MLB屈指のスライダーを操るアンドリュー・ミラー!クローザー以外のリリーバーとしての最高年俸なるか?

2014年シーズンオフ(2015年)にFAとなった先発投手では、マックス・シャーザー、ジョン・レスター、ジェームズ・シールズの3人がビック3とされていますが、リリーバーの中で、ヤンキースのデビッド・ロバートソンとアンドリュー・ミラーがトップ2と評価されています。

デビッド・ロバートソンは、マリアノ・リベラの前のセットアップマンとして成功し、さらに2014年にクローザーしての地位を確立したため、高い評価を受けることは不思議ではありません。

しかし、そのロバートソンと遜色のない、または場合によってはそれ以上の評価を受けているアンドリュー・ミラーは、2014年にセーブを1つあげていますが、クローザーとしてのキャリアは、ほぼないと言えます。

ドラフトで1巡目全体6位指名も先発投手としては活躍できず

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アンドリュー・ミラーは2006年6月のアマチュアドラフトにおいて1巡目全体6番目でデトロイト・タイガースに指名されて、契約金は球団史上最高額となる355万ドルで入団しています。

そして、その年の8月30日はメジャーデビューを果たすなど、一見すると順調にステップアップしたものの、その後、低迷することになります。

そのアンドリュー・ミラーの年度別成績と通算成績は以下のとおりとなっています。

Andrew Miller stats 2014

2006年の8試合はリリーフのみの登板でしたが、2007年からは主に先発投手として起用されます。タイガースでは2年間で74.1イニングを投げていますが、与四球は49個と多く、制球難に苦しみました。

フロリダ・マーリンズにはミゲル・カブレラのトレードの際に移籍したのですが、3年の220イニングで与四球125個と、9イニングあたりで5.1個と相変わらずの制球難でした。

そしてこの頃は奪三振率も高い方ではなく、イニング数を下回る奪三振数にとどまっています。

FAとなった後にレッドソックスと契約したアンドリュー・ミラーでしたが、2011年はそれまでと同様に先発投手としても起用されましたが、ここでも防御率5.54/WHIP1.82/被打率.302/奪三振率6.92と低迷し、与四球も9イニングあたり5.7個とひどい有様だったことが想像される数字が残っています。

ですが、2012年からリリーフに専念することで成績が向上しました。

2012年は防御率3.35/WHIP1.19/被打率.194/奪三振率11.38、2013年は防御率2.64/WHIP1.37/被打率.217/奪三振率14.09とリリーフとして、その実力を発揮し始めました。

それでもこの2年間は制球難はやや改善されたものの、71イニングで37個の与四球(9イニングあたりで4.7個)と、まだまだ不安定な面がありました。

しかし、FAまで残り1年となった2014年に覚醒します。

レッドソックス在籍時には50試合42.1回で防御率2.34/WHIP0.90/被打率.168/奪三振率14.67で、与四球も13個(9イニングあたりで2.8個)と減ります。

さらにオリオールズ移籍後には凄みがました投球を続けました。

その移籍後の成績は20.0イニングで防御率1.35/WHIP0.60/被打率.119/奪三振率15.30、与四球も9イニングあたりで1.8個と圧巻の数字で、MLB屈指のセットアップマンとしての評価を得ました。

アンドリュー・ミラーがリリーフ転向後に成績を向上させた要因と考えられること

アンドリュー・ミラーが評価されていた才能を開花させるキッカケとなったのは、リリーフへの完全な転向です。

そのことにより(1)球速が高いレベルで安定したことと、先発との時には使っていたシンカー、チェンジアップを投げることをやめて、(2)フォーシームとスライダーだけで抑えるスタイルに転じたことなどが、功を奏したと考えられます。

MLBのスタッツを集計しているブルックスベースボールによると、アンドリュー・ミラーはデビュー当初はフォーシームが最速で100マイル(161キロ)を記録していましたが、平均では93マイル(150キロ)にとどまっていました。

その後も先発とリリーバーの兼任の時期には、最速で98マイル(158キロ)を出していましたが、平均では92マイル(148キロ)となっています。

最速と平均との球速差が大きいため、その当時のアンドリュー・ミラーはリリーフの時には球速が速いものの、先発の時には球速が落ちてしまっていたと考えられます。

そのためアンドリュー・ミラーは、短いイニングでは腕を振れるものの、先発で、長いイニングを投げるためにペース配分を考えると腕が振れなくなるという傾向があるのではないかと思われます。

リリーフに完全に転向した、2013年には最速が99.2マイル(160キロ)で平均が96.0マイル(154キロ)、2014年は最速が98.3マイル(158キロ)、平均が95.6マイル(154キロ)となっていて、球速も高いレベルで安定しています。

ミラーは短いイニングではしっかり腕を振れるようで、そのことによりボールのキレや制球力も向上したと考えられそうです。

また短いイニングだけを投げることになった結果、あまり効果的でない球種を使わなくなったのもアンドリュー・ミラーのパフォーマンスを向上させる要因となりました。

シンカーは被打率.345、チェンジアップは.299と高い割合で打ち込まれていたのですが、長いイニングをフォーシームとスライダーだけでは乗りきれませんので、使わざるを得ません。

しかし、リリーフに転向することによって、それらの球種を投げずにフォーシームとスライダーで勝負できるようになりました。

2014年シーズンの投球の割合はフォーシームが56.65%、スライダーが42.63%で、チェンジアップはわずかに1球で、シンカーは全く投げてないというデータが残っています。

そして2014年の投球を構成したした2つの球種は、フォーシームは被打率.225と低く、スライダーに至っては被打率.071と驚異的な数字をたたき出しています。

アンドリュー・ミラーのスライダーは、打者がスイングしても55.11%が空振り、25.78%がファウルになるなど、スライダーを投げた時には、打者がスイングしても8割超の割合でフェアゾーンに飛びません。

さらにファアゾーンに飛んだ場合でも57.78%がゴロになるなど、長打を浴びる要素が極めて少ない球種で、実際に被長打率も.087と図抜けた数字で、まさに魔球と呼べるレベルのものです。

そのアンドリュー・ミラーがリーグチャンピオンシップシリーズでロイヤルズの試合の登板した時の動画です。

ビリー・バトラーの三振では、バトラーの打席での動きや捕手のミットの動きからすると、外角にくるように見えたボールが内角のギリギリに決まったというように見受けられます。

2014年に60イニング以上を投げた投手が140人いるのですが、アンドリュー・ミラーは奪三振率14.87は両リーグトップです。その奪三振の73.9%このスライダーによるものです。

このようにリリーバーとして高速のフォーシームと、スライダーという圧倒的な決め球があることがアンドリュー・ミラーへの高い評価につながっていると考えられます。

これまでのアンドリュー・ミラーの年俸は以下のとおりとなっています。

  • 2008年(23):221万2,500ドル
  • 2009年(24):246万2,500ドル
  • 2010年(25):179万0,219ドル
  • 2012年(27):104万ドル
  • 2013年(28):147万5,000ドル
  • 2014年(29):190万ドル

アンドリュー・ミラーはこのオフに、4年契約で1年800万ドルから1100万ドルあたりの契約を手にすると予想されていて、クローザーの経験がないリリーバーとして最大の契約を手にすることが予想されているため、これまでとは比較にならない大金を手にすることになります。

最後まで関心を示している球団として、ドジャース、ヤンキース、アストロズなどの名前が米メディアでは挙がっています。資金力のある球団が獲得に動いていますので、移籍先とともに最終的な契約の規模にも注目したいアンドリュー・ミラーです。

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