2015-16オフの大型契約は早くも悩みのタネ!?ニューヨーク・ポスト名物記者が指摘

2016-17シーズンオフのFA市場は近年稀に見るほどの層が薄いものとなり、ここ数年のFA契約の相場とはかけ離れた結果をとなりました。

2015-16シーズンオフに大型契約が連発されたのとは対照的なものとなったのですが、今シーズンの大型契約を結んだ選手のパフォーマンスを見れば、本当に良いシーズンオフのだったのか?と疑問の声が上がっても仕方のない状況となっています。

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2015-16シーズンオフの大型契約が不良債権化の危機?

2015-16シーズンオフのFA契約の総額によるトップ10は以下のとおりとなっています。

  1. デビッド・プライス(7年2億1700万ドル)
  2. ザック・グレインキー(6年2億650万ドル)
  3. ジェイソン・ヘイワード(8年1億8400万ドル)
  4. クリス・デービス(7年1億6100万ドル)
  5. ジャスティン・アップトン(6年1億3275万ドル)
  6. ジョニー・クエト(6年1億3000万ドル)
  7. ジョーダン・ジマーマン(5年1億1000万ドル)
  8. ジェフ・サマージャ(5年9000万ドル)
  9. チェン・ウェイン(5年8000万ドル)
  10. マイク・リーク(5年8000万ドル)

2016-17シーズンオフはヨエニス・セスペデスの4年1億1000万ドル、アロルディス・チャップマンの5年8600万ドル、デクスター・ファウラーの5年8200万ドル、ケンリー・ジャンセンの5年8000万ドル、イアン・デズモンドの5年7000万ドルがトップ5となっていますので、その差は歴然としています。

このように選手たちにとっては恵まれた大型契約が連発された2015-16シーズンだったのですが、契約した多くのチームにとっては長期的な負債になりかねない状況だとニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン記者は指摘しています。

辛辣な批評で知られるニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏がSo many of MLB’s 2015-16 megadeals are in deep troubleという記事で、それぞれの契約について以下のように分析しています。以下は内容の要約です。

  1. デビッド・プライス(7年2億1700万ドル):トミー・ジョン手術こそ必要はないものの、左肘の問題で開幕は故障者リストで迎えることが確実に。現時点では3番手としてか期待できない投手に3000万ドルを支払うことに。
  2. ザック・グレインキー(6年2億650万ドル):年平均では最も高額(3440万ドル)を手にする投手だが、防御率は著しく悪化し、シーズンを肩の問題を抱えながら終えている。スプリングトレーニングでも球速は低下傾向
  3. ジェイソン・ヘイワード(8年1億8400万ドル):守備力、練習や試合での規律、能力などをカブスは気に入っているが、OPS.631では不十分で規定数に達した外野手で最低の数字に終わる。スイングに問題を抱えているためシーズンオフはアリゾナで修正に取り組むも、いまだ他球団のスカウトからの評判は悪い。もしこのまま打撃が低迷すれば高額な守備要員になってしまう可能性も。
  4. クリス・デービス(7年1億6100万ドル):OPSは.923から.792に落ち込み、三振はMLBで3番目に多い219個を喫した。デービスに投資する金額をマニー・マチャドのためにとっておけば良かったと後悔するかもしれない。
  5. ジャスティン・アップトン(6年1億3275万ドル):OPS.652、13本塁打と低迷していたが、最後の38試合でOPS1.162、本塁打18と爆発してシーズンの成績は底上げした。タイガースは良い成績を残して契約をオプトアウトしてほしいだろう。
  6. ジョニー・クエト(6年1億3000万ドル):肘や体調などが懸念された、防御率2.79、18勝5敗と活躍。トップ10フリーエージェントではベストのパフォーマンス。今シーズン終了後にオプトアウトしてFAを選択できる。
  7. ジョーダン・ジマーマン(5年1億1000万ドル):序盤は防御率1.50、5勝2敗と良かったのだが、その後は防御率7.69、4勝5敗と酷い成績だった。
  8. ジェフ・サマージャ(5年9000万ドル):基本的にはイニングイーター(多く投球回数を消化してくれる投手)で、5年間の先発投手としての実績は平均で205イニングだが、防御率はリーグ平均を1%下回っている。
  9. チェン・ウェイン(5年8000万ドル):後半は左肘の問題でDLに入った2016年は防御率4.96と酷い成績に。今季終了後に残る3年5200万ドルを破棄して、FAを選択できる権利を有する
  10. マイク・リーク(5年8000万ドル):防御率4.69、9勝12敗とキャリアワーストのシーズンに。

以上のようにジョエル・シャーマン氏は2015-16シーズンオフのトップFA選手の昨年について述べています。

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ザック・グレインキーとデビッド・プライスの大型契約投手が揃って期待外れに

最大の落胆はザック・グレインキーで158回2/3しか投げることができず、さらに防御率4.37と2015年の1.66から大幅に悪化しています。

それに続くのデビッド・プライスでリーグトップの35試合120イニングを投げて17勝9敗だったものの、打線の援護に助けられた面は強く、防御率は3.99に終わりました。これでは優秀なイニングイーター、バックエンドの投手並の数字で、3000万ドルの年俸には見合っていません。

ジェイソン・ヘイワードに関してはFAになった時点での通算成績が打率.268/出塁率.353/長打率.431/OPS.784だったので、カブスは攻撃面で大きな期待はしていなかったと思われますが、さすがに打率.230/出塁率.306/長打率.325/OPS.631、11盗塁では寂しいものがあります。

今季と来季の年俸は2817万ドルと高額な設定になっていますので、両翼のレギュラーをシュワーバーとゾブリストに譲って守備要員になってしまうのだけは、カブスにとって一番避けたいシナリオとです。ただ、打撃のメカニックは引き続き酷評されています。

クリス・デービスは157試合で38本塁打、84打点という成績を残したものの、打率.221/出塁率.332/長打率.459/OPS.792と不安定な成績で、しかも2年連続のリーグ三振王となっています。31歳の2017年から36歳の2022年まで契約が残っている状態で、年齢によるパワーの低下があれば目も当てられない用な打撃を続けるリスクがあります。

ジャスティン・アップトンは31本塁打、87打点という数字は悪くないものの、打率.221/出塁率.332/長打率.459/OPS.792とシーズン全体では安定していなかったことが伺える数字となっています。またシャーマン氏は触れていませんが、守備でも守備防御点(DRS)がプラスマイナス・ゼロ、アルティメット・ゾーン・レイティング(UZR)が-6.2と良くはありません。

再建モードも視野に入れつつあるタイガースにとっては、好成績でシーズンオフに契約破棄でFAを選んでくれるのベストのシナリオと言えそうです。

ジェフ・サマージャ、チェン・ウェイン、マイク・リークに関しては、キャリア全体の数字を見れば、契約当時にも過剰な評価をされている感が否めませんでした。そのため、このような現状になるのも致したかない面はあります。

大型契約は大きな期待があるからこそのものですが、同時に大型の不良債権となるリスクがあります。

ただ、まだ契約1年目が終わっただけで、挽回するチャンスは残っています。実際にロビンソン・カノやリック・ポーセロのように、ファンを落胆させた後に、契約の価値を認めさせるような活躍をする選手もいます。

もう少しこれらの選手の契約については判断の猶予がありますので動向を見守る必要はありますが、1年目を終えた段階では大きなリスクとなる方に流れているのは間違いないと言える現状です。

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