【新外国人分析】日本ハムが獲得したアンソニー・バースを数字で分析

シーズンオフにテキサス・レンジャーズからシアトル・マリナーズに移籍したものの、現地の2016年1月7日にチームからリリースされたことが発表されたのがアンソニー・バースです。

そのアンソニー・バースは日本でプレーするためにリリースされることを希望したと報じられていたのですが、その契約先は日本ハムファイーターズのようです。

その日本ハムが獲得したアンソニー・バースを年度別成績、球種別データ、動画などを元に分析していきます。

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目次

このページの目次です。

1. アンソニー・バースのプロフィール・略歴

アンソニー・バースは1987年11月1日に生まれの28歳で、2008年にドラフト5巡目全体165番目でサンディエゴ・パドレスに指名され入団した右投右打の投手です。

2013年12月にパドレスからアストロズにトレードで移籍するものの、2014年11月には契約を提示されずフリーエージェントとなり、テキサス・レンジャーズと契約を結びました。

そして2015年11月にシアトル・マリナーズとの2対2のトレードで交換要員として移籍していましたが、現地時間の2016年1月8日にリリースされたことがマリナーズから発表されていました。

近年3年間はリリーフとしての起用のみとなっているアンソニー・バースですが、それ以前はメジャーでも先発をこなすなど、先発とリリーフの両方に対応できる投手です。

2. アンソニー・バースのメジャーとマイナーでの成績による分析

アンソニー・バースのメジャーとマイナー(2A/3A)での通算成績は以下の表のとおりとなっています。

Anthony Bass_Stats_2015

2012年以降は基本的にメジャーと3Aでプレーしていますので、参考になるのはこの2つのレベルでの成績となります。

メジャー通算では278.1回で防御率4.40/奪三振187/WHIP1.39、3A通算では118.2回で防御率5.31/奪三振92/WHIP1.52となっています。

2015年は3Aで2試合に投げた後はメジャーでミドルリリーフとして投げ続け、33試合64.0回で防御率4.50/奪三振45/WHIP1.34という成績です。

登板試合数と投球回数を見てもわかるとおり、回跨ぎのロングリリーフもこなすことができます。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は2015年にメジャーで6.30、3Aで6.20、与四球率(9イニングあたりの与四球数)は3Aで2.1、メジャーで2.8となっています。

2015年シーズンのパ・リーグで同様の数字を残した投手は以下のとおりとなっています。

奪三振率石川歩(6.35)、十亀剣(6.34)、寺原隼人(6.24)、菊池保則(6.20)、攝津正(6.18)、西宮悠介(6.17)、ディクソン(6.06)
与四球率牧田和久(2.9)、増井浩俊(2.9)、青山浩二(2.8)、有原航平(2.8)、涌井秀章(2.7)、レイ(2.6)、五十嵐亮太(2.6)、大谷翔平(2.6)、宮西尚生(2.5)、谷元圭介(2.4)、西勇輝(2.4)、則本昂大(2.2)、バンデンハーク(2.1)

あまり奪三振率は高い方ではないものの、そこそこ三振を奪うことができ、制球面ではものすごく良いわけではありませんが、ある程度安心して見ていられるレベルの与四球率となっています。

アンソニー・バースはWHIP(被安打と与四球の合計を投球回数で割って算出)が2015年にメジャーで1.34、メジャー通算で1.39と与四球率に比較して良くないのですが、それは被安打が多いためです。

そうなってしまったのは、緩急をつけれる球種がないため、やや単調になりがちだった可能性が高いと考えられます。詳しくは次項目の球種別データで見ていきます。

特徴としては三振が少ないもののゴロを打たせることができるグラウンドボールピッチャーであることです。

ゴロアウトとフライアウトの比率を示すGO/AOは2015年に1.33、メジャー通算でも1.32とゴロアウトが多くなっています。

日本ハムはメンドーサが典型的なグラウンドボールピッチャーで、新外国人のクリス・マーティンも典型的なグラウンドボールピッチャーです(参考:【新外国人分析】日本ハムが獲得したクリス・マーティン投手を数字で分析)。

この2人に加えて、アンソニー・バースも同様にゴロ比率の高い投手であることからも、日本ハムは新外国人投手獲得の際に、ゴロでアウトをとれる投手を重視していることが伺えます。

ゴロ比率が高いということは本塁打を含む長打を浴びにくくなりますし、日本ハムは守備力の高いチームのため、理にかなった補強方針と言えそうです。

まとめると奪三振率は高くないもの、制球力も安定していたゴロでアウトがとれるタイプの投手といえるアンソニー・バースです。

3. アンソニー・バースのメジャーでの球種別データによる分析

アンソニー・バースの2015年のメジャーにおける球種データは以下の表のとおりとなっています。

Anthony Bass_Pitches_2015

アンソニー・バースの持ち球はフォーシーム、ツーシーム(シンカー)、スライダー、スプリットの4種類で、フォーシームが投球の42.53%、ツーシームが17.24%、スライダーが28.64%、スプリットが11.49%という構成になっています。

フォーシームは最速が156.9キロ、平均が151.3キロという球速でメジャーでは、ほぼ平均レベルという数字になっています。

アンソニー・バースのフォーシームは空振り率が10.63%で三振に占める割合も17.78%と低いのですが、この球種としては高いゴロ比率45.54%となっています。

三振を奪う決め球として最も有効なのがスライダーで空振り率は35.38%で三振に占める割合は48.89%です。なおかつゴロを打たせることもできるボールでゴロ比率は47.73%とこの球種にしては高い割合を記録し、被打率.185と効果的な球種となっています。

スプリットはこの球種にしては低い空振り率34.88%ですがゴロ比率は58.82%となるなど、こちらもゴロを打たせるには有効で、被打率も.143と効果的です。

問題はフォーシームの被打率が.361、被長打率が.593と高いことです。

フォーシームの球速がメジャーレベルでは平均にとどまる上に動きも素直で、緩急をつけれるチェンジアップ、カーブなどもなく、スプリットも空振りを奪うほどの動きはいため比較的捉えやすかったようです。

ただ、メジャーでは平均レベルとなりますが、日本では十分に”高速”と言われる球速となりますので、この問題は軽減されることになりそうです。

アンソニー・バースの魅力の一つは、打者の左右を問わずに対応できることで、メジャー通算の左右別の投手成績は以下のとおりとなっています。

  • 対右打者:被打率.257/被出塁率.318/被長打率.415/被OPS.732
  • 対左打者:被打率.267/被出塁率.344/被長打率.420/被OPS.764

このように左右を問わず投げさせることができるのは、先発とリリーフの両方でのメリットとなりそうです。

4. アンソニー・バースの動画・投球スタイル

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最後にアンソニー・バースの動画です。

2015年7月4日のエンゼルス戦で三振を奪った際の動画です。

縦変化のスライダーで三振を奪っています。

続いて2015年6月24日のアスレチックス戦のリリーフ登板で4回無失点の好投をした際の動画です。

1つ目と2つ目が縦変化のスライダー、3つめが93マイル(150キロ)、4つ目が95マイル(153キロ)のファーストボール、そして最後が縦変化のスライダーとなっています。

最速157キロという触れ込みになるものの、平均では151キロ程度にとどまりますし、日本のマウンドは柔らかいため、リリーフとして起用する場合には最速が150キロ台中盤で、平均では140キロ台後半、先発として起用する場合には、さらに2-3キロ程度は落ちる可能性がありそうです。

それでも球速は十分なレベルで制球力があり、空振りのとれる変化球もあり、ゴロを打たせることができるため、安定した成績が期待できそうなアンソニー・バースです。

クリス・マーティンに続いて、日本の野球でも期待ができそうな投手を上手く見つけているという印象の日本ハムファイターズです。

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