アスレチックスが「大規模な再建モード」に移行!ビリー・ビーン副社長が今後の方向性を語る

Oakland Athletics Top Catch

2012年と2013年に地区2連覇を果たし、2014年は2位でワイルドカードに滑り込むなど、3シーズン連続でのポストシーズン進出を果たしたオークランド・アスレチックスです。

しかし、ロースターの構成、ファームの選手層、予算の制約など様々な問題が重なり2015年に最下位に沈むと、2016年も再び最下位に沈みました。

そして2017年も91試合を終えた時点で41勝50敗と負け越し、地区最下位に沈みワイルドカードにも遠い位置となっています。

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カブスやアストロズが行ってきたような「大規模な再建モード」のスイッチを押すべき時が来たと、多くのメディアや専門家たちが分析する時期がありました。しかし、ビリー・ビーン副社長は、「再建モードをやるほど、気は長くない」と、それを拒否して再建(Rebuild)ではなく、再整備(Retool)を選んできました。

しかし、ビリー・ビーン副社長もついに「大規模な再建モード」を受け入れる決断をしたようです。サンフランシスコ・クロニクルのスーザン・スラッサー(Susan Slusser)が以下のように伝えています。

Oakland rarely has signed players to long-term deals and has had poor luck when doing so. In recent years, the A’s have traded many of their best and most popular players as they approached free agency.

With this current crop of youngsters, though, that trend might be on the wane. Vice president of baseball operations Beane suggested a new course when he spoke to reporters Sunday after trading relievers Sean Doolittle and Ryan Madson to the Nationals for right-handed reliever Blake Treinen, minor-league infielder Sheldon Neuse and minor-league left-hander Jesus Luzardo.

アスレチックスは長期契約を結ぶことは稀で、それを行った時は悪いめぐり合わせになることが多くありました。そして近年はチーム内のベストのプレイヤー、人気のあるプレイヤーがFAに近づくとトレードで放出しています。

スーザン・スラッサーは、その事実に触れた上で、「若い選手が揃った現在のチームの状況ロースターでは、そのトレンドは終わりを告げることになるのかもしれない」と述べています。

そして、ショーン・ドゥーリトルとライアン・マドソンのトレード成立の後に、ビリー・ビーン副社長が話した内容を紹介しています。

“Really, what’s been missing the last 20 years is keeping these players,” Beane said. “The frustration isn’t that we’ve had success; the frustration is that after success, we haven’t kept them. And we need to change that narrative by creating a good team and ultimately committing to keeping them around, so that when people buy a ticket, they’ll know that the team is going to be there for a few years.”

「この20年間、選手をチームに長くとどめることができなかった。優勝した後に選手を失うことがフラストレーションになってきた」「ファンがチケットを買う時に、チームに所属する選手が数年にわたり、このチームにいると信じられるように、良いチームを作り、選手を残せるようにしていく必要がある」という趣旨の内容をとビーン副社長は述べています。

“It sort of fits into everything in the direction we’re going,” Beane said of the deal. “First of all, we have to take a look at where we are — we’re in last place. And the direction we’re heading is, we’re going younger. We need to be disciplined with it, particularly with what we’re trying to do in the community as far as a stadium. There’s only one way to open a stadium successfully, and that’s with a good, young team.

「今回のトレードはロースターを、若い選手で構成していくという現在の方向性に合致したもので、それを堅持することに徹する必要がある。特にこのコミュニティの中で、新しいスタジアムのオープンを成功させるためには、それが重要で良い、若いチームを作らなければならない」という趣旨の内容を話しています。

つまり、新球場に移転する際に、ファンや地元から歓迎されるように、チームを根本的に作り変えていく方針ということです。

その上で、ビリー・ビーン副社長のハッキリと「大規模な、完全な再建モード」への移行することを明かしています。

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同じ記事からの引用です。

“We’ve never really committed to a full rebuild. … I will say this, and I’ve had a lot of conversations with ownership: There is a real commitment to finding a stadium. That’s not just lip service at this point. You’ve seen it.”

「完全な再建モードに移行することをコミットしたことは、これまでなかった。しかし、言わせてもらうが、すでにオーナーサイドと多くの話をしていて、新球場へ移転することへの約束は本物だ。それはリップサービスではないことを、あなたたちは知ることになると思う。」と、新球場移転に合わせて本格的な再建を行うことを明言しています。

“Finding players has never been an issue for us. Keeping them and ultimately keeping the faith and commitment from people who follow the team, that’s got to be done by keeping them around. Again, I’ve been assured by ownership that that’s what we’re going to do as it parallels with the stadium.”

「プレイヤーを見つけることは私たちにとって問題ではなかった。応援してくれているファンの信頼と約束を得るためには、それらのプレイヤーをチームにとどめることが必要だ。新球場への移転と並行して行おうとしていることに対して、私はオーナーサイドからの保証を得ている」と、再建モードへの移行もオーナーが承認済みの方針だと述べています。

ジョシュ・ドナルドソンをトレード放出した際には、かなり大きなファンからの反発と落胆の声がありました。その後も、主力選手と契約延長をすることはできず、毎年のようにチームのコアが変わる事態となっていました。しかし、それではファンからの絶大な支持を得られないので、これまでのやり方を改めることを決断したということです。

今回のトレードで獲得した3人のうち、ブレイク・トレイネンはアスレチックスが2011年ドラフトで7巡目で指名した投手で、2013年にジョン・ジェイソを獲得する3チーム間のトレードで移籍していました。すでにアスレチックスにはトレードを打診する電話が入っているようですが、2020年まで契約がこのトレイネンを放出する計画はないとメディアに明らかにしています。

ヘスス・ルザルドは、2016年ドラフトの3巡目全体94番目指名の投手ですが、元々はアスレチックスは1巡目指名する予定でスカウティングをしていたそうですが、トミージョン手術を受けたため、回避したとのことです。手術の影響もあり2016年は投げていないのですが、今年はルーキーリーグで3試合に先発して13回2/3を投げて防御率1.32と順調に回復したことを伺わせる結果を残しています。

シェルドン・ヌースは同じく2016年ドラフトの指名で、2巡目全体58番目の内野手で、ナショナルズでは三塁をメインに遊撃もこなすというかたちで育成されていました。ビリー・ビーン副社長はショート、セカンドも守ることができると話し1Aで育成していく方針だと話しています。

現在、既にメジャーレベルで抱えている中長期的にチームとコアとなる期待ができる若い選手らに加えて、今回のトレードで獲得した上記の若い選手、これからのトレードで獲得する選手を育成し、チームを強化していくことになるアスレチックスです。

再建モードのへの移行を打ち出したことで、ソニー・グレイ、ジェド・ラウリー、ヨンダー・アロンソの放出は確実なものとなり、あとは納得のできる見返りを手にすることが最重要課題となります。

ビリー・ビーン副社長は「このような方向性を堅持することになった今、私たちがやるべきことはベストのプレイヤーを獲得することだ。そして、このような再建のプロセスは一夜にしてできるようなものではなく、忍耐が必要になることを理解しなければならない」と、不退転の決意を表明しています。

再建モードに移行したからといって、成功が保証されるわけではないことは、ホワイトソックスやツインズのつまずきを見ても明らかです。ビリー・ビーン副社長が新しいアスレチックスを、どのように作り上げていくのか、そして成功へと導くことができるのか注目されます。

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