270万7105ドル(約135億円)、15位がミルウォーキー・ブルワーズで1億1029万9643ドル(約132億円)、16位がシアトル・マリナーズで1億0895万7206ドル(約131億円)となっています。

セントルイス・カージナルスは過去15年間の観客動員で300万人を割ったことが1回だけと、ヤンキース、ジャイアンツなどと並んで、MLBトップ5の動員力を維持しています。そして年俸総額はドジャースやヤンキースなどの半分と、非常に効率よく実績を出しています。

シンシナティ・レッズ、アトランタ・ブレーブス、ボルティモア・オリオールズは年俸総額が、ほぼ上限に近い状態となっているため、大物選手の獲得は難しい状況で、どうしても主力をトレードで出して、若い選手を獲得する補強か、内部でのオプションを模索することが重要になっています。

ブルワーズも、現時点で得ている情報では、2014年の予算総額から増える可能性はあるものの、小規模にとどまるようです。

マリナーズはシーズン中で1687万5263ドル(20億円)も増加しています。シーズン中にトレードで、ケンドリス・モラレス、オースティン・ジャクソン、クリス・デノーフィアらを獲得したことや、クリス・ヤングの契約がベースサラリーが低く、インセンティブが多い内容で、最終的には500万ドル程度を手にしたことが影響しているようです。

17位はアリゾナ・ダイヤモンドバックスで1億0812万4871ドル(約130億円)、18位がコロラド・ロッキーズで9797万5929ドル(約118億円)、19位がカンザスシティ・ロイヤルズで9774万7983ドル(約117億円)、20位がシカゴ・カブスで9319万6617ドル(約112億円)です。

アリゾナ・ダイヤモンドバックスはシーズン当初から低迷し、シーズン中にマーティン・プラド、ブランドン・マッカーシーらを放出したためか、開幕時よりも年俸総額が456万ドル(約5億4000万円)減っています。

ロイヤルズは、チーム史上最高額とされる規模に到達しているため、オフの補強は厳しいかと思われましたが、ポストシーズンを勝ち進んだことによる、収入増分をつかって、アレックス・リオス、ケンドリス・モラレス、エディンソン・ボルケス、クリス・メドレンらを獲得して、2015年に勝負をかけています。

2015年に年俸総額が過去最高を記録することがほぼ確実な情勢のため、2015年シーズンの成績は非常に重要になりそうです。

カブスはジョン・レスター、ジェイソン・ハメル、ミゲル・モンテロらを獲得し、和田毅のオプションを行使したため、来季は大きく年俸総額が増えることが確実です。ただ、経済力があり、本拠地もシカゴという大きなマーケットのため、大きな不安はありません。(詳しくはカブスの年俸総額と補強資金について)

20位以下は、21位がニューヨーク・メッツで9285万6260ドル(約112億円)、22位がシカゴ・ホワイトソックスで9247万2106ドル(約111億円)、23位がオークランド・アスレチックスで9161万5851ドル(約111億円)、24位がミネソタ・ツインズで9107万1286ドル(約111億円)、25位がサンディエゴ・パドレスで8546万7063ドル(約103億円)、26位がクリーブランド・インディアンスで8369万7546ドル(約100億円)、27位がピッツバーグ・パイレーツで7837万9602ドル(約94億円)、28位がタンパベイ・レイズで7708万5054ドル(約93億円)、29位がヒューストン・アストロズで5468万9189ドル(約66億円)、30位がマイアミ・マーリンズで5251万8799ドル(約63億円)となっています。

このうちホワイトソックス、パドレス、ツインズ、アストロズ、マーリンズはオフに積極的な補強を行っていて、2015年の年俸総額が増加する見込みです。

年俸総額が上限に近いのが、アスレチックス、パイレーツ、レイズなどです。アスレチックス、パイレーツは年俸総額は小規模ですが、ポストシーズンに進出していますので、非常にうまくやりくりをしてチーム編成をしていることがわかります。

これらのチームの年俸総額を把握しておくと、シーズンオフからシーズン中のトレード・FAの動きを、より理解する上で助けとなるのではないかと思います。

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