ロス・オーレンドルフを数字で分析!ヤクルトスワローズの新外国人をデータで評価

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1. プロフィール・経歴

ロス・オーレンドルフは1982年8月8日生まれの34歳で身長193センチ、体重108.9キロ、右投げ右打ちの投手です。

2004年のMLBアマチュアドラフトの4巡目全体116番目でアリゾナ・ダイヤモンドバックスに指名されてプロ入りしています。

その後ダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレーしたものの、2007年にランディ・ジョンソンのトレードの交換要員4名の中の一人としてヤンキースに移籍しています。

さらに翌年にはパイレーツとヤンキースとの4対2のトレードでパイレーツに移籍しています。パイレーツには最多となる4シーズン在籍したものの、その後はレッドソックス、パドレス、ナショナルズ、レンジャーズ、ロイヤルズ、レッズと毎年にように球団を渡り歩いています。

2016年はレッズで1年間プレーしたものの11月3日をもってフリーエージェントとなっていました。

これまでのメジャーでの年俸の推移は以下のとおりとなっています。

  • 2008年(25歳)$391,425
  • 2009年(26歳)$413,500
  • 2010年(27歳)$439,000
  • 2011年(28歳)$2,025,000
  • 2014年(31歳)$1,250,000
  • 2016年(33歳)$800,000

これまでの最高年俸は2011年の202万5000ドルで、現在のレートでは約2億4000万円となります。しかし、それ以外では1億5000万円を越えるような契約を手にしていません。

34歳という年齢もあり2017年の契約はマイナー契約でスプリングトレーニングは招待選手というような契約が濃厚でした。

それを考えればヤクルトが結んだ1年150万ドル(約1億7600万円)にインセンティブがつく契約はオーレンドルフにとっても魅力的なおふぁーではなかったかと考えられます。

2. メジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)の成績による分析

ロス・オーレンドルフのメジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)の年度別成績は以下の表のとおりとなっています。

Ross Ohlendorf_Stats

2Aでの通算成績は29試合186.1回で防御率3.24、10勝8敗、奪三振134、WHIP1.18というまずまずの数字ですが、最後に投げたのが2011年となるため参考になるのは3Aとメジャーでの成績となります。

3A通算では94試合(先発51)353.2回で防御率4.12/23勝23敗/奪三振304/WHIP1.35、MLBでは209試合(先発80)586.2回で防御率4.82/30勝41敗3SV/奪三振444/WHIP1.44となっています。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は3Aでは7.7、MLBではでは6.8と特別に高いほうではなく、与四球率(9イニングあたりの与四球数)は3Aで2.7、MLBでは3.4とまずまずの数字となっています。

ただ、リリーフ投手に専念した2015年の奪三振率は8.8、2016年は9.3、3Aでも2015年に10.8と高い数字を叩き出しています。

先発投手として投げる時には打たせてとる傾向が強まるようですが、三振が奪えないわけではないようでリリーフ投手としては高い奪三振率を記録しています。

2015年と2016年に被本塁打率が悪化していること、2016年には与四球率が増えて与四球率が4.4となったことなどが懸念材料としては残ります。

ロングリリーフと先発ローテのバックアップの両方をある程度のレベルでこなせる使い勝手の良さゆえにメジャーで生き残ってきたと言えるオーレンドルフで、ヤクルトにとっては先発ローテで無理と判断した場合には後ろに回すことも想定できるのはプラスとなりそうです。

3. ロス・オーレンドルフの球種、球速などのデータによる分析

MLBのPITCH FXのシステムで計測されたロス・オーレンドルフの球種別のデータ、球速などは以下の表のとおりとなっています。

Ross Ohlendorf_PitchesRoss Ohlendorf_Pitches_Velocity

計測されている球種はフォーシーム、シンカー(ツーシーム)、チェンジアップ、スライダー、カーブ、カットボールとなっています。

ただ、オーレンドルフがメジャーで9600球超投げている中でカーブは8球、カットボールは21球しか投げていません。さらにカーブは2011年、カットボールは2012年、シンカーは2013を最後に投げていませんので、現在はフォーシーム、スライダー、チェンジアップの3球種と考えたほうが良いかもしれません。

長く先発投手として投げてきたオーレンドルフですが、2015年と2016年はリリーフ投手としてのデータとなっています。

フォーシームは最速で157キロ、平均で153キロと34歳となった2016年もメジャーの平均値をやや上回る球速を記録しています。ただ、これはリリーフ登板の短いイニングでの数字となるため、先発投手としてはもう少し球速が落ちることになりそうです。

また日本のマウンドが柔らかいことによる球速の低下もあると予想されますが、それでも最速は150キロ前後、平均で145キロ中盤から後半は記録するのではないかと予想されます。

またリリーフ投手としてはシンカーを投げていませんが、先発投手としては投球の幅を広げるために使う可能性はありそうです。

投球に占める割合は通算でフォーシームが33.69%、シンカーが29.22%、チェンジアップが11.34%、スライダーが25.37%となっています。

2016年だけに限定するとフォーシームが57.11%、チェンジアップが21.74%、スライダーが21.07%とシンカーが減った分、フォーシームの割合が増え、チェンジアップも増えています。

変化球のベストピッチはスライダーで空振り率41.14%とこの球種として高い割合で、三振に占める割合も61.31%、被打率.150、被長打率.267となっています。

基本的には縦割れのスライダーで空振りも多いのですが、フライボールの割合も高くなっています。

GO/AOというゴロアウトとフライアウトの比率を示す数字が2015年は0.81、2016年は0.54、キャリア全体でも0.80とフライアウトの比率が高い投手です。

狭い神宮球場を本拠地としていますので、この点は少々懸念材料となりそうなオーレンドルフです。

また2つ目の変化球となるチェンジアップはやや動きがよくないようで三振に占める割合は5.66%、ゴロ比率は34.26%、被打率.292、被長打率.588とあまり効果的ではありません。

4. ロス・オーレンドルフの投球動画

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ロス・オーレンドルフの投球動画です。

2015年10月10日の登板の際の動画です。

ランナーがいない時には豪快に振りかぶって投げるオーレンドルフです。基本的にはオーバーハンドで投げ下ろすためボールに角度はつきそうです。一つ目の三振のファーストボールは球速が97マイル、156キロ出ています。

2つ目の三振は縦のスライダーで球速は83マイル、133キロです。3つ目はセットポジションから縦のスライダーです。

2016年6月26日の登板の際にセットポジションから縦のスライダーで三振を奪っています。

こちらも同じく2016年の動画で、セットポジションから縦のスライダーです。

この縦のスライダーはブレーキが効いていて、他の動画でも打者も良く手を出しています。オーレンドルフの生命線となりそうです。

総括・まとめ

先発要員として獲得したとヤクルトは話していますが、リリーフとして起用しても面白いのではないかと考えられるオーレンドルフです。

ただ、先発として期待ができないというわけではなさそうです。

メジャーでは特別速くない球速ということと、実際に使える変化球がスライダーくらいであること、チェンジアップが今一歩ということ、などがあり先発投手として物足りないオーレンドルフでした。

しかし、日本では先発投手として十分に高速な部類に入りますし、長身から投げ下ろすため角度もつきますので、ファーストボールもより効果的になると考えられます。

ファーストボールで押せるようになればチェンジアップもより活きてきますし、空振りを奪えるスライダーもあります。

また制球面では2016年に数字が悪くなっていることは気になるものの、それ以前の与四球率におさめることができれば、先発投手としてそれなりの成績が期待できます。

ヤクルトの先発投手陣は技巧派タイプばかりで、速球派がいないというのも物足りない点の一つでした。先発ローテ全体の中でアクセントをつける意味でも、オーレンドルフの投球スタイルは期待されます。

また最悪先発として難しければ後ろで十分に使えるだけの経験とファーストボールとスライダーがありますので、2017年に何かしらの役割でチームに貢献してくれるのではないかと期待されます。

ヤクルトの2017年の他の新外国人の分析は以下のページにまとめています。

日本プロ野球の2017年新外国人の分析は以下のページにまとめています。

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