【新外国人分析】ヤクルトが獲得交渉中のジョシュ・ルークを数字で分析

打線の厚みもさることながら、強力とは言えない投手陣を支えたブルペン陣、特にバーネット、オンドルセク、ロマンの3人の活躍なしにはリーグ優勝、日本シリーズ進出は難しかったヤクルトスワローズです。

特に規定投球回数に到達した先発投手は小川泰弘、石川雅規の2人だけで、しかも、それぞれ168回、146回2/3と多くのイニングを消化したわけではありませんので、リリーフ陣への負担は大きいものがありました。

巨人と阪神はそれぞれ4人の投手が規定投球回数に到達していることを考えれば、投手陣のグレードアップが必要なのですが、バーネット、ロマンの2人を失うことになったヤクルトです。

そのブルペン陣の補強のためにシアトル・マリナーズとタンパベイ・レイズでメジャー経験のある31歳のジョシュ・ルーク投手の獲得を目指していると報じられています。

そのジョシュ・ルーク投手のメジャーとマイナーでの成績、球種別データ、動画などを元に分析していきます。

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目次

このページの目次です。

1. ジョシュ・ルークのプロフィール・略歴

ジョシュ・ルークは1984年12月5日生まれの31歳で、2016年シーズン開幕も31歳で迎えることになります。

身長は195.6cmと長身の右投右打の投手で、2007年のMLBアマチュアドラフトで16巡目全体500番目にテキサス・レンジャーズに指名されてプロ入りしています。

その後テキサス・レンジャーズがクリフ・リーを獲得する際のトレードで交換要員の一人としてシアトル・マリナーズに移籍し、その後の2011年4月3日にメジャーでデビューを果たしています。

そしてそのシーズン終了後の2011年11月にマリナーズがレイズからジョン・ジェイソを獲得するトレードの交換要員としてレイズに移籍し、2015年もレイズ傘下でプレーしています。

マイナーとメジャーの両方を通じで先発投手としての登板は一度もなく、マイナーではどのレベルにおいてもセーブを記録するなど、クローザー、リリーフ投手として育成されてきています。

年俸は2011年のマリナーズ時代に41万4000ドル(約5000万円)、2014年のレイズ時代に50万4200ドル(約6100万円)で、2014年シーズン終了後にFAとなり、2015年はメジャーリーグ傘下のチームとは契約できず、3A扱いのメキシカンリーグでプレーしています。

2. ジョシュ・ルークのメジャーとマイナーでの成績による分析

ジョシュ・ルークのメジャーとマイナー(2A/3A)での年度別成績は以下の表のとおりとなっています。

Josh Lueke Stats_2015

2A通算では21試合26.0回で防御率2.77/5セーブ/奪三振40 /WHIP1.04、3Aでは156試合222.0回で防御率3.12/44セーブ/奪三振245/WHIP1.19とまずまずなのですが、メジャーでは72試合87.2回で防御率6.16/奪三振75/WHIP1.56と通用しませんでした。

3A通算の奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は9.93、与四球率(9イニングあたりの与四球数)は2.4、被安打率は8.4と良いのですが、メジャーとなるとそれぞれ7.70、3.4、10.7と数字が悪化し、メジャーでは力不足が否定出来ない数字となっています。

2015年は年齢が30歳を超えることもあり、メジャーの球団は伸び代はないと判断して契約を見送っていると考えられそうです。

ただ、3Aの通算の奪三振率9.93、与四球率2.4は良い数字です。2015年のセ・リーグの投手でこの数字に近いのは以下の投手となっています。

与四球率安藤優也(2.22) 三浦大輔(2.30) 内海哲也(2.31) 岡田俊哉(2.35) 野村祐輔(2.37) 成瀬善久(2.38) 大瀬良大地(2.55) 山口鉄也(2.56)
奪三振率山﨑康晃(10.54) 又吉克樹(10.20) 藤浪晋太郎(9.99) 浅尾拓也(9.87) 秋吉亮(9.55) 高木京介(9.44) 山口俊(9.37)

奪三振率はセットアッパー、クローザーとしても合格点と言える数字です。

与四球率も制球が凄く良いとまでは言えませんが、安定感があると言えるカテゴリーの数字となっています。

それでもメジャーで通用しなかったのは被打率が高いこと、そしてフライアウトの割合が多いフライボールピッチャーで長打を浴びやすかったことなが理由として考えられます。

マイナーでは制球面で問題がないため、メジャーで与四球率が高くなっているのは投球フォームなどの技術的な問題というよりも、変化球があまり使えないため、投げるボールがなくなっていった結果、四球が多くなっていた可能性がありそうです。

そのメジャーの与四球率も3.4と極端に悪い数字ではありませんので、高い奪三振率と安定した制球力が期待できると考えられるジョシュ・ルークです。

3. ジョシュ・ルークのメジャーでの球種別データによる分析

ジョシュ・ルークのメジャーでの球種別データは以下の表のとおりとなっています。

Josh Lueke Pitches_2015

MLB.comのPitch FXのデータによるとジョシュ・ルークの持ち球はフォーシーム、スプリット、カーブ、シンカー(ツーシーム)の4種類となっています。

投球の54.49%を占めていたフォーシームは最速157.3キロ、平均152.5キロと平均前後の数字で、バックスピンが効いた動きの少ない綺麗なボールのようです。

このフォーシームはメジャーでは珍しくない球速の上に、あまり動かず、回転が綺麗なことが仇になっているようで、被打率は.340、被長打率.535と打ち込まれています。

スプリットは投球の22.81%を占めていて、打者がスイングした時の空振り率が37.02%、奪三振に占める割合は48.31%、フェアゾーンに飛んだボールがゴロになる比率は50.70%、 被打率.158、被長打率.228と、一番の武器となっています。

このスプリットがジョシュ・ルークが三振を多く奪える要因と言えそうです。

カーブに関しては投球の17.27%を占めているものの、あまり大きい動きではないため、打ち込まれていて被打率は.333、被長打率は.579となっています。

フォーシームだけでは苦しかったためか、2013年からシンカー/ツーシームを投げ始めてようで、球速は最速154.5キロ、平均150.4キロとメジャー平均を上回るレベルです。

しかし、沈む動きがあまり大きくなかったようで、フォーシームと同じようなタイミングで打てることもあってか、被打率.308と打ち込まれています。

メジャーでは平均程度のファーストボールしか投げることができず、カーブも曲がりが小さいため、スプリットを使って三振を奪うカウントを整えるのに苦労した可能性がありそうです。

4. ジョシュ・ルークの動画・投球スタイル

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最後にジョシュ・ルークの動画で、まずは2014年の登板時のものです。

本塁打を打たれているのですが94マイル(151キロ)が出ています。しかし、メジャーでは速いほうではありませんし、回転が綺麗で、球筋が素直な分、タイミングがとりやすいフォーシームのように見受けられます。

これだけだと後味が悪くなりますので、フォーシームで内野ゴロに打ちとっている2014年の動画です。

こちらは96マイル(154キロ)を記録しています。

最後に2013年の登板時のものですが、カーブを投げて打ちとった動画です。

一見するとスライダーにも見える動きで、曲がりはあまり大きくありません。

このカーブがもう少し使えれば、投球の幅が広がり、メジャーでも一定の成績を残すことができた可能性がありそうです。

日本ではマウンドが柔らかいため3-4キロ球速が落ちる可能性があるものの、それでもファーストボールは高速と言える部類となります。

それに加えて、長身からの角度もありますので、フォーシーム、シンカーのファーストボール主体で押していくことができます。

またスプリットに関してはメジャーでも通用していますので、カーブは諦めてファーストボールとスプリットで押し切るスタイルに徹すれば、面白いのではないかと考えられます。

そして2015年はメキシカンリーグで、メジャー傘下の3Aよりは格が落ちるとは言え、59.1回で防御率2.43/24セーブ/奪三振79/WHIP0.88、奪三振率は11.98、与四球率は1.7と結果を残していますので、セットアッパー、うまくいけばクローザーとしての期待ができるのではないかと考えられるジョシュ・ルークです。

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