スペンサー・パットン投手を数字で分析!DeNAベイスターズの新外国人をデータで評価

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1. プロフィール・経歴

スペンサーパットンは1988年2月20日生まれの28歳で、身長は185cm、体重91キロ。2017年開幕時には29歳となる右投げ右打ちの投手です。

2011年のMLBアマチュアドラフトでカンザスシティ・ロイヤルズから24巡目726番目に指名されてプロ入りをしています。その後はロイヤルズ傘下でプレーを続けるも3A在籍時の2014年7月にテキサス・レンジャーズに1対1のトレードで移籍します。

その移籍後の同年9月4日にレンジャーズでメジャーデビューを果たしています。2015年11月にはマイナーリーガーとの1対1のトレードでシカゴ・カブスに移籍し、2016年はカブス傘下の3Aを中心にプレーし、メジャーでも16試合に登板しています。

ルーキーリーグや1Aでは先発とリリーフを半々でこなしていますが、2A以降は完全にリリーフ専任となっています。

2. メジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグ(2A・3A)での成績による分析

スペンサー・パットンのメジャーリーグ(MLB)とマイナーリーグのシーズン別成績は以下の表のとおりとなっています。

spencer-patton-2016_stats

2013年に2Aで18.0イニングを投げて、防御率1.50/奪三振 27/WHIP0.83、奪三振率13.5、与四球率3.0という圧倒的な成績を残してからは、3Aとメジャーを行き来するシーズンを過ごしています。

3A通算では125.1回で防御率2.51/40SV/奪三振180/WHIP1.06、奪三振率12.9、与四球率3.5という成績を残しています。やや与四球が多めですが、被安打率は6.0と圧倒し、三振も多いため好成績を残しています。

しかし、メジャーでは54.2回で防御率6.26/奪三振58/WHIP1.43、奪三振率9.5、与四球率4.6という成績で、定着しきれませんでした。

奪三振率は低くはなっているもののメジャーでも十分に良い数字なのですが、与四球が多くなってしまい、被安打もメジャーでは増えているため、ランナーを背負うことが多くなりました。

被安打と与四球を投球回数で割ったWHIPはメジャーでは2015年に1.50、2016年に1.59と2イニング投げれば3人はランナーを抱えてしまうという状態で、防御率が悪くなるのは必然の結果でした。

気になるのは与四球が2016年にさらに多くなっていることです。3Aでの与四球率(9イニングあたりの与四球数)は3.8、メジャーでは5.9と非常に与四球が多くなっています。

ですが極端に技術的に制球力が悪くなっているというよりも、メンタル面での課題があるのかもしれません。

メジャーでのストライク率は66.9%、62.5%、60.9%と悪化の一途を辿っています。ですが3Aでは63.4%、65.8%、64.4%と極端に落ちているわけではありません。

メジャーでは被安打率も被本塁打率も悪くなっています。甘くなるとしっかりと捉えられることが多くなった結果、メンタル面で負けてしまい、コーナーをつくほどの制球力もないため与四球が多くなった可能性がありそうです。

明るい材料は2016年の3Aでは35試合36.0回で防御率0.75/11SV/WHIP1.00、奪三振率14.8、被安打率5.2、被本塁打は0と圧倒していることです。

見下ろすことができる相手には徹底的に強いようですが、メジャーではそれが逆に出てしまい、力を発揮できていなかった可能性があります。

次の球速データでも出てきますが、球速はメジャーでは平均的なレベルのため厳しかったと思われますが、日本であれば高速の部類になり、ストライク中心の思い切った投球をしやすくなります。そのことにより3Aと同様に好成績につながる可能性がありそうです。

3. メジャーでの球種別データによる分析

スペンサー・パットンがメジャーリーグで登板した際に、PITCH FXシステムで計測された球種、球速、及び結果のデータは以下の表のとおりとなっています。

spencer-patton-2016_pitchesspencer-patton-2016_velocity

スペンサー・パットンの球種としてカウントされているのはフォーシーム、スライダー、チェンジアップ、シンカーの4種類です。投球に占める割合はフォーシームが66.4%、スライダーが24.7%、チェンジアップが5.7%、シンカーが3.2%となっています。

シンカーは2015年には投げていますが、それ以外の年は投げていません。被打率.400、被長打率.600と徹底的に打ち込まれていますので、少なくともメジャーレベルではあまり使えない球種だったと言えます。

基本的には投球の7割近くをフォーシームが占めるストレートで押しながら決め球としてスライダーを使い、時折チェンジアップを織り交ぜるスタイルと考えられます。

フォーシームは最速154キロ、平均150キロとメジャーのちょうど平均レベルです。フォーシームですが沈む動きがあるようで、空振り率はメジャー平均を上回り、三振に占める割合も64.1%となっています。

変化球のベストピッチはスライダーで縦に割れるものと、横にスライドする2種類を持っているようです。チェンジアップは横にカットする動きがあるようで、その結果、ゴロ比率が80.0%と高くなっています。

4. スペンサー・パットンの動画による分析

最後にスペンサー・パットンの動画です。

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2014年9月4日にメジャーデビューを果たした時の動画です。1球目はフォーシームで、2球目は横に動くスライダーです。

続いて、2014年9月28日にプロ初勝利をあげたときの動画です。

148キロから146キロのフォーシームをしっかりと捉えられています。メジャーでは完全に打ち頃の球速となりますので、コーナーをつくことを意識せざるを得なくなります。しかし、それほどの制球力はありませんので、与四球が増えた可能性があります。

最後は2016年8月19日に登板した際の動画です。軽く沈むチェンジアップではないかと思われます。

このような動きがあればゴロが多くなるのは当然と言えます。

制球にやや不安が残りはしますが、3Aではメジャーよりも数字が良くなっていますし、投球フォームのオーソドックスなものでバランスも悪くありませんので、精神的な面が影響を与えていた可能性があります。

パットンのフォーシームはメジャーでは平均的な球速で、動きも素直なためしっかりと捉えられていしまいます。しかし、日本の柔らかいマウンドで球速3-4キロ落ちても、十分に高速と呼ばれるレベルで、動画を見る限り球威もあるため、3Aの時と同様にストライク中心で押し込みやすくなるのではないかと考えられます。

縦のスライダーを投げている動画は見当たりませんでしたが、スライダーでの空振り率が高くなっていますので、この動きで三振を奪っているものと思われます。

フォーシームは十分な球威があり、スライダーも三振を奪える球種で、時折投げるチェンジアップはゴロを打たせるのに有効となっています。

制球面が課題ではありますが、巨人のマイコラスもメジャーでは通用しなかったフォーシームを、日本ではストライクゾーンに投げ続けることで制球難を軽減し、成功しています。マイコラスはマイナーでの与四球率(9イニングあたりの与四球数)は悪くなかったのですが、メジャーでは一気に与四球が増えていました。

パットンにも日本の野球では多少甘くなっても良いので積極的にストライクゾーンで勝負することを意識付けさせることができれば、与四球の問題は軽減できる期待ができます。それに成功し、ストライクゾーンで押せるようになれば、勝ちパータンの一角を担ってくれる期待ができそうなパットンです。

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