エプスタインの下で再建進行中|シカゴ・カブスの2014シーズン前戦力分析

2012年の100敗よりは2013年は良くなった(96敗)ものの、地区の最下位に4年連続で沈む結果となり、明るい話題の少ないシカゴ・カブスです。

そのカブスの2013年の打撃と投手のスタッツは以下のとおりとなっています。

【打撃】
・得 点: 602点(28位)
・打 率: 0.238(27位)
・出塁率: 0.300(28位)
・長打率: 0.392(17位)
・本塁打: 172本(9位)
・盗 塁: 63個(25位)

【投手】
・防御率: 4.00(21位)
・QS  : 91回(9位)
・被打率: 0.244(7位)
・出塁率: 0.330(25位)
・WHIP : 1.29(13位)
・Save成功率:60.00%(27位)

打線は本塁打数こそ多いものの、打線全体に荒さが目立ち、出塁率が極めて低いために得点力にはつながっていません。

また投手陣では先発陣だけの防御率は3.97で15位、そしてクオリティースタート数もまずまずですが、リリーフが弱く4.04で25位となっています。セーブ成功率も低いので、勝てないのもうなずけるチームのスタッツとなっています。

その2014年のシカゴ・カブスの戦力分析です。

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カブスの2014年戦力分析・評価

まずはこのオフに獲得した戦力と、失った戦力をまとめておきます。
【補強した選手の一覧】

  • ジェイソン・ハメル(SP)
  • ホセ・ベラス(RP)
  • ジャスティン・ルジアー(OF) トレード
  • ジョージ・コッタラス(C) トレード

【失った戦力の一覧】

  • ディオナー・ナバーロ(C)
  • ケビン・グレッグ(RP)
  • スコット・ベイカー(SP)
  • マット・ガリアー(RP)
  • ショーン・キャンプ(RP)
  • ブライアン・ボグセビッチ(OF)

クローザーを務めていたケビン・グレッグが流出し、その穴埋めとしてホセ・ベラスを獲得しています。また足りない先発ローテにはジェイソン・ハメルをFAで獲得しています。

主だった流出では捕手のディオナー・ナバーロがFAでブルージェイズへと移籍しています。

ブルペンが弱いのは明らかでしたが、さほど大きな動きはなく、内部からの育成・昇格で埋めていく方針であることが伺えます。

カブスの2014年の先発ラインナップとベンチメンバーの予想一覧

予想されるカブスの2014年のスタメンオーダーとベンチメンバーの一覧は以下の表のとおりとなっています。

カブスの2014年の先発ラインナップとベンチメンバーの予想一覧1

若い20代の選手が揃うのは希望とも言えるのですが、レギュラーといえる選手が少ないのが難点で、メンバーの大部分が投手の右左で入れ替わるような状況です。

大きな補強もなかったため、期待がかかるのは上位打線を打つであろう23歳のスターリン・カストロ、24歳のアンソニー・リゾ、23歳のジュニア・レイクの3人となりそうです。

これらの選手は来年以降の昇格してくるであろうファームのプロスペクトとともに、チーム再建の核となるべきプレーヤーですので、その意味でも成長が期待されます。

カブスの2014年の先発ローテとブルペンのメンバー予想一覧

予想されるカブスの2014年の先発ローテーションとブルペンのメンバーの一覧は以下の表のとおりとなっています。

カブスの2014年の先発ローテとブルペンのメンバー予想一覧

エースのサマージャの年齢が29歳となり、チーム再建モードにあることと、2015年のシーズン終了後にはFAとなる予定のため、トレードの噂は消えません。

チームは、早々にワイルドカード争いからも脱落することが予想され、チーム再建の若手獲得のために、サマージャが今シーズン途中でトレードに出される可能性は高く、その後はトラビス・ウッドがチームのエースとなりそうです。

トラビス・ウッドは、2013年は200イニングを投げて防御率3.11/WHIP1.15と他チームなら勝ち越せる内容のある投球をしていました。

3番手以降では、年俸がチーム最高額となる1300万ドルのエドウィン・ジャクソンには、年俸に見合った働きを期待したいところですが、スプリングトレーニングでも14イニングで防御率5.14と望みが薄そうです。

期待される先発投手はスコット・フェルドマンの放出の際に獲得したジェイク・アリエータとなりそうです。

オリオールズではプロスペクトと期待されながら花が咲かなかったアリエータでしたが、カブス移籍後の成績は9試合51.2イニングで防御率3.66/WHIP1.12でその才能の片鱗を見せていますので、期待したいところです。

ブルペンはホセ・ベラスを加えたものの防御率4点台のリリーフ陣のテコ入れには及んでいません。ブルペンはほぼ同じ問題を抱えたままシーズンインとなります。

本来であるならば藤川球児がクローザーでなくとも、セットアップくらいは務めて欲しいところですが、復帰できるのは2014年のシーズン後半ごろとなりそうな見込みで、すぐにはきたいできません。

藤川自身にとってはシーズン後半に頑張れば、選手層が薄いカブスの投手事情もあり、2015年もチャンスが出てきそうです。

総括・まとめ

レッドソックスでもGMを務めたセオ・エプスタインがカブスにやってきて5年契約を結びましたが、その3年目となる2014年です。

現在、レッドソックスは非常に多くのプロスペクトを抱えているのですが、その礎を作ったのがエプスタインGMです。

そのエプスタインの指導のもとで、ファームシステムの構築など整備を進めている途上で、再建のまっただ中のカブスです。

このオフの大きな補強は無いに等しく、田中将大の獲得に動きましたが、それも目先の勝利というよりは、チームの再建のための核にしたいという構想で、数年先を見据えての獲得への動きでした。

その再建の足取りは早くはないものの着実に進んでいるカブスです。

2014年のMLB公式サイトによるプロスペクト100に、カブスからは7名が選ばれています。この7名はレッドソックスの9名に次ぐ多さで、エプスタインGMによるテコ入れが進んでいることを伺わせます。(参考:ナ・リーグ中地区の2014年のプロスペクトプレーヤー一覧)

またこの7名のうちハビエル・バエスは7位、クリス・ブライアントは9位と高い評価を受けている内野手です。

7名全体の内訳も投手2人に、内野手3人と外野手1人ということでバランスよく、着実に、ファームで選手が育ってきています。

ただ、今年のプロスペクトとしてランクされている選手たちは、1Aレベルばかりですぐに昇格してくるのは難しい状況のため、メジャーレベルでの戦力は厳しいカブスです。

しかし、2年後3年後には若い生え抜きの選手がチームを構成し始めることが予想されますので、期待できます。

現在のMLBのトレンドは生え抜きの選手を育てているチーム(レッドソックス、カージナルス、ブレーブス、ジャイアンツなど)が継続的に良い成績を残しています。

そのような観点からもカブスの現在の方向性は間違っていないと考えられ、一定の成果は出始めている状況です。

ですが、すぐに優勝などの華々しいものには結びつかないため、我慢と忍耐を重ねながら、MLBに昇格している若い選手に経験を多く積ませ、チームのコアを作っていく1年となりそうです。