オークランド・アスレチックスの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望

Oakland Athletics Top Catch

2シーズン連続でア・リーグ西地区の最下位に沈み、マネーボールの神通力も失われたという印象が強まりつつあるオークランド・アスレチックスです。

予算に制約があるため大物選手は獲得できないという事情を抱えながらも、セイバーメトリクスを重視し評価されていなかった選手を発掘し、活躍させることで強いチームを作り上げてきました。

しかし、資金が豊富なチームも同様の手法を取り入れるようになったため、大きなアドバンテージはなくなってしまいました。

昨年、一昨年と主力選手を売り払い、若い選手、プロスペクトを獲得することを繰り返していたため、それらの選手をカードにしてトレード補強を行うのではないかとの見通しが浮上したことはありましたが、実際には行われず、若い選手の育成に力を入れているアスレチックスです。

そのアスレチックスの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望についてまとめています。

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このページではMLB公式サイトの”A’s must decide how young they want to go in 2017″、”A’s pivot during ’16, usher in youth movement”という2つの記事をベースに情報を加えてアスレチックスの今後の展望についてまとめています。

まずフリーエージェントになる選手ですが、ロス・デトワイラーとサム・ファルドの2人で、すでにトレードで主力を放出していることもあり、大きな流出はありません。

その一方で年俸調停権を有する選手が増えることもあり、そのうちの中から契約を提示しないでFAにさせるノンテンダーやトレードでの放出する動きがあると予想されます。

年俸調停権を有している選手はソニー・グレイ、ヘンダーソン・アルバレス、ジャロッド・パーカー、フェルナンド・ロドリゲス、フェリックス・ドゥブロンらの投手6人に、野手はヨンダー・アロンソ(1B)、エリック・ソガード(2B/SS)、クリス・デービス(OF)、ダニー・バレンシア(UT)、スティーブン・ボート(C)となっています。

まず順に投手から見ていくと、先発ローテはソニー・グレイに続く選択肢も非常に豊富となっています。

ケンドール・グレーブマン、ショーン・マネイア、ジェラル・コットン、ラウル・アルカンタラ、ダニエル・メンデン、ディロン・オーバートン、ジェシー・ハン、アンドリュー・トリッグスを若い投手たちに、リハビリ中のクリス・バシット、フェリックス・ドゥブロンなどもいます。

このように選択肢が多いのですが、実績には乏しいため、2016年のリッチ・ヒルのようなベテラン投手を獲得して保険をかけることが予想されます。

続いて、ブルペンの重要な役割を担う選手はそのまま戻ってくるため、大きな補強はないと予想されます。クローザーのライアン・マドソン(2018年まで)、ショーン・ドゥーリトル、ジョン・アックスフォード、ライアン・ダル、リアム・ヘンドリックスらは来季も契約が残っています。

捕手は右投手にはスティーブン・ボート、左投手にはジョシュ・フェグリーという併用で、3番手のバックアップに7月に昇格したブルース・マックスウェルがいるため、特に補強が必要がないポジションとなっています。

一塁を守るヨンダー・アロンソが契約最終年となるのですが、オフにトレードに出すよりも、シーズン開幕時には彼に守らせる可能性が高いと予想されています。

しかし、シーズン途中にはトレードで放出可能性が高く、その後はマット・オルソン、もしくは今季は三塁を守り72試合で打率.305/出塁率.337/長打率.524/OPS.861、13本塁打のライオン・ヒーリーを据える可能性があるようです。

二塁には2017年も契約があり、2018年がオプションとなっているジェド・ラウリーがいますが、彼をトレードに出して若い選手を起用することを選ぶ可能性が否定できません。

その場合には9月の昇格後に良いパフォーマンスを見せたジョーイ・ウェンドル、他にはチャド・ピンダー、 マックス・マンシーといった若い選手も候補になると見られます。

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遊撃手は攻守の両面で成長が見られるマーカス・セミエン(打率.238/出塁率.300/長打率.435/OPS.735/本塁打27/打点75)が確定で、そのバックアップに関してはエリック・ソガートかチャド・ピンダーに任せることになると見込まれます。

トッププロスペクトのフランクリン・バレット(MLB全体のプロスペクトランキングでは42位にランク)は来季開幕は3Aとなるようですが、シーズン中に昇格してきた場合には、二塁手、遊撃手で組み合わせなどが入れ替わる可能性もあります。

三塁手は当面はライオン・ヒーリーが守るものの、来季の昇格が予想されるサードのプロスペクトのマット・チャップマンが代わって守ることになる見込みです。チャップマンはMLB全体でも94番目にランクされる評価の高いプロスペクトです。

このように2017年は内野のほどんとを若い選手に任せる見込みのアスレチックスですが、外野は補強が望ましい状態と考えられています。

レフトはクリス・デービス(打率.247/出塁率.307/長打率.524/OPS.831/本塁打42/打点102)がいますが、センターとライトは流動的となっています。

ジェイク・スもリンスキーとブレット・エイブナーらはチャンスを与えられたもの、物足りないパフォーマンスに終わりました。来季に比較的期待ができるとすれば手術からリハビリを続けているマーク・カンハくらいとなっていますので、投手陣と並んでベテランの補強が望ましいと考えられます。

指名打者は固定した選手を置くというよりも、その時の状況に合わせて複数の選手を起用することになる見込みです。

完全な再建モードに移行するほど気は長くないと話していたビリー・ビーン上級副社長でしたが、実際にはそれに近い状態となった2016年でした。

2016年は若い選手を育成していくことを重視した編成、選手起用で、リッチ・ヒル、ジョシュ・レディック、ココ・クリスプといった選手を放出し、1167万ドルとアスレチックスには重い負担が残るビリー・バトラーもリリースしました。

いまだベテラン選手として残っている野手はジェド・ラウリーくらいですが、故障により出せなかっただけで、すでに交換要員となっている状況です。

マネーボールのイメージが強く残るビリー・ビーンですが、今年の動きは再建モードに近いもので、若い選手を育成してチームを強くするという比重が高くなりました。

その結果、ライアン・ヒーリー、ショーン・マネイア(144.2回:防御率3.86/WHIP1.19)、ジェラル・コットン(29.1回:防御率2.15/WHIP0.82)といった希望を感じさせる選手が台頭してはいます。

2017年に勝ちに行くのであれば、こういった若い選手をパッケージにして実績のある主力クラスを獲得しにいくことになりますが、予算に制限があるアスレチックスでは高騰している年俸を負担しきれません。

2016年開幕時の年俸総額は8680万ドル、2015年は8389万ドル、2014年は8232万ドルとこのあたりがアスレチックスの予算の上限です。

2017年はリリースしたビリー・バトラーの年俸1167万ドルが残っていることもあり、来季の確定している年俸総額は3400万ドルとなっています。

これだけ見れば余裕がありそうな印象となるのですが、年俸調停権を有する選手も多く、クリス・デービス、ソニー・グレイ、スティーブン・ボート、ヨンダー・アロンソらは年俸が上昇するため、実際には大きく枠が残っているわけではありません。

そのためFA市場で動くとしても2016年のリッチ・ヒルのようにベテランの掘り出し物を見つけて契約し、価値を高めた上でシーズン途中に放出して、若い選手を多く獲得することを意識したものにとどまる可能性が高いと予想されます。

MLB関係者を驚くような大型トレードを連発したビリー・ビーンでしたが、このシーズンオフは2018年以降を見据えてチームと整備していくことを選ぶ方向性になりそうな気配です。

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