退屈と言われている2013年のウィンター・ミーティングはどうなるのか?
MLBの球団や関係者が集まって行われる恒例のウィンター・ミーティングが12月9日から12日のフロリダ州のオーランドにある”Walt Disney World Swan and Dolphin Resort”で行われます。
例年アメリカのThanksgiving Day(感謝祭の)の週からウィンター・ミーティングの間の週は静かな動きになることが多いようです。ですが、今年はカノ、エルズベリー、ベルトラン、ナポリ、サルタマッキアなどが早々とこの間に決めてしまいました。
この冬のFA市場がウィンター・ミーティング前に大きく動いて、このオフのトップクラスの選手が軒並み契約にいたり、大物が多く残っていないので、面白みにかけるとの声も出ています。それでもいくつかの注目ポイントについてまとめてみたいと思います。
ウィンター・ミーティングの注目ポイントは?
今、現在、有力なFA選手として残っているのは、野手ではShin-Soo Choo(秋信守)、ネルソン・クルーズ、スティーブン・ドリュー、コリー・ハート、ケンドリス・モラレス、フアン・ウリーベ、オマー・インファンテです。
そして投手ではアービン・サンタナ、マット・ガーザ、ウバルド・ヒメネス、ポール・マホームといったところです。
1. スコット・ボラス氏が秋信守の契約をどこまで吊り上げるのか?
Shin-Soo Choo(秋信守)は代理人がスコット・ボラスということもあり、大型の契約が予想されていて、同じく代理人をつとめているジャコビー・エルズベリー並の契約になるのではと予想されています。
秋信守は、左投手に弱いことや、盗塁数がエルズベリーより劣りますが、長打力、出塁率などでは秋信守が優っていますので、ボラス氏が交渉を長引かせて、年俸を吊り上げてくるのではないかとも言われています。
特に7球団から8球団が獲得に興味を示しているとも言われていますので、より強気でボラス氏も交渉しそうです。
またスコット・ボラス氏は、ヤンキースが交渉していると言われるスティーブン・ドリューの代理人もつとめていますので、この契約も相場より高目で話が進んでいるかもしれません。このボラス氏の動向もやはり注目を集めています。
2. ネルソン・クルーズの契約はどうなるのか?
エルズベリーとベルトランが決まった後では、ネルソン・クルーズが外野手の穴を埋めたいチームのターゲットになっています。今シーズンは禁止薬物使用による50試合の出場停止がありましたが、27本の本塁打を放ち76打点と、キャリアハイのペースでした。
ただ来年で34歳になる年齢と、成績が薬物使用による恩恵であった場合に、今までのような成績は期待できなくなるので、その点で疑問符がついています。ただ、マーケットの需要と供給の関係で、契約の額は上昇しているようです。
4年7500万ドルを要求しているとの情報もありましたが、どうなるのでしょうか。
3. ヤンキースはさらなる補強に動くのか?
すでにヤンキースはエルズベリーに1億5300万ドル、マッキャンに8500万ドル、ベルトランに4500万ドル、黒田に1600万ドルと、すでに2億9900万ドル(約300億円)を動かしています。しかし、先発投手に穴があるのと、カノの抜けたセカンドとA・ロッドの出場停止が濃厚なサードをどうするかという課題が残っています。
ケリー・ジョンソンはあくまでもバックアップ要員として獲得したようで、本命はオマー・インファンテで、打撃力に加えて、2塁と3塁の両方を守れることが魅力のようです。まただいぶ名前は聞かなくなりましたが、スティーブン・ドリューもジーターのバックアップとして獲得を引き続き検討しているかもしれません。バックアップが守備だけのブレンダン・ライアンでは、やはり物足りないようです。
また先発投手を獲得するためのカードとしてブレット・ガードナーとイチローが並んでいるようです。ガードナーやイチローの電撃トレードはあるのでしょうか?
4. 大型トレードの成立なるか?
大型トレードの候補として、頻繁に名前が上がっているのがレイズのデビット・プライス、ドジャースのマット・ケンプ、カブスのジェフ・サマージャなどです。ここにブレット・ガードナーやイチローも入るでしょうか。外野手が流出したレンジャーズとレッドソックス、そしてマリナーズ、ロイヤルズ、ツインズ、カブスあたりの球団名もよく目にします。
選手としてはカブスのセカンドであるブランドン・フィリップス、これまたセカンドでエンゼルスのハウィー・ケンドリックなども名前が上がっているようです。
さらにはプリンス・フィルダーのようなサプライズもあるかもしれません。
5. 田中将大のポスティングのFAとトレードへの影響
今、先発投手のFA選手が決まっていかないのは、やはり田中将大のポスティングがあるかないかが大きな影響を与えているようです。ポスティング次第で、今残っているFAの投手の値段も変わってくることになるようです。そしてさらには投手のトレードの動きも影響を与えることになりそうで、大きな注目を浴びている田中将大の動向です。
ダルビッシュ、岩隈久志、黒田博樹、上原浩治とMLBで鮮烈な印象を残した日本人投手が多い中で、来年26歳で防御率1.27に、24勝0敗の田中は、やはり>投手としてはトップの評価です。FA市場にいる投手は30歳を超えていますので、どの球団にとっても、この田中将大の年齢はかなりの魅力です。
ポスティングも早ければ、このウィンター・ミーティングの週で決着がつきそうなので、一気にFA投手の契約と先発投手のトレードが活発になるかもしれません。
退屈と言われながらも、やはり注目すべき点が多い2013年のウィンター・ミーティングとなりそうです。
2013年オフシーズン・2014年のMLBのFA・トレード移籍情報
MLBのフリーエージェントやトレードによる移籍の情報を下記のページでまとめて更新しています!!
・MLB-FA・トレード情報(2014)