フィル・コークを数字で分析!オリックス・バッファローズの新外国人をデータで評価

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1. プロフィール・経歴

フィル・コークは1982年7月19日生まれの34歳、185センチ、95キロの左投げ左打ちの投手です。

2001年にフロリダ・マーリンズに49巡目で指名されるもプロ入りはせず、翌年にニューヨーク・ヤンキースに26巡目786番目に指名されてプロ入りしています。

その後はヤンキース傘下でプレーし、メジャーデビューは26歳の時の2008年9月1日で、そのまま12試合に登板しています。

そのシーズンオフの2008年12月にヤンキースがカーティス・グランダーソンをタイガースから獲得し、イアン・ケネディをダイヤモンドバックス、オースティン・ジャクソンをタイガースに放出する3球団間トレードでタイガースに移籍しています。

ちなみにその時にタイガースはマックス・シャーザーをダイヤモンドバックスから獲得しています。その後はメジャーでのプレーが中心となりますが、カブス、ブルージェイズ、アスレチックス、ブレーブス、ヤンキース、パイレーツと多くの球団を渡り歩いています。

メジャーでは407試合に登板していますが、そのうち先発は15試合で、3Aの54試合でも先発は13試合にとどまり、基本的にはリリーフ中心のキャリアですが、比較的長いイニングをこなせる投手です。

年俸の推移は以下のとおりとなっています。

  1. 2009年(26歳)$403,300(4623万円)
  2. 2010年(27歳)$425,000(4872万円)
  3. 2011年(28歳)$440,000(5044万円)
  4. 2012年(29歳)$1,100,000(1億2600万円)
  5. 2013年(30歳)$1,850,000(2億1200万円)
  6. 2014年(31歳)$1,900,000(2億2350万円)
  7. 2015年(32歳)$2,250,000(2億5800万円)

オリックスとの契約は1年で年俸100万ドル(1億1500万円)と報じられ、獲得発表時には長村裕之球団本部長が「先発要員で考えている」と話しています。

2. メジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)の成績による分析

フィル・コークのメジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)のシーズン別成績は以下の表のとおりとなっています。

Phil Coke_Stats_2016

3A通算では54試合(先発13)で117回1/3を投げて防御率3.91/奪三振116/WHIP1.41、奪三振率8.9.与四球率3.0となっています。

MLBでのキャリアの方が多く、407試合(先発15試合)で421回を投げて防御率4.19/奪三振323/WHIP1.44、与四球率3.4です。

2016年に関してはメジャーでは結果を残しきれなかったため、3A中心のシーズンとなりましたが、20試合中11試合に先発して、70イニングを投げて防御率2.96/奪三振61/WHIP1.27、与四球率(9イニングあたりの与四球数)2.7、奪三振率7.8と結果を残しています。

目立つのはWHIPがキャリア全体でも1.40台と比較的高いことです。この原因は若い頃は与四球がそこそで、被安打が多かったのですが、近年は被安打は減ったものの与四球が増えたことによるものです。

WHIPが1.40以上というこは基本的にはランナーを背負うことが多いため、大量失点につながりやすかったり、スッキリとは抑えれなかったりすることが目立っていたと考えられます。

やや力負けしていたメジャーでは与四球が多くなることもあったようですが、3Aでの数字を見る限り、制球は抜群に良いわけではないものの、大きな難があるというわけでもなさそうです。

奪三振に関してはメジャーでは通算の奪三振率が6.9と落ちてしまいますが、3Aでは8.9と十分な数字を残せています。

基本的にはグラウンドボールピッチャーでゴロアウトとフライアウトの比率(GO/AO)は3Aで1.18、MLBで1.15となっています。

3Aでは十分な実績を残せるものの、メジャーでは打ち込まれるか、四球を連発することがあったと考えられる成績で、34歳という年齢も考えると、アメリカに残った場合にはマイナー契約でスプリングトレーニングは招待選手というものしか手にできなかった可能性が高いフィル・コークです。

3. フィル・コークの球種、球速などのデータによる分析

MLBのPITCH FXシステムで計測されたフィル・コークの球種と球速のデータは以下の表のとおりとなっています。

Phil Coke_Pitches_2016Phil Coke_Pitches_Velocity_2016

フォーシーム、ツーシーム(シンカー)、チェンジアップ、スライダー、カーブ、カットボールの6球種が計測されています。

しかし、スライダーはキャリア全体でも5球しか投げていませんので、実際にはカットボールやカーブだった可能性もありそうです。

投球に占める割合はフォーシームが34.0%、シンカーが26.2%とファーストボール系が6割を占め、カーブが25.6%、チェンジアップが12.8%、カットボールが1.4%となっています。

フォーシームの球速は最速で154.6キロ、平均で151.7キロとメジャーの平均値をやや上回るレベルで、三振に占める割合は24.2%なのですが、空振り率は高いほうではありません。ただ、この球種としてはゴロ比率が高くなっています。

球速は2008年から2016年にかけて大きな変化はないため、基本的に2017年も同様の球速を出せる期待がもてそうです。ただ、日本の柔らかいマウンドでは3-4キロをほど落ちてしまうのが一般的です。

三振を奪う際の決め球として効果的なのがカーブで、基本的には縦変化で、曲がりも鋭いようで、三振に占める割合は56.9%となっています。ゴロ比率も48.4%と高く、被打率は.178、被長打率は.248となっていますので、フィル・コークのベストピッチと考えて良さそうです。

ツーシーム/シンカーはシュートしながら沈む動きが強いため、ゴロ比率は53.5%と高いのですが、打ち込まれている球種の一つで、被打率は.352となっています。

変化球ではカーブに次ぐ球種と言えるのがチェンジアップで、シュート気味に急激に沈む動きがあるため、空振り率も40.0%と高く、被打率は.219、被長打率は.367とメジャーでも効果的だったようです。

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4. フィル・コークの投球動画

フィル・コークの投球動画です。

少し古くなりますが、2014年の動画で、カーブで三振を奪いセーブをあげています。

最後に2016年5月に登板した際の動画です。

ファーストボールは95マイルが計測されています。153キロとなりますので、球速はしっかりと出せています。

総括・まとめ

性格的には闘争心があふれているタイプで、ブルペンからの登板も全力疾走でマウンドに向かうような熱い選手です。

懸念材料を上げるとすれば右打者にはあまり強くないことです。

左打者にはメジャーでも打率.246/出塁率.300/長打率.356/OPS.656と良かったのですが、右打者には打率.302/出塁率.377/長打率.449/OPS.826と打ち込まれていますので、先発投手としてはその点が不安材料とはなりそうです。

それでもストライクゾーンにフォーシーム、ツーシームをしっかりと投げきることができるようであれば、先発ローテの一角として一定の期待ができそうなフィル・コークです。

球速はメジャーでもそこそこなのですが、全体的に制球がアバウトなようで、失投を見逃してくれないメジャーではハードヒットされることが少なくなかったようです。

ただ、日本では、左腕で150キロ前後のファーストボールでストライクがとれれば、そうそう簡単には打ち込まれまないと考えられますし、そもそもグラウンドボールピッチャーのため日本では高速の部類となる球速がより活きてくると考えられます。

その結果、得意とする変化球のカーブやチェンジアップもより効果的になると予想されます。

性格的には、左のセットアッパーとして起用したほうが、相手が脅威を感じる投手ではないかと思われますが、オリックスのチーム事情を考えれば先発としての起用となるのかもしれません。

いずれにしても先発ローテもしくは左のセットアッパーくらいで戦力となってくれそうな期待ができそうなフィル・コークです。

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