アメリカ解説者が語る田中将大が克服すべきカベと課題

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田中将大にメジャーでの死角はないのか?

新ポスティング・システムがいよいよ基本合意し、成立自体はクリアしそうな状況で、あとは田中将大と楽天球団との会談の結果次第となりそうな状況です。

多くのメジャーリーグのチームが熱視線をおくっているわけですが、田中将大に不安や死角がないのかというと、もちろんそうではありません。

その田中将大の超えるべきカベと課題について、記事にしているのが、巨人にも在籍していたFOX Sportsのゲーブ・キャプラー(Gabe Kapler)です。その記事を引用しながら紹介したいと思います。

ゲーブ・キャプラー氏が指摘しているいくつかの課題とカベ

ゲーブ・キャプラー氏(Gabe Kapler)自身は、文化の違いになじめず、わずかに半年たらずでアメリカに帰ってしまいましたので、もちろんそういったことも懸念材料として挙げてはいます。ですが、もちろん野球の技術的な部分においての超えるべき課題とカベを指摘しています。

以下の英文の引用はすべてFoxsports.comのKapler: Free agent Tanaka would face cultural challenges in Statesからの引用です。英語のわかる方は原文のほうでぜひ読んでください。

奪三振が少ない

Tanaka is imperfect in the eyes of scouts that I have spoken to. He doesn’t profile physically as a top of the rotation starter like Yu Darvish. He lacks the strikeout numbers that came with Darvish as well.

キャプラー氏が話したあるスカウトの目からすると田中は完璧ではないように映っていて、ダルビッシュのようなトップスターターと比較した時に、奪三振が少ないというものです。

ダルビッシュの日本時代に通算で1268回1/3で1250奪三振で、奪三振率は8.87で、田中将大は1315回で1238奪三振で、奪三振率は8.47となっていて、奪三振率では大きな差がありません。

このように通算では差は大きくないのですが、メジャー移籍前の3年間でダルビッシュは616イニングで665奪三振ですが、田中将大は近年3年間で611回1/3で593奪三振です。そのため奪三振率はダルビッシュが9.72に対して、田中将大は8.73と差が開きます。

さらに田中将大は2012年と13年だけだと385回で352奪三振の8.22とやや落ち、一方のダルビッシュは渡米前の2年間は434回で498奪三振で、奪三振率は10.33となっています。

このあたりの数字を見ての指摘ではないかと思われます。

ファーストボールがフラット

Tanaka’s fastball on video looks slightly flat, which would need to be overcome by extraordinary command to play at the MLB level. Flat fastballs at 93 mph get waffled by good hitters if they are anywhere near the middle of the plate.

田中将大のボールは、ビデオで見る限り、多少フラットに見えるので、MLBでは>並外れたコントロールが必要だ。そうでなければ93マイル(約150キロ)のファーストボールが、プレートの真ん中近くに来たら良い打者には簡単に捉えられてしまうだろう。と述べています。

田中将大がピンポイントの制球力があるということはアメリカでも知られてますが、「Maddux of Japan(日本のマダックス)」と認識されている上原レベルの制球力がないと、ファーストボールでは厳しいと見られているようです。

ダルビッシュの95マイルから97マイルのファーストボールでも、簡単にスタンドに運ばれている様子を見ていると、キャプラー氏が指摘するように、少しでも甘くなれば痛打を食らう可能性が高いです。

そのコントロールを左右する>MLB公式球への適応が、やはり課題となってきます。

ボールの違いへの適応

キャブラー氏が、日本に到着してはじめて日本のボールを触った時の感想を述べています。

The coach tossed the ball to me and I was floored that it was different than the balls we utilize in the States. It felt slightly smaller, lighter in weight and tackier than our official MLB rocks.

キャンプでコーチからボールを渡された時に非常に驚いたようで、ボールは少し小さく感じるし、重さも少し軽く感じ、より粘着性があるように感じた。と述べています。

ダルビッシュは日本では抜群のコントロールを誇りましたが、ボールの違いもあり、2年目はだいぶ適応しましたが、制球力という点では今シーズンも苦しんでいます。

田中将大は、WBCでかなりボールに苦しみましたので、ダルビッシュと同じように苦しむ可能性があります。ダルビッシュもWBCの時に、同様にボールに苦しんでいましたので、なおさらです。

マウンドの違いへの適応

The mounds in Japan are the same size as those in MLB, 18 feet around and 10 inches high. But one of my American teammates at the time told me that in Japan, many of the mounds are made of a softer, more powdery dirt.

日本とMLBのマウンドのサイズは同じだ。だが、その当時のアメリカ人のチームメイト(ミセリ?マレン?)は、マウンドが柔らかく、その土もより粉状だと言っていた。と述べています。

以前から指摘されていましたが、アメリカの粘土質のマウンドと日本のマウンドの土との違いは、投球フォームのメカニズムに影響を与える場合があります。

松坂大輔もアメリカの固いマウンドに苦しんで、下半身を上手く使えなくなり、フォームは立ち投げになってしまいました。

また下半身にかかる負担も大きくなると言われていますので、その疲労の蓄積とも戦うことになります。

言葉の違いへの適応

記事の中では、ゲーブ・キャプラー氏が日本で上原とコミュニケーションをしようとして、うまくいかなかった様子が書かれています。キャプラー氏はチームメイトとの関係を大切に考えていたので、この問題は深刻になったようです。

ただ、ゲーブ・キャプラーは決して日本をけなしているわけではなく、この記事の中でも、適応できなったのは自分の責任だとも言っていることを付け加えておきたいと思います。

話は戻って、多くの日本人メジャリーガーも、日本語で話せるとホッとすると口にしていますので、この問題も大切です。

この記事の中で、松坂大輔のレッドソックス時代のことにも触れています。監督やチームの首脳陣は、松坂と多くの時間をとって通訳を介して話し合っているから、コミュニケーション不足はないと言っていましたが、キャプラー氏には、そう映っていなかったようです。

Matsuzaka never quite seemed comfortable and struggled mightily at times.

当時の松坂はリラックスし満足しているようには決して見えなかったし、非常にもがいていた。とゲーブ・キャプラーは述べています。

MLBで活躍するには、これらの課題を何かしらのかたちで克服していくことが必要になります。日本での実績がそのまま世界では通用しないのは野球に限ったことではありません。

ケガさえなければ、遅かれ早かれメジャー移籍は確実な田中将大ですので、うまく適応してメジャーを代表するような投手になることを願うばかりです。

英語のわかる方は、ぜひゲーブ・キャプラー氏の記事の本文を読んでいただきたいと思います。上原と田中の日本での数字の比較なども紹介されていますので、ぜひどうぞ。

Foxsports.com:Kapler: Free agent Tanaka would face cultural challenges in States

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