大型投資を実らせプレーオフ進出なるか?マリナーズの2014シーズン前戦力分析

Seattle Mariners Top Catch

2013年のマリナーズは最下位を免れたものの、チームが強化されたというよりは、ヒューストン・アストロズがア・リーグ西地区に移動してきたためで、アスレチックス、レンジャーズ、エンゼルスのカベは厚く、それらを破るのは容易ではありません。

マリナーズはその現状を打開すべく、2013年シーズン終了後から積極的に補強に動き、ロビンソン・カノとの10年2億4000万ドルの契約を結ぶなど積極的に動き、このオフはヤンキースと並んでその動向が注目を集めました。

先発のフェリックス・ヘルナンデス岩隈久志ダブルエースはMLBでも屈指の強力さとの評価を得ていますが、このオフの補強で問題を解決することができ、ア・リーグ西地区の上位の一角を崩し、プレーオフ進出ができるでしょうか。

そのマリナーズの2014年のシーズン前の戦力分析をしていきます。

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マリナーズの2014年戦力分析・評価

まずはこのオフに獲得した戦力と、失った戦力をまとめておきます。

  • 補強した選手の一覧
    ロビンソン・カノ(2B)、フェルナンド・ロドニー(RP)、コリー・ハート(1B/OF/DH)、ローガン・モリソン(1B/OF/DH)、ウィリー・ブルームクイスト(UT)、スコット・ベイカー(SP)、ジョン・バック(C)、
  • 失った戦力の一覧
    ケンドリス・モラレス(DH)、ラウル・イバネス(DH)、ジョー・ソーンダース(SP)、オリバー・ペレス(RP)、ジェイソン・ベイ(OF)

ケンドリス・モラレスとラウル・イバネスを流出した結果、計52本の本塁打を失った形になりました。

しかし、ロビンソン・カノを獲得し、コリー・ハートとローガン・モリソンを獲得することで、その分の穴埋めはできそうです。が、やはり、もう1枚足りないとうい感は否めず、これらの補強がモラレスとイバネスを失った穴埋めにとどまってしまう可能性があります。

また投手陣はタイファン・ウォーカージェームズ・パクストンの若い2人の飛躍に期待したのか、ジェフ・ベイカーをマイナー契約で獲得する以外には、主だった動きはありませんでした。

結果として、カノに資金を使いすぎてしまい、他の大物クラスのFA選手ではフェルナンド・ロドニーの獲得にとどまり、マリナーズの多くの穴を万遍なくうめる補強には至りませんでした。

マリナーズの先発ラインナップとベンチメンバーの予想

予想される2014年のマリナーズの先発オーダーとベンチは以下の表のとおりとなっています。

予想されるマリナーズの2014年シーズンの先発オーダーとベンチ

2013年のマリナーズは本塁打188は両リーグ2位ながらも、総得点624と22位にとどまってしまったのは、打率.237(28位)と出塁率.306(26位)が原因で、その上チームの盗塁数49は28位と、効率の悪い攻撃に終始しました。

足の早いリードオフマンを獲得するわけでもなく、もう一枚右の強打者を獲得もできず、オフの補強で効率の悪い攻撃の問題が解決したとは言いがたいです。

そのため、現状では若いプレーヤーの成長と飛躍に期待することになりそうです。

ユーティリティプレーヤーのウィリー・ブルームクイストを獲得できたのは、選手層を厚くする上でプラスです。またフランクリン・グティエレスが制限者リスト入りして、2014年は完全にプレーが出きないのは痛手となっています。

マリナーズの先発ローテとブルペンのメンバー予想

予想されるマリナーズの2014年の先発ローテーションとブルペンは以下の表のとおりとなっています。

予想されるマリナーズの2014年の先発ローテーションとブルペン

2013年はチーム防御率が4.31と両リーグ26番目でしたが、クオリティスタートは83回で両リーグ18番目となっています。しかし、83回のうち岩隈が23回、フェリックス・ヘルナンデスが22回で、他の先発投手があまり機能してはいませんでした。

またクローザーも、マリナーズのセーブ失敗回数23回は、全30球団中6番目の多さとなっていて、先発ローテとブルペン共に不安がある2013年でした。

そのうち、ブルペンへの補強として、クローザーで昨年37セーブをあげたフェルナンド・ロドニーを獲得しました。ロドニーは2013年は37セーブの一方で、防御率3.38で8回のセーブ失敗もあり、安定感のあるクローザーとは言い難いのですが、ダニー・ファーカーやトム・ウィルヘルムセンよりは信頼できると言えます。

そしてロドニーの獲得で、奪三振率(12.77)の高いダニー・ファーカーやトム・ウィルヘルムセンの2人をセットアップに回せるのも、層を厚くすることができましたのでプラスと考えられます。

しかし、一番痛いのは開幕に岩隈久志タイファン・ウォーカーが間に合わないことです。ただ、2人とも大幅に遅れるわけではなく、ウォーカーは4月中旬、岩隈は4月末には戻ってきますので、そこまでは我慢すればという状況ではあります。

また、マリナーズにとって先発ローテが期待されるタイファン・ウォーカーとジェームズ・パクストンが活躍するかどうかは、2014年シーズンだけの問題ではありません。

というのも、次に控える投手のプロスペクトが見当たらないためです。2014年のMLB.comのプロスペクトランキングでマリナーズから投手でランクインしているのは6位のタイファン・ウォーカーだけです。

プレーオフに進出できるチームとなるためには、何としてでもこの2人をモノにしないといけませんし、無理をさせて壊してしまうことも、絶対に避けたいマリナーズの現状です。

総括・まとめ

カノに投資したまでは良かったのですが、その後のFAで名前が上がったアービン・サンタナやネルソン・クルーズの獲得まで踏み込めず、やや中途半端に終ってしまいました。

結果としてはカノに払う金額で、大物FAの先発投手2人もしくは中堅クラス3人を獲得したほうが良かったのではと思えるほどの、先発ローテの薄さです。

カノを孤立させないための右打者には完全なメドが立たず、得点力アップは、ケガからの復活が期待されるコリー・ハートとローガン・モリソン次第となっています。

また投手陣の評価のところでも記しましたが、現状ではプロスペクトと評価されていた選手の大半がすでにメジャー昇格していて、それらの選手が一流と言えるレベルに達するかどうかにマリナーズの未来がかかっています。

2014年のMLB.comプロスペクト100に入っているのは、タイファン・ウォーカーの他は、1Aでプレーした三塁手のD.J.ピーターソンが88位に入っているだけです。このMLB.comの評価がすべてではありませんが、良い状況だとも言えません。

現状レギュラークラスの若手では、カイル・シーガーはその才能の片鱗を見せ始めていますが、ジャスティン・スモーク、ブラッド・ミラー、マイク・ズニーノがトッププレーヤーの仲間入りをしていかないとマリナーズの未来は見えてきません。

これらの選手をまとめて、チームを勝利へと意識付けるリーダーが欲しかったので、ロビンソン・カノを獲得したわけですが、カノが心折れることなくチームをまとめていけるかも重要なポイントとなりそうです。

これらの若手が育たたない場合には、早ければ2年後、遅くても3年から4年後にはアストロズが迫ってくることが予想されますので、カノのリーダーシップと首脳陣の育成力が問われる2014年となりそうです。

現状では、打線は強力なものの、ともに先発ローテが不安定なレンジャーズとエンゼルスの両者が大コケしない限りは、やはりア・リーグ西地区で4番手の評価とならざるを得ないマリナーズの現状です。

ただ、希望があるとするならば、岩隈久志が戻ってきて、タイファン・ウォーカーとジェームズ・パクストンが一本立ちすることで、そうなればレンジャーズやエンゼルスとも面白い争いができそうです。