ドジャースの先発ローテは「量」を重視?その背景にあるチーム編成の方針とは

Los Angels Dodgers Top Catch

ロサンゼルス・ドジャースの先発ローテーションは、ここ数年故障者が続出する事態が続いています。

その結果、2015年には16人、2016年には15人という非常に多い数の投手を先発登板させています。

現在はどのチームも1シーズンに10人程度が先発登板することが一般的になっているのですが、その中でもドジャースの数は群を抜いて多い数字となっています。

故障者続出も先発ローテ編成に困らないドジャース

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故障者が多いことが原因ではあるのですが、ドジャースは元々、こうなることも想定して先発ローテ、ロースター全体を構成しているようです。

このドジャースの先発ローテーションに関する方針、スタンスについてスポーツイラストレイテッドのTom Vercucci氏が記事にしています。

4月19日の時点でドジャースはリッチ・ヒルが左手のマメで、スコット・カズミアーが臀部の問題、ブロック・スチュワートが肩で、それぞれ故障者リストに入っています。

そして昨年は先発ローテで投げたフリオ・ウリアスは20歳という年齢もあり、投球イニングが過剰にならないように、3Aで3イニングから4イニングに制限がかけられた先発登板を繰り返しています。

そのような状況でありながらドジャースの先発ローテーションはクレイトン・カーショー、前田健太、ブランドン・マッカーシー、柳賢振、アレックス・ウッドの5人でまわし、バックアップにはロス・ストリップクリング、プロスペクトのトレバー・オークスが控えています。

さらにマイナー契約のジャスティン・マスターソンもいるなど、故障者が続出していることを感じさせない先発ローテーションの層を維持しているドジャースです。

故障者が続出することは多くのチームにとって起こってほしくないシナリオなのですが、ドジャースはそれを織り込んで、それでも勝てるロースターを編成しているようです。

故障者が出ることを織り込んだロースターが強みに

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このようなドジャースの現状について、ドジャースの関係者が以下のように話しているとTom Vercucci氏は伝えています。

“There’s no team that has the kind of depth we do,” said one club source. “This team is built to win 95 games on the strength of depth carrying us over six months. We should get to 95 wins. But the year comes down to this: Clayton, Richie and Julio being healthy and ready to go to start playoff games. That’s it. So if it means they throw 170 innings instead of 200, that’s fine. They’ll actually be better for it.”

『私たちが有しているような選手層を持っているチームは他にない。このチームは6月に渡り選手層の厚さを強みとして95勝するように作られたチームだ。私たちは95勝に到達しなければならない。しかし、今年は最終的にはこうなる。「クレイトン・カーショー、リッチ・ヒル、フリオ・ウリアスが健康な状態で、プレーオフの戦いをスタートする」これが結論だ。彼らが200イニングではなく170イニングを投げてくれるので十分だ。実際にはもっと良いだろうけど。』

元々、故障者が出ることを想定して、それでも95勝できるようにチームを編成しているということです。そのため仮に200イニングを投げる投手が一人も出ないことも想定内の出来事だということです。

Tom Vercucci氏は、現在のMLBは一日平均で6人の投手が故障者リストに入っている時代だと指摘します。つまり、投手の故障による離脱は避けがたいことになりつつあり、それが生じないことは非常に幸運だったと言える現状だということです。

多くのチームが、そのような幸運に幸運が重なるような状況を願うことになるのですが、ドジャースはそうではなく、豊富な資金力を活かすことで、故障者が出ても揺るがないように選手層を用意してシーズンを迎えていることになります。

さらに、多くの先発投手を抱えていることは、ポストシーズン進出をなす上で優位に立てるだけでなく、ポストシーズンを勝ち抜く上でもメリットがあると、ドジャースの関係者は話しています。

“Kersh is Kersh,” the source said, “but who’s to say even he’s not better off going into the playoffs with 170 innings rather than 200?”

『カーショーはカーショーだ。しかし、シーズンで200イニングを投げた後よりも、170イニングの方が彼がより素晴らしくならないと、誰が言えるだろうか?』

多くの投手を抱えることで、シーズン中にカーショーを無理させる必要もありません。大事をとって登板を飛ばして休養を多くすることで、よりフレッシュな状態のカーショーが、プレーオフで投げることができれば、さらに素晴らしい投球をしてくれるだろうということです。

Tom Vercucci氏によるとワールドシリーズが導入された1903年以降で15人以上の先発投手を使ったのは137チームで、そのうちポストシーズンに進出できてのは3チームだけとのことです。

その3チームが1989年のジャイアンツ、そして2015年と2016年のロサンゼルス・ドジャースです。

アンドリュー・フリードマン社長が率いるドジャースのフロント陣は、MLBで最も優秀なスタッフで構成されていると評されることが少なくありません。

ドジャースは、これまでの常勝球団の既成概念を変えるような、先発ローテーションの編成の新たなあり方を見せてくれているようです。

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