ライアン・ブレイシア投手を数字で分析!広島カープの新外国人をデータで評価

スポンサードリンク

1. プロフィール・経歴

ライアン・ブレイシアはアメリカ・テキサス州出身、1987年8月26日生まれの29歳、身長183センチ、体重102キロ、右投げ右打ちの投手です。

2007年にMLBアマチュアドラフトでロサンゼルス・エンゼルスに6巡目全体208番目で指名されてプロ入りしています。

その後はエンゼルスのマイナーでプレーし続けたものの、メジャー昇格までには多くの時間を要し、25歳となった2013年5月2日にメジャーデビューを果たしています。

その2013年は計9イニングで防御率2.00と一定の結果を残したものの、2014年3月29日に右肘の故障で故障者リスト入りし、最終的には同年の6月にトミー・ジョン手術を行うことになったため、2014年は登板機会がありませんでした。

同年11月にはエンゼルスからリリースされ、手術からの復帰の途上ということもり次の契約を手にするのは2015年シーズンの7月にずれ込みました。

オークランド・アスレチックスとマイナー契約を結び、再びメジャー傘下のマイナーでプレーをし、2015年はルーキーリーグで4試合5イニング、3Aで2試合2イニングを投げ、それぞれ防御率3.60、0.00と結果を残しました。

2016年も再びアスレチックス傘下でプレーすることになりますが、スプリングトレーニングでは6試合5イニングで防御率7.20に終わり、マイナーで開幕を迎えます。

結局2016年は3Aでフルシーズンをプレーしたもののメジャー昇格を果たすことはできていません。

年俸は2014年に50万ドル(約5750万円)を手にしています。日本での契約は契約金が5万ドル(約575万円)、年俸は47万5000ドル(約5462万円)、1年総額6000万となっています。背番号は70に決定済み。

2. メジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)の成績による分析

ライアン・ブレイシアのメジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)のシーズン別成績は以下の表のとおりとなっています。

Ryan Brasier_Stats

2Aでは先発も経験していますが、2011年以降はリリーフ登板のみとなっています。

2A通算では61試合(先発23)178.2イニングで防御率4.48/奪三振126/WHIP1.38、3A通算では166試合206.0回で防御率4.11/奪三振210/WHIP1.35となっています。

リリーフに専念するようになってから目立つのが奪三振率の向上です。それ以降は2Aと3Aで奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が9.0前後をキープしています。

ただ、これらの成績はトミージョン手術前の数字が含まれていますので、実際に参考になるのは2015年と2016年の成績になります。

2015年は3Aの2試合2イニングで防御率0.00、奪三振3、2016年は46試合60回2/3で防御率3.56、奪三振70、WHIP1.14という成績、3Aでは圧倒的ではないものの、ある程度信頼できるリリーフ投手と呼べる数字を残しています。

特にライアン・ブレイシアの投げていたリーグが、パシフィック・コーストリーグという平均防御率が4点台となる極端に打者有利な環境であることを考えれば、表面の数字よりも価値がある成績と言えます。

2016年は奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は10.4と十分に高い数字を記録し、与四球率(9イニングあたりの与四球数)も2.8と制球面でも悪くない数字を残しています。

与四球に関しては2011年以降の3Aでは与四球率が2.5-3.6の間で推移していますので、大きな制球難は抱えていないと考えられるライアン・ブレイシアです。

トミージョン手術からの復帰後はゴロアウトの比率も高まっていて、より投手として洗練されてきている印象のブレイシアです。

3. ライアン・ブレイシアの球種、球速などのデータによる分析

MLBのPITCH FXで計測されたライアン・ブレイシアの球種、持ち球、球速、球種別データは以下の表のとおりとなっています。

Ryan Brasier_PitchesRyan Brasier_Pitches_Velocity

2010年から2016年の間に計測された球種はフォーシーム、スライダー、シンカー、チェンジアップ、カーブの5種類となっています。

ただ、カーブは2010年を最後に投げていませんし、カーブは2013年には投げているものの2016年は使っていません。

そのため実際にはフォーシーム、スライダー、シンカー(ツーシーム)の3つと考えられます。

投球の構成はフォーシームが56.52%、スライダーが20.55%、シンカーが15.42%のためファーストボール系統が8割、スライダーが2割という力で押す投球スタイルです。

球速はトミージョン手術前よりは落ちているものの2016年でもフォーシームは最速154.9キロ、平均152.6キロ、シンカーは最速153.8キロ、平均151.8キロとメジャーでは平均もしくはわずかに上回る程度となっています。

日本の柔らかいマウントでは数字は2-3キロは落ちることになると予想されるため、最速では150キロ超も、平均は140キロ後半となる可能性が高そうです。

フォーシームの球質はバックスピンの効いた伸びのあるボールのようでフライアウトの比率が高めになっていますが、空振り率は高くありません。

シンカーはこの沈む動きは大きくないものの、手元で動くようで空振り率はこの球種としては高めになっています。

スライダーはブレイシアにとって重要な決め球で、空振り率は53.33%、三振に占める割合は50.00%、被打率は.077と良い数字が残っています。

4. ライアン・ブレイシアの投球動画

スポンサーリンク

ライアン・ブレイシアの投球動画です。

トミージョン手術前の動画となりますが、2013年5月3日にメジャーで初の三振を奪った際のもので、スライダーで空振りを奪っています。

空振り率が高く、三振に占める割合も高いことがうなずける動きとキレを感じさせるスライダーです。

トミージョン手術から復帰した後の2016年3月のスプリングトレーニングで登板した際の動画です。

打者が腰を引いて見逃したボールが内角のストライクゾーンに決まっていますので、フロントドアのツーシーム(シンカー)のようで、動きは打者の手元側でスライドしているようにも見えます。

投球フォームはテイクバックの時にやや一塁側に倒れますが、それ以外はオーソドックスで大きなブレはないようなので、制球面で大きな不安の原因となることはなさそうです。

総括・まとめ

今回も広島が面白い投手を掘り出してきたというのがライアン・ブレイシアの全体を見た感想です。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が高く、与四球率(9イニングあたりの与四球数)も悪くない投手ですが、球種が少なく、メジャーで打者を圧倒するほどの球速まではないブレイシアです。

トミージョン手術歴、年齢が来季で30歳となることもあり、メジャー傘下でプレーし続けても、これ以上のキャリアアップが難しい状況でした。

しかし、日本であれば高速と言える球速があり、空振りを奪えるスライダーがあり、制球面で大きな不安はないタイプのようなので、短いイニングを今のスタイルで押し切ることができると考えられます。

2016年の広島はセットアッパーとしての登板が多かったジェイ・ジャクソンが、奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が11.72と高い数字を残し、防御率1.71、WHIP1.02と結果を残しています。

ただ、シーズン終盤になるにつれてファーストボールが相手打線につかまるシーンも増えて、単調な投球とあいまって、やや不安が残ってはいます。

そのジェイ・ジャクソンに代わってセットアッパーをこなせる期待ができそうなライアン・ブレイシアで、外国人枠の争いは2017年もハイレベルなものとなりそうな広島です。

三振を奪う力、制球力など申し分のない数字が残っているものの、メジャー球団がリリースに応じる絶妙なところをついた契約で、広島の新外国人のスカウティング体制が充実していることを感じさせます。

キャンプ、オープン戦で早く見てみたい投手の1人と言えるライアン・ブレイシアでです。

スポンサードリンク

よく読まれています

    

このページの先頭へ