なぜ主力を放出したヤンキースがポストシーズンを争えているのか?CBSスポーツが分析

New York Yankees Top Catch

トレード期限前にアロルディス・チャップマン、アンドリュー・ミラー、カルロス・ベルトラン、イバン・ノバという主力選手の放出に踏み切ったヤンキースでした。

クローザーとセットアップマン、先発ローテ投手、打線で最もパフォーマンスが良かった打者を放出したことになるため、ブライアン・キャッシュマンGMらが「ポストシーズンを諦めない」と話しても、ファン向けのポーズにすぎないとの受け止め方が大勢を占めていました。

しかし、ヤンキースはそのような評価を見事にくつがえし、ワイルドカードに2ゲーム差まで浮上してきました。

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では、なぜニューヨーク・ヤンキースがシーズンが終わったと思われたところから、ポストシーズンに十分手が届くところまで、たどり着くことができたのでしょうか。

その理由についてCBSスポーツ電子版のMike Axisa氏が”Five reasons the deadline-selling Yankees are still in the wild-card race”というタイトルの記事で、その理由として5つのポイントを指摘しています。

Mike Axisa氏が分析するヤンキースがワイルドカード争いに残ってる5つの理由、原動力は以下のとおりとなっています。

1. サンチェスが8月にとんでもない成績を残した
ベルトランを放出し、Aロッドをリリースした後、マッキャンをDHにまわし、ゲーリー・サンチェスを正捕手に据えた。それ以来サンチェスは8月の29試合で打率.348/出塁率.423/長打率.713/本塁打11/打点21という成績を残した。9月に入ると.188/.316/.188という成績でスランプだが、8月はア・リーグの月間MVPに。 RBI in 29 game

2. 田中将大が相手打線を制圧する投球を続けている

大きな関心を集めるまでには至っていないが、ヤンキースにとって素晴らしい働きをしている。そして彼はリーグでベストの投手の一人として言及されたことはほとんどなかったが、2016年は28試合179回1/3で防御率3.11/12勝4敗という成績だ。FanGraphsのWAR(Win Above Replacement:同じポジションの代替可能(控え)選手と比較してどれだけ勝利数を上積みしたかを示す)ではア・リーグでベスト3にランクされている。ヤンキースはトレード期限後に田中が先発した15試合中13試合で勝ち、田中は45回1/3で防御率2.98、42奪三振だ。ヤンキースの先発ローテは素晴らしいとは言えないが、5日に1回エースと言える投手を送り出すことができている。サイヤング賞は獲得できないだろうが、その議論に入ることは間違いない。

3. スターリン・カストロが好調

9月7日を迎えた時点で打率.265/出塁率.296/長打率.425、二塁打24、本塁打19、打点65は、素晴らしくはないが、酷くもなく、許容されるもので、まずまずのものだ。8月以降は打率.291/出塁率.308/長打率.530/本塁打9/打点26と好調。トレード期限後はゲーリー・サンチェスともに打線の中核を担い、ヤンキースに欠けていた打線における2番手格の選手となった。

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4. 代わって先発ローテに入った投手たちが素晴らしい

トレードでイバン・ノバを放出した後、ネイサン・イオバルディとチャド・グリーンという先発投手2人をさらに失い、右腕のセッサとグリーンがローテに加わった。さらにグリーンの調子が落ち始めてきたところ、ブライアン・ミッチェルが代わって入った。トレード期限以後のセッサ、グリーン、ミッチェルら3人の成績の合計は10試合50回1/3で防御率3.58となっている。彼は圧倒的な投手ではないが、必要を埋めるのに十分な役割を果たしている。

5. ブルペンが改善された

どのようにしてアロルディス・チャップマン、アンドリュー・ミラーをトレードした後に、ブルペンを改善したのか?彼らは層を厚くすることによって、それを成している。アダム・ウォーレンとタイラー・クリッパードをトレード期限前に獲得し、彼が7回と8回の穴を埋めていて、2人の成績を合計すると35イニングで防御率2.08。そしてルイス・セベリーノをブルペンに回したことが功を奏している。セベリーノのブルペンでの成績は51人の打者に対して被安打2、奪三振16、自責点0という成績となっている。

このような5つの理由により、ヤンキースが主力のトレード放出を行ったにも関わらず、ワイルドカード争いに残ることができていると、Mike Axisaは分析しています。

ヤンキースの躍進の要員として一番に上げられることが多いのが、ゲーリー・サンチェスらを始めとする若い選手たち、Baby Bombersで、田中将大のシーズン終盤にきての好調さは見過ごされがちです。

しかし、ここにきてエースというにふさわしい投球、結果を残していることは、ワイルドカードゲームを睨んでも、ヤンキースにとって希望を感じさせるものとなっています。

またルイス・セベリーノのブルペンへの配置転換も、かなりうまく機能していると評価できます。

セベリーノが先発ローテ投手として通用しなかった原因は、制球に難があったことと、チェンジアップの質が高まらず、実質的にファーストボールとスライダーの2球種しか有効でなかったことが主なものでした。

しかし、リリーフにまわることによって制球面でも安定感が増し、短いイニングのためファーストボールと鋭いスライダーで押しきれるようになりました。

タイラー・クリッパードは来季まで契約が残り、アダム・ウォーレンが2018年までチームがコントロールできるため、中長期的にもブルペンの厚みを増すことに成功しています。

もし、このままセベリーノをブルペンに固定するようであれば、ベタンセスとともに強力なコンビを形成できる可能性もあるため、今後のヤンキースの決断と方針は注目したいところです。

若い先発投手の台頭と活躍は、今季終了後のFA市場の人材の乏しさやトレード市場での先発投手の価値の高騰を考えると、ヤンキースにとっては、若い野手の台頭と同じくらい希望を感じさせるものです。

残り3週間あまりのこれらの選手のパフォーマンスはポストシーズン進出ともに、来季の戦力構想に大きな影響を与えることになりそうです。

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