【NPB2016新外国人分析】埼玉西武ライオンズが獲得したC.C.リー(李振昌)投手を数字で分析

本塁打136本はソフトバンクの141本に次ぐ両リーグ2位、得点と打率もそれぞれソフトバンクの651点、打率.267に続く2位(631点/打率.263)という攻撃力を発揮しました。

それにも関わらず防御率は3.692となり強力な打線を十分に活かすことはできず、クライマックスシリーズ進出を逃した埼玉西武ライオンズです。

野手の主力選手はある程度揃っていますので、補強ポイントは投手となる西武ライオンズですが、その補強としてクリーブランド・インディアンス傘下の3Aで主にプレーしていた李振昌投手を獲得しました。

そのC.C.リー(李振昌)投手をマイナーとメジャーの成績、球種・球速などのデータ、そして動画などを元に分析していきます。

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目次

C.C.リー(李振昌)の分析ページの目次です。

1. C.C.リー(李振昌)投手のプロフィール

C.C.リー投手は1986年10月21日生まれの29歳で台湾出身で、右投右打の投手です。

台湾体育運動大学を卒業後、アマチュアフリーエージェント選手としてクリーブランド・インディアンスと2008年に契約します。

マイナー時代から完全にリリーフ専門として育成され、メジャーデビューはインディアンスで果たし、2013年7月14日のロイヤルズ戦となっています。

その後2014年には3Aとメジャーを行き来しながらシーズンを過ごしたものの、2015年はインディアンスのリリーフ陣の防御率3.12で両リーグ30球団中4位となるなどコマが揃っていましたので、声がかかりませんでした。

インディアンスは阪神への入団が決まった村田透が昇格できなかったように投手陣が充実していましたし、なおかつメジャーレベルの投手たちの年齢も若いため、アメリカではチャンスが少なくなっていました。

2. C.C.リー(李振昌)投手のマイナーとメジャーの成績

C.C.リー(李振昌)投手のマイナーとメジャーの成績は以下の表のとおりとなっています。

C.C. Lee_Stats_2015

メジャーとマイナーの両方で先発の経験はありません。

2Aでは75試合120.1回で防御率2.99/奪三振147/WHIP1.05、3Aでは118試合146.0回で防御率2.96/奪三振177/WHIP1.16とマイナーでは良い成績を残しています。

しかし、メジャーとなると今一歩で47試合34.0回で防御率4.50/奪三振33/WHIP1.59という成績となっています。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が非常に高い投手で2Aでは11.02、3Aで10.91を記録し、メジャーではやや落ちますが8.74とリリーフとして十分な数字を残しています。

パ・リーグの2015年の投手では大谷翔平(10.98)、増井浩俊(10.65)、白村 明弘(10.30)、五十嵐亮太(10.21)らが目マイナーでの数字に近く、メジャーの数字では武田翔太(8.91)、内竜也(8.86)などが近い数字となります。

このように三振を奪える力がありながらも、なかなか結果を残せなかったのはメジャーでの制球に苦しんだためです。

与四球率(9イニングあたりの与四球数)が2Aでは2.77、3Aでは2.65と悪くないのですが、メジャーでは4.24と極端に悪くなってしまいます。

マイナーでの成績を見る限り投球フォームなどのメカニックなどに問題があるとは考えられない数字です。

しかし、メジャーでは悪くなっていますので、メンタル面での課題、そして球種が少ないのでメジャーの打者に対応されてしまい、ストライクを取りにいきにくいなどの要素が、影響を与えた可能性がありそうです。

与四球率はマイナーの数字では、パ・リーグのリリーフ投手では増井浩俊(2.85)、青山浩二(2.81)、香月良仁(2.75)、岡本洋介(2.63)などが近く、メジャーの数字ではバリオス(4.24)、平野佳寿(4.06)となります。

西武の投手では高橋光成が4.50、郭俊麟が4.18、髙橋朋己が3.79となっていますので、メジャーでの与四球率と同様になるとランナーをそれなりに背負うことになりそうです。

マイナーではWHIP(被安打と与四球の合計を投球イニングで割った数字)が1.05、1.16と良いのですが、メジャーでは1.59となっていますので、防御率が悪くならざるを得なかった李振昌でした。

3. C.C.リー(李振昌)投手の球種・球速などのデータ

C.C.リー(李振昌)投手の持ち球、球種別の最高球速と平均球速などのデータは以下の表のとおりとなっています。

C.C. Lee_Pitches_2015

C.C.リーの持ち球はフォーシーム、ツーシーム、チェンジアップ、スライダーの4つが、PitchFXというシステム上カウントされています。

ただ、メジャー47試合34イニングでフォーシームは1球、チャンジアップは5球しか投げていないことになっていますので、実戦で使えるものではない可能性が高く、実際にはツーシームとスライダーの2種類と考えたほうが良さそうです。

ツーシームは投球の65%超、スライダーが34%という割合で投げられていて、ツーシームの平均球速は150キロとなっています。

そして最高球速に関しては2014年が96.3マイル、2015年が96マイルとともに155キロ前後を記録しています。

C.C.リーがメジャーでは通用しなかったのはこのツーシームが、図抜けて速い部類ではなく、その上ボールが沈むのではなく、横にスライドする動きだったのが理由と考えられます。

ツーシームは被打率が.391、被長打率が.620とかなり打ち込まれていて、ゴロ比率も35.00%とあまり高くありません。

ツーシームを主体としながらメジャーで一定の成績を残す投手はシンカーに近い動きや打者の手元で小さく動く投手が多いのですが、李振昌はどちらでもないため、対応されやすかったようです。

変化球ではスライダーは良いようで、空振り率は32.06%で三振の71.79%を占め、被打率.157、被長打率.229とメジャーでも通用しています。

このスライダーがC.C.リーの高い奪三振率を記録してきた重要な球種と考えられます。

4. C.C.リー(李振昌)投手の投球フォーム・球種の動画

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最後にC.C.リー投手の動画です。

2014年の登板です。93マイル(150キロ)のツーシームで打者を内野ゴロに打ち取っています。

C.C.リーはサイドスローでツーシームもどちらかと言えば日本で言う”シュート”に近い動きです。

続いて、2014年の有望選手(Prospects)としての評価され、作成されたMLB.comの紹介動画です。スライダーが1回、その他はツーシームの動きを見ることができます。

ツーシームが沈むのではなく、横にスライドしているのが確認できたのではないかと思います。

スライダーは三振が奪えるのがわかる鋭さがあります。

最後にC.C.リーが三振を奪った後にアウトカウントを間違えてベンチに帰ろうとする動画なのですが、この動画の最初と最後でスライダーの動きがわかります。

メジャーでは飛び抜けて速い球速ではないためツーシームとスライダーの2種類では厳しかったことは間違いありません。

マイナーでは良いとは言えないものの一定の制球力があったにも関わらず、メジャーでは与四球が多かったのは、球種が2種類しか無く、カウントを整えるのに苦労したのではないかと考えられます。

しかし、日本で平均で150キロ前後の球速でボールが動くのはかなり効果的ですし、スライダーはかなり鋭く、日本の公式球とアジャストさえできれば、三振を奪う上で効果的な球種となる期待ができます。

後は欲を言えばチェンジアップが使えるようになると、さらに面白くなりそうです。

インディアンスの投手コーチではメジャーでも優秀と高く評価されていて、ファームも投手の育成力のあるチームのため、それを上回る指導をするのは簡単ではありませんが、日本の指導に合う選手もいますので、そこにも期待したいところです。

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