なぜヤンキースは残る予算をクリス・カーターとの契約に投資したのか?

New York Yankees Top Catch

ヤンキースはアロルディス・チャップマン、マット・ホリデーを獲得した後は、トレードで年俸の高い選手を放出しない限り、メジャー契約での動きはない方向性でした。

年俸総額をぜいたく税の基準内におさめることを目標としているため、それ以上の投資はしないというハル・スタインブレナー共同オーナーの意向が強く反映されたもので、ブライアン・キャッシュマンGMはそれに従って動いていました。

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しかし、グレッグ・バードとタイラー・オースティンを併用すると公言していた一塁をポジションとするクリス・カーターと契約金を含めて1年350万ドルで合意しました。

ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏は以下のように伝えています。

Money to allocate elsewhere would have to be moved off the payroll by trading Brett Gardner, Chase Headley, Starlin Castro or Michael Pineda.
But as free-agent prices began to fall precipitously in recent weeks, on relievers and sluggers in particular, Brian Cashman asked if Steinbrenner would consider expanding the budget a bit to capitalize on sudden bargains. The Yankees owner agreed to allow one more signing in the $3 million to $4 million range.

引用元:How Yankees decided this was best way to spend last dollars

ブレット・ガードナー、チェイス・ヘッドリー、スターリン・カストロ、マイケル・ピネダの誰かをトレード放出しない限り、補強に資金は投入しないというスタンスでした。

しかし、ここにきてFA選手、特にスラッガーもしくはリリーフ投手の価格に急速に低下したこともあり、ブライアン・キャッシュマンGMはハル・スタインブレナーに、バーゲン価格となっている市場を上手く活用するために、予算を拡大できないか打診したようです。

その結果、スタインブレナーは300万ドルから400万ドルの範囲であれば枠を良いとゴーサインを出したとのことです。

そこでまずは動いたのが不足していた左のリリーフ投手の補強だったようです。

That left the Yankees short on two lefties they liked: Boone Logan (who got $5.5 million from the Indians) and especially Jerry Blevins (who agreed at $6.5 million with the Mets). The next level of reliever, a group that included Sergio Romo (who got $3 million from the Dodgers), did not entice the Yankees quite as much.

インディアンスと550万ドルで契約したブーン・ローガン、メッツと650万ドルで合意したジェリー・ブレビンスの獲得には失敗し、その後はドジャースと300万ドルで契約したセルジオ・ロモの獲得に動いたものの、争奪戦に敗れています。

そしてヤンキースはリリーフ投手ではなく、スラッガーを獲得することに動きをシフトさせたようです。

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以下は同じ記事からの引用です。

Instead, the Yankees felt the value and impact would be greater in landing a bat, and that is how they came to reach a $3.5 million agreement with Chris Carter, pending a physical. They saw Carter as giving them big power and some insurance at first base.

先に挙げた3人の投手を取り逃がした結果、300万ドルから400万ドルの予算を市場に残っているリリーフ投手に費やすよりは、スラッガーを獲得することのほうが戦力アップにつながると判断し、クリス・カーターに350万ドルを投資することを選んだようです。

ただ、クリス・カーターを正一塁手としてではなく、一塁の保険として契約したとのことです。

ヤンキースはロースター全体を若い選手に切り替えていこうとしているため、理想はグレッグ・バードやタイラー・オースティンなどがそのポジションを埋めてくれることです。

ただ、グレッグ・バードは故障で2016年を棒に振った上に、復帰したアリゾナ秋季リーグでの成績も良くありませんでした。

秋季リーグでは17試合65打席で打率.215/出塁率.346/長打率.354/OPS.700、1本塁打、10打点とイマイチの成績でした。

そして対左投手には打率.105という無残な数字に終わっているため、正一塁手として計算するのはリスクが高く、タイラー・オースティンとの併用が精一杯の見積もりと言える状況でした。

タイラー・オースティンもメジャーで実績が十分というわけではありませんので、攻撃面での貢献が期待される一塁手としては物足りない編成でした。

そのような不安を抱える一塁に、三振は多く、打率は低いものの図抜けた長打力を持つクリス・カーターは良い保険になるということです。

そのためスプリングトレーニングでグレッグ・バードがメジャーでプレーできると判断された場合には、右打ちのクリス・カーターとの併用、もし駄目な場合はクリス・カーターを正一塁手に据えて、バードは3Aでもう一度バッティングを作り直していくことになると予想される状況となりました。

ただ、クリス・カーターを並べることは、より打線の確実性を下げることにもつながります。

現在、ライトで起用が予定されるアーロン・ジャッジは95打席で42三振、ゲーリー・サンチェスは229打席で57三振、9月以降だけでは118打席で35三振となっています。

その2人が並ぶ打線に644打席で206三振のクリス・カーターが加わることは、大味な打線になってしまうリスクは秘めています。

やはり理想はグレッグ・バード、タイラー・オースティンらに活躍してもらい、クリス・カーターには保険のままでいてもらうことにはなりそうです。

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