アルキメデス・カミネロ投手を分析!読売ジャイアンツの新外国人投手をデータで評価

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1. プロフィール・経歴

アルキメデス・カミネロはドミニカ共和国出身で1987年6月16日に生まれの29歳で、2017年シーズン開幕時も同年齢となります。

右投げ右打ちの投手で身長は193cm、体重は111キロという巨漢です。

2005年にアマチュアフリーエージェントとしてフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)と契約してプロ入りしています。

その後マーリンズ傘下のマイナーでプレーを続け2013年8月16日にメジャーデビューを果たしています。

その後2015年2月4日に金銭でパイレーツに移籍し、パイレーツではメジャーレベル中心にプレーした後、2016年8月6日にシアトル・マリナーズのジェイク・ブレンツ、ペドロ・バスケスというマイナーリーガー2人との交換でトレード移籍しています。

そして2016年12月16日にマリナーズが読売ジャイアンツと契約できるようにリリースし、年俸115万ドル(約1億4千万円)の1年契約で巨人と合意し、背番号は「44」に決まっています。

巨人では澤村拓一とクローザーの座を巡って競争し、最低でもブルペンの勝ちパターンを担える投手として期待されています。

2. メジャーとマイナー(2A/3A)の年度別成績による分析

アルキメデス・カミネロの年度別のメジャー(MLB)とマイナー(2A/3A)の年度別成績は以下の表のとおりとなっています。

Arquimedes Caminero Stats_2016

マイナー全体では250試合で投げているのですが、先発登板したのはわずかに4試合で2007年のルーキーリーグに遡ることになります。

その後はリリーフ専任で育成されているのですが、クローザーとしての経験は多いわけではなく、通算で27セーブ、シーズンでは2014年の10セーブが最多となっています。

基本的にはスポットでセーブ機会に登板していた投手で、クローザーを完全に任されるということはなかったようです。

2A通算では54試合70イニングで防御率3.47/7SV/奪三振85/WHIP1.16という成績ですが、2013年を最後にこのレベルでは投げていませんので、参考になるのは3AとMLBでのものとなります。

3A通算では46試合69.0回で防御率4.96/10SV/奪三振86/WHIP1.55、MLB通算では149試合155.0回で防御率3.83/1SV/奪三振143/WHIP1.40という成績を残しています。

目立つのが奪三振の多さと、与四球と被安打を投球回数で割ったWHIPの数字が良くないことです。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は3Aで11.22、MLBでは8.30となっています。メジャーレベルでは圧倒することまではできていないのですが、リリーフ投手としては合格点と言える数字で、3Aでは空振りを多く奪うことができています。

与四球と被安打を投球回数で割ったWHIPの数字が良くないいうことは、ランナーを塁にためることが多いことを示していて大量失点につながりやすく、好ましいことではありません。

3A通算では1.55と1イニングに2人ないし1人は出すことが多く、それはMLBでも1.40となっていますので、基本的にランナーを出すことが多かったことが数字に残っています。

気になるのは2016年にこの数字が悪化していて、3AでのWHIPが1.75、MLBでは1.65というひどい数字になっていることです。

これは打ち込まれたというのではなく、与四球を連発する一人相撲が多かったためで、与四球率(9イニングあたりの与四球数)は3Aで6.8、MLBで4.9と制球難を抱えていることが否定できない数字となっています。

三振を奪う力あるため防御率は3点台で収まっているのですが、自分で緊迫した場面を作り出し、それを押さえ込むという劇場型の投球が多かったことを感じさせる奪三振率と与四球率のバランスとなっています。

2016年はメジャーレベルで57試合60.2回で防御率3.56という数字だけを見れば悪くないのですが、与四球が多くランナーを背負うことが多かったことで、数字以上に不安定だったカミネロ投手です。

3. 球速・球種別データで分析

アルキメデス・カミネロの球種、持ち球はMLBのPITCH FXによるとフォーシーム、シンカー(ツーシーム)、スライダー、カッター、スプリットの5種類となっています。

その球種別の最速と平均の球速、データは以下の表のとおりとなっています。

Arquimedes Caminero Pitches_2016Arquimedes Caminero Pitche Velocity_2016

投球の構成はフォーシームが54.8%、カットボールが19.8%、シンカー/ツーシームが11.9%、スプリットが11.4%、スライダーが1.5%となっています。

球速はフォーシームが最速で165.2キロ、平均で159.0キロ、シンカー/ツーシームが最速164.4キロ、平均157.1キロとかなり高速です。

このカミネロのフォーシームの球速は2016年のメジャーで50イニング以上を投げた投手の中で、アロルディス・チャップマン、ノア・シンダーガードに続く3番目に速い数字となっています。

またカットボールも最速で156.6キロ、平均で148.9キロ、スプリットは最速で151.8キロ、平均で146.3キロとかなり高速です。

ただ緩急をつけれるようなオプスピードボールがなく、2016年はスライダーを5球投げたにとどまっています。

それぞれの球種の特徴ですが、フォーシームはメジャー平均を上回り、ナチュラルに沈む動きがあるため他の投手の同球種に比較してゴロ比率が高めとなっています。球速が速いこともあり三振に占める割合は48.6%と非常に高くなっています。

2番目に多い割合で投じられているカットボールは横にスライドするだけでなく、沈む動きがあるためゴロ比率が高めになっています。被打率.185、被長打率.291とメジャーレベルでも十分に通用する威力を発揮しています。

スプリットはかなり多くの空振りを奪える球種で打者がスイングした際の空振り率は49.3%となっていますし、三振に占める割合も28.9%とフォーシームに次ぐ数字となっています。

シンカーは球速自体はかなり速いのですが、この球種を打ち込まれているようで被打率.310、被長打率.451となっています。三振に占める割合も低く、空振り率も低くなっています。日本の公式球では動きがさらに小さくなると予想されるため、この球種は投げないほうが良いかもしれません、

スライダーは縦と横の2種類があるようですが、あまり投げていませんので、本人は信用できない球種と感じているのかもしれません。

4. アルキメデス・カミネロの動画

アルキメデス・カミネロの動画です。

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2015年の動画なのですが、多くの球種が見れます。2回1/3で6つの三振を奪っているのですが、1つ目がカットボールで、その後はスプリット、カットボール、4つ目から6つ目まではファーストボールとなっています。

続いて2016年のマリナーズ移籍後にメジャーを代表するスラッガーのマイク・トラウトを100マイル(161キロ)のファーストボールで三振に仕留めた際の動画です。

ここまでは非常に良い時のカミネロですが、この後は制球難を感じさせる動画2つです。

2016年のマリナーズ在籍時に98マイル(158キロ)のファーストボールをレンジャーズのエルビス・アンドラスにぶつけて、即退場をくらった動画です。

2016年のパイレーツ在籍時に頭に死球をぶつけて退場処分となった動画です。この日はこの前にもジーン・セグラという野手の頭にもぶつけていたため即退場となりました。

5. 総括・まとめ

表面上の数字を見るとリリーフ投手としては十分に通用していて、メジャーレベルでも戦力として計算できるのではないかと思われるアルキメデス・カミネロです。

それでもマリナーズがリリースに応じたのは、メジャーのリリーフ投手7人の枠に15名ほど候補となる投手がいる上に、カミネロが制球難でしっかりと計算できないこと。たこと。

メジャーでは選手をマイナー降格できる回数に制限があるのですが、カミネロはその回数が上限に達していてマイナーに落とすためにはウェーバーにかける必要があること。

などによりマリナーズはリリースすることに応じたと考えられるカミネロです。

制球難がカミネロの課題で2014年には3Aの63.0イニングで三振を79奪った一方で、四球が30、死球が7、ワイルドピッチが12という酷い成績を残したこともあります。

メジャーでの登板を数回見たことがありますが、ストライクがとれずにカウントが悪くなり、ファーストボールで押す単調な投球になった結果、打たれるということも目についたカミネロでした。

ただ、メジャーでは150キロ後半から160キロでも甘ければ弾き返してしまう打者が多くいますが、日本ではそうではありません。

そのため細かい制球は求めずにストライクゾーンでとにかく勝負させるようにして、ある程度ストライクをとってくれれば結果は自ずとついてくると考えられるカミネロです。

日本のプロ野球でうまくアジャスト出来き、ストライクがとれればかなり期待ができます。その一方で、MLBでも屈指の育成力を誇り、選手のフォームの矯正などで高い評価を得ているパイレーツのレイ・シーレイジ投手コーチをもってしても修正ができなかった制球難のため、そのあたりは懸念材料として残りそうです。

球速、球威、空振りを奪える変化球と揃っていますので、鍵は『ストライクがとれるかどうか』にかかっているアルキメデス・カミネロです。

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